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知っていればこわくない!体外受精の治療法と進め方【麻布モンテアールレディースクリニック】

不妊治療
著者:赤ちゃんが欲しい(あかほし)編集部
2022/04/05 公開
2023/05/24 更新

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監修
麻布モンテアールレディースクリニック
院長 山中 智哉先生

なぜ必要なのかを理解することがたいせつ

不妊治療は、一般的にはタイミング法→人工授精→体外受精という流れで進みます。人工授精までは、妊娠成立の過程は自然妊娠とほぼ同じですから抵抗なく進むかたも多いと思いますが、体外受精になるとその内容も費用も大きく変わり、戸惑う人も多いかもしれません。

なんとなく「痛い治療をしそう」「体への負担が大きくなりそう」といった不安で、急にハードルが高くなったように感じて、すぐに踏み切る気にもなれないし、どこに相談していいのかわからずに時間だけが過ぎていく…というかたもいるでしょう。

しかし体外受精は不妊治療のなかでも、最も妊娠率の高い治療法です。なぜ自分に体外受精が必要なのか、体外受精とはどんな治療法なのか、しっかりと理解すればその不安はなくなっていくと思います。

ただし一つ注意してほしいのは、妊娠の最大の敵は「老化」であるということ。たとえ月経が順調で排卵が毎月あったとしても、卵子は老化し、妊娠しづらくなっていきます。それでも、赤ちゃんになれる卵子があると信じ、最善の治療結果に結び付くよう取りくむ事が大切です。一人で悩んでいるだけでは、なかなか答えが見つけにくいですから、専門クリニックをうまく利用してみましょう。

人工授精と体外受精、どう違う?

体外受精と人工授精は名前が似ているので、よく混同されがちですが、その内容は大きく異なります。人工授精では、排卵日を特定し、その日に合わせて濃縮した精子を子宮の中に注入しますが、

1 実際に精子が卵子まで到達できているのか?
2 正常受精が成立したのか?
3 その後、どのように発育したか?
4 正しく子宮までたどり着いているのか?

などは、確認することはできません。一方、体外受精の場合は、受精を確実に成立させるために、卵子を体外に取り出して、精子と受精を成立させてから子宮の中に戻しますから、①~④まで人間の目で確認することができ、より確実性の高い治療といえます。

こんな人は体外受精・顕微授精の検討を!

1.卵管に問題を指摘されたことがある

骨盤内の癒着や、過去の子宮外妊娠の手術などによって両側の卵管が閉塞したり、閉鎖している場合には、体外受精による不妊治療が必要となります。

2.子宮内膜症を指摘されたことがある

子宮内膜症とは、子宮筋層や卵巣、骨盤内などに子宮内膜由来の組織が波及した状態で、炎症が強まると癒着などによって不妊症の原因となります。この炎症によって妊娠に直接関わる大事な臓器が影響を受けると、妊娠しにくい状況になることがあります。

3.精子が少ない(乏精子症・無精子症)と指摘された

精子の数の問題(乏精子症・無精子症)、精子の運動性の問題(精子無力症)といった男性因子によって、体外受精・顕微授精が必要となる場合があります。

4.抗精子抗体が陽性と指摘された

女性の血液中に、抗精子抗体が産生されると、腟内や子宮内に入ってきた精子の運動を止めてしまうことによって、自然妊娠や人工授精での妊娠が難しくなります。血液検査でわかり、陽性の場合は自然妊娠の可能性はきわめて低くなり、顕微授精が必要になります。

5.高齢や卵巣機能の低下など、妊娠を急ぐ場合

「自然妊娠や人工授精の妊娠率は7~8%、体外受精の妊娠率は30~50%」と報告されています。妊娠を急ぐ場合、初めから体外受精を選択することもあります。

6.AMH(抗ミューラー管ホルモン)が低い(1. 0ng/ml 未満)と指摘されたことがある

AMHとは卵巣内に残っている卵子の数を反映するホルモンです。時に年齢が若くてもAMHが低いことがあり、体外受精を優先した方がいい場合があります。また将来の妊娠のために、受精卵を凍結しておくという意味もあります。

7.人工授精を5回以上行なっても、妊娠に至らない場合

人工授精で妊娠されるかたは、5回目までに妊娠される率が高いことが報告されています。不妊の原因が明らかでなくても、体外受精に治療を変更することでよい結果につながることもあります。

体外受精の流れ 〜自分にあった方法を選択〜

体外受精の一般的な流れをご紹介します。特に【1】【3】【5】はさまざまなやり方があり、それぞれその人にあったやり方を選ぶことになります。

【1】卵巣刺激
採卵前の準備として卵胞の発育を促します

卵巣刺激の強さについては、クリニックや医師の方針によって異なります。自然周期ではひとつの卵子を採取しますが、卵巣刺激を行う場合には、ひとつの周期で複数個の卵子を採取することが目標となります。

【2】採卵
育った卵胞から、卵子を採取します

超音波で確認しながら、細い針で卵胞を穿刺して、卵子を吸引します。
要する時間は、採卵数により5~20分程、局所麻酔や静脈麻酔で痛みを抑えながら行います。

【3】受精
卵子と精子を受精させる「体外受精」と「顕微授精」があります

体外受精…卵子の周りに精子をふりかけ、自然に受精させる方法。
顕微授精…顕微鏡で見ながら、ひとつの卵子にひとつの精子を入れる方法。

【4】培養
受精卵を発育させます

適切な環境に保たれた培養庫の中で、受精卵が正常に発育するかどうかを確認します。
培養日数により、分割期胚(受精後2~3日目)、胚盤胞(受精後5~6日目)と呼ばれ、
どの時点で子宮内に戻すかということも治療方針として大切なことになります。

【5】胚移植
子宮の中に、受精卵(胚)を戻します

胚の状態により、大きく2つの移植方法に分けられます。
新鮮胚移植…採卵をした周期の黄体期に胚移植する方法。
融解胚移植…採卵をした周期では受精卵(胚)を凍結し、別の周期に融かして胚移植する方法。子宮内膜やホルモンバランスを整えて移植できることが利点。

【6】妊娠判定

血液検査でHCGを測定し、妊娠判定を行います。
妊娠している場合、胚移植をしてから7日前後で血液中にHCGを測定することができます。

体外受精に力を入れているクリニック

麻布モンテアールレディースクリニック

住所
東京都港区麻布十番1-5-18 カートブラン麻布十番3階・5階

電話番号
03-6804-3208

休診日
水曜・祝日

アクセス
東京メトロ南北線「麻布十番駅」4番出口より徒歩7分
都営大江戸線「麻布十番駅」7番出口より徒歩3分

URL
https://www.monteart.jp/

時間
月/9:00~13:00・14:00~18:00
火/9:00~13:00・15:00~20:00
水/─
木/9:00~13:00・15:00~20:00
金/9:00~13:00・14:00~18:00
土/9:00~13:00・14:00~16:00
日/9:00~13:00・14:00~16:00
祝/─

PROFILE
赤ちゃんが欲しい(あかほし)編集部
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