年齢別、どんな不妊治療からスタートするべき?タイミング法や人工授精の回数の目安が知りたい【不妊治療専門医に聞く】

妊娠に最も影響するのは女性の年齢。だからこそ、最短距離での妊娠をかなえるためには、年齢に合わせた妊活プランを立てることが重要です。
そこで、妊活・不妊治療中のかたより寄せられた年齢に関する疑問を峯レディースクリニックの峯 克也院長に伺いました。
Q.30代前半、どんな治療からスタートするべき?
私は30代前半ですが、40代の妊活は体外受精からスタートしたほうがいいと聞いたことがあります。30代でもタイミング法や人工授精ではなく、すぐに体外受精から始めたほうがいい場合もありますか?
(Y.Yさん/31歳)
A.検査結果を参考に、ステップアップも視野に入れつつ進めましょう
「卵管が詰まっている」「精液検査の結果が著しく悪い」「多嚢胞性卵巣症候群で排卵障害がある」など、体外受精以外では妊娠を望めない決定的な要因はありますか?
検査の結果、こうしたトラブルがなく、30代前半であればタイミング法からのスタートでよいでしょう。
ただ、子宮内膜症がある人は、徐々に腹腔内の環境が悪くなっていくことが多いため、早めのステップアップも視野に入れながら、テンポよく治療を進めていくことをおすすめします。
年齢別のタイミング法や人工授精の回数は?
自由が丘駅から徒歩30秒という好立地にある、峯レディースクリニック。
働きながら不妊治療に取り組む女性も多く、幅広い年代のかたが通院しています。
不妊治療の経験が長いベテランスタッフが多く、高いレベルの設備がそろっていることにくわえ、院長・峯 克也先生の人柄も同院の魅力の一つ。
患者さんとの会話を重視し、一人ひとりの生活環境や希望にあわせた治療法を提案してくれます。
明るい雰囲気の待合室。自由が丘駅から徒歩30秒&18時まで診療しているので、働きながらも通院しやすい環境です
日々、さまざまな悩みを抱えている患者さんの診療にあたる峯先生ですが、「ステップアップのタイミング」について、多くの患者さんから質問を受けるといいます。年齢によって、タイミング法や人工授精の回数には上限を設けるべきなのでしょうか?
「タイミング指導は、超音波や尿検査で排卵の時期を推定し、性交渉のタイミングをご案内するものです。必要に応じて、薬でよりスムーズに排卵できるよう、サポートすることもあります。
落ち着いた雰囲気の待合室。完全予約制で、インターネットから予約が可能です
当院では、女性の年齢について「35歳まで」「35歳以上」「40歳以上」に分けて考えています。
35歳までなら、タイミング法の回数の目安は3〜6回、35〜40歳なら3回程度、40歳以上のかたは検査と同時並行でタイミング法にトライし、検査が終わり次第、体外受精にステップアップを考えてもよいと思います。
人工授精については、3〜4回目以降は成功率が下がり、6〜7回目以降はさらに厳しくなるというデータがあります。根気強く続けても、回数を重ねると結果が出づらい傾向にある、ということです。
一方で、体外受精の成功率も、女性の年齢が35歳を超えると徐々に下がっていってしまいます。35歳以上のかたは、人工授精に3〜4回トライしても結果が出ないときには、体外受精を検討するのがよいでしょう。40歳以上であれば、より早めに検討を始めると安心です」
治療への疑問は院内で解決してほしいという思いから、看護師や培養士ともお話ができる相談室も設けています。
年齢が高い場合は、着床前検査を受けたほうがいい?
高齢妊娠といわれる35歳以降になると、妊娠率は下がり、流産率が上がっていくことが知られています。
流産率が上昇する原因は、受精卵の染色体異常の確率が上がること。女性の卵子は、胎児のころから卵巣に蓄えられています。そのため年齢を重ねるごとに、卵子も老化することは避けられないのです。
徹底した管理体制の培養室。一つひとつの卵をたいせつに管理しています
高齢での妊娠では、せっかく妊娠ができた喜びもつかの間、流産の悲しみに直面することも決して珍しいことでありません。
一度でも流産を経験したかたが考えるのが、PGT-A(着床前胚染色体異数性検査)ではないでしょうか。流産や不育症の治療にも積極的に取り組む峯先生に、PGT-Aについて伺いました。
「年齢が上がると受精卵の染色体異常の確率も上がりますので、着床前検査の必要性も高まります。ただ、着床前検査は、胚盤胞の細胞の一部を採取して行う検査で、受精卵にダメージを与える可能性もあります。
年齢が高いからといって、すぐに検査を検討する必要はないでしょう。現在は、特別臨床研究として行われていて、認定施設で条件に該当する患者さんにのみ実施されています。
当院では、体外受精に何度かトライしても残念ながら妊娠に至らなかった患者さん数名が、ERA検査とPGT-Aを行い、念願の妊娠に至りました。
ERA検査とは、子宮が受精卵を受け入れる時期を検査するもの。この時期は「着床の窓」と言われ、着床の窓が閉じている時期に移植をしても、妊娠率は低いとされています。
こうした最先端の技術は、私が体外受精に関わり始めた頃にはまだ登場していなかったので、医学の進歩を実感しますね。
先端検査には費用もかかります。年齢だけでなく、これまでの治療歴などからも必要性を見極めることがたいせつ。気になるときには、ぜひ医師に相談してください」
院長 峯 克也先生
日本医科大学大学院女性生殖発達病態学修了。同大学産婦人科学教室で講師や生殖医療主任、木場公園クリニック勤務などをへて、2017年6月に峯レディースクリニックを開院。父も産婦人科医で母は助産師の家庭に育ち、現在は2児の父。日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医。日本生殖医学会認定生殖医療専門医。
峯レディースクリニック
住所
東京都目黒区自由が丘2-10-4 ミルシェ自由が丘4階
電話番号
03-5731-8161
アクセス
東急東横線・大井町線「自由が丘駅」より徒歩30秒
休診日
金曜午後、土曜午後、日曜、祝日
診察時間

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