エッ!まだそんなこと言ってるの!? 妊活夫の「タバコの言い訳」大論破!!|妊活webマガジン 赤ちゃんが欲しい(あかほし)
妊活
タバコは妊娠の妨げになるだけでなく、妊娠後のママや赤ちゃんにも悪い影響があるんです。妊活・不妊治療中の今こそ、しっかり勉強しましょう。
●妊活中の女性100人にアンケート「現在タバコを吸っていますか?」
「妊活=禁煙」が浸透している妻に比べて、タバコを吸っている夫は3割近くも。「やめてとお願いしても、やめてくれない」という妻の声が多数ありました。
男性の場合、喫煙により精子濃度が15~25%ほど減少、精子の運動率も10~17%ほど減るといわれています。また奇形精子率も十数%ふえるという報告も。精子の状態がすべて、喫煙によって悪いほうに傾くということです。夫がタバコを吸っていると受精率が落ち、結果的に妊娠率も下がりますし、男性不妊の原因にもなります。
夫がタバコを吸うと精子自体がダメージを受けるので、精子のDNA損傷率が増加。遺伝子や染色体に異常をきたした精子は受精しにくくなり、仮に受精したとしても流産しやすくなります。また、その異常が流産するほどでなく妊娠継続できた場合でも、赤ちゃんに先天異常が出る可能性が高くなることがわかっています。
タバコに含まれるニコチンには血管収縮作用があるので、血流が悪くなり、ED(勃起不全)の原因になることもあります。ED患者の80%が喫煙者というデータもあるほど。ニコチンは他にも血圧の上昇や心拍数の増加など、身体ダメージがあります。精巣へもダメージを与え、男性ホルモンも低下します。
喫煙による年間死者数は世界で500万~600万人、日本で20万人といわれています。目・鼻・のどへの刺激、頭痛、せきなどのほか、肺がんやその他の悪性腫瘍、狭心症や心筋梗塞などの心臓疾患、ぜんそくなどの呼吸器疾患、脳卒中、糖尿病などの重篤な病気の原因になることもわかっています。妊活のためはもちろんですが、自身の健康のためにもタバコは今すぐやめるべき。
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喫煙や受動喫煙によって卵子自体がダメージを受けて死んでしまっています。卵子の数はそもそも女性がお母さんのおなかの中にいるときがピーク。生まれて以降は減る一方で、新しくは作られません。そのうえ喫煙や受動喫煙でその減少速度が加速し、卵巣機能も低下。そのため、体外受精をしても採卵数の平均値は下がってしまいます。
ただでさえ自然に減っていく卵子は、最終的には50才前後で1000個以下になり、閉経が起きます。それが喫煙や受動喫煙の経験がある女性の場合は、卵子の減少速度が速まるため、閉経の年齢も早まることに。高レベルの受動喫煙にさらされていた女性は、喫煙や受動喫煙の経験がない女性と比べて、閉経が13カ月早かったという報告も。
喫煙・受動喫煙は着床の環境にも影響が。妊娠のためにはいい受精卵がよい環境で子宮内膜にくっつかなければいけないわけですが、喫煙している人のほうが着床率が悪くなるという研究結果が出ています。喫煙によって受精卵そのものに問題が発生+受け入れる子宮内の着床環境の悪化で、ますます妊娠しにくくなるわけです。これは受動喫煙でも同じです。
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受動喫煙により副流煙にさらされると死産のリスクが23%上昇し。喫煙でも受動喫煙でも、周産期死亡(赤ちゃんが生まれる前後の死亡)が2倍近くにふえます。また、低出生体重の可能性も増加。乳幼児突然死症候群を引き起こす可能性も上昇します。乳幼児突然死症候群で子どもを亡くした親の多くが、喫煙者あるいは受動喫煙の人という報告も。
喫煙によって明らかに増加する先天異常に無脳症があります。これは脳が形成されず、生まれても育つことはできない病気。ほかには二分脊椎、口唇口蓋裂などの先天異常も。全体の20~30%ぐらいの先天異常が喫煙が原因をなっている可能性も指摘されています。
親の喫煙により、将来子どもが攻撃的な性格になったり、注意欠陥多動性障害(ADHD)が増えるという報告もあります。アトピー性皮膚炎や喘息になる可能性も上昇します。
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妊娠を気にタバコをやめれば、妻は妊娠中の副流煙にさらされずにすみ、低出生体重などの赤ちゃんのリスクは減ります。でも、妊娠前の卵子・精子への影響が生じてしまうことは理解して。妊娠してからではなく、妊娠する前からやめておくべきです。
妻に受動喫煙させなければいいという考えでしょうが、外で吸っても肺の中には有害物質が残り、その呼気を吸引した妻は被害を受けます。また、空気清浄機はタバコの煙の有害物質の多くを除去できません。「空気清浄機をつけていれば大丈夫」ではないのです。
タバコをやめられないのはニコチン中毒、医学的にいえばニコチン依存症という病気です。喫煙するとストレスがなくなるのは、ニコチンが切れたことによる離脱症状を一時的にタバコによって緩和しているだけ。実がタバコがストレスを増しているんですよ。
もちろん、喫煙者みんなが不妊になるわけではありません。すぐに授かることができた人もたくさんいるでしょう。でも、喫煙・受動喫煙していると妊娠率が落ち、赤ちゃんの先天異常がふえるということは覚えておいて。それでも吸うか、考えましょう。
健康や妊娠のために、タバコを吸っていいと思っている医師は絶対にいません! 医師は「赤ちゃんが欲しい人が禁煙するのはあたりまえ。それくらいわかっているだろう」と思っているのかもしれませんよ。妻のためにも赤ちゃんのためにも禁煙すべきです。
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