妊活

    卵子凍結は妊活女性に魅力のテクノロジー【太田光代さん】

    公開日:2020.01.18 / 最終更新日:2020.03.06

    卵子凍結は妊活女性に魅力のテクノロジー【太田光代さん】

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    みずからの不妊治療経験をもとに、妊活メディア『赤ちゃんが欲しい』『あかほし』で妊活女性にエールを送り続けている太田光代さん。芸能プロダクション「タイタン」社長業のかたわら、タレント・コメンテーターとしても活躍中です。光代さんは現在、受精卵を2つ凍結保存しています。

    卵子凍結もひとつの選択肢。選択肢が増えたことを喜ばしいと思います

     長いつきあいの友人に、孫が生まれました。仕事を辞めて結婚・出産した彼女。働き続けた私。30代から40代のころ、私たちの道は大きく離れていました。

    私たちより少し上の世代は、多くの女性が結婚して家庭に入っていました。私たち50代女性は、働き続けるか否かで人生の違いが顕著になった世代です。でも私たちが若いころは、まだ「寿退社」「お局社員」なんて言葉があった時代。結婚や出産をしたら、仕事を続けるなんて考えられなかったのです。

    少し下の世代は、働きながら子育てする人がふえました。

    孫が生まれた友人も、仕事をあきらめた一人。昔は「光代はいいよね。バリバリ仕事して夢かなえて。私なんて子どもや夫の世話ばかりで」と嘆いていましたっけ。

    でも、働く女性がふえた今だって現実はあまり変わっていません。やりがいのある仕事を続ける女性にとって、20代後半から30代はとても大事な時期です。妊娠・出産があと回しになりがちな人も多いはずです。

    そんな女性にとって、卵子凍結はひとつのチャレンジでしょう。

    これまでは、受精していない卵子(未受精卵)は不安定で、凍結することがむずかしいとされていました。しかし技術の進歩によって、凍結卵子を使って妊娠出産したというケースもふえ始めているのですから。

    ご存じのように、女性の年齢とともに卵子の機能は低下していきます。できるだけ若い時期に卵子を凍結すれば、卵子は若いまま。人生で区切りのよいときや、パートナーができたときに、その卵子を使って妊娠することが不可能ではなくなります。

    もし自然に妊娠したら、凍結卵子は処分しても構わないと思います。毎月の排卵で流れていく卵子と同じと考えることができますからね。これが受精卵だと「命のあるもの」と私は感じてしまうので、そう簡単には割り切れませんが……。

    もう妊活を始めている『赤ちゃんが欲しい』読者の方でも、とり入れる価値は十分にあります。たとえば夫が単身赴任中だとか、不妊治療にあまり協力的でないとか、自分も夫も仕事が忙しすぎるといった理由で、夫婦のタイミングが合いにくい人もいるでしょう。だったら今の卵子を凍結しておいて、時を待つのです。忙しく働く女性でも、「これからの1年は少し余裕ができる」とわかれば、サッと顕微授精することもできます。妊娠の可能性を広げるチャンスかもしれません。

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    ただ、病院選びには慎重になってください。もしかしたら10年単位で預かってもらう可能性があるわけなので、自然災害のときでも安全管理がしっかりできる病院でないと困ります。他人の卵子と自分の卵子が取り違えられたりするのも絶対に避けたい。

    そういえば少し前、オランダの不妊治療医が自分の精子を使って体外受精を続けていたという事件がありましたね。少なくとも49人が遺伝的に関係あることがわかったとか……。残念ながらこのようなケースは、世界で何例も発覚しています。

    「卵子を凍結しておくだけ」と安易に考えず、自分の子どもを預けるのだという気持ちをもって、信頼できる病院を選びたいですね。そして、ときには予測し得ない事態が起きる可能性もある、という覚悟はもっていましょう。

    さて、話は戻ります。孫ができた友人はとてもうれしそうで、もう「光代はいいな」なんて言いません。もちろん、私だって言いません。私に孫はいないけれど、仕事のうえで多くの若手たちを育ててきたし、働く女性の先陣として道を踏み固めてきたという、小さな誇りもあります。

    でも彼女も私も、どちらかひとつを選びたかったわけではなかったのです。「子どもか仕事か」ではなく「子どもも仕事も」、どちらも普通の形で手に入れたかった。それは私たち世代の本音です。

    今だって、まだまだ「子どもも仕事も」の時代だとは思えません。仕事か子育てかの選択を迫られる人も多いでしょう。

    社会が変われないからこそ、卵子凍結もひとつの選択肢なのです。そして私は前の世代の女性の一人として、選択肢がふえたことを喜ばしいと思うのです。

    太田光代さん

    1964年生まれ。雑誌のモデルをへてタレントに。90年、爆笑問題太田光さんと結婚。97年から不妊治療を開始し、体外受精にトライするもいったんお休み。2010年ごろから治療を再開。2回の顕微授精をへて、3回目の移植の直前に東日本大震災が起こり、さまざまな事情から移植を断念。現在、凍結受精卵2つを保存している。93年、芸能プロダクション「タイタン」を設立し代表取締役をつとめる。

    取材・文/神素子 構成/大隅優子(主婦の友社)

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