出血量で気づいた妊娠初期の流産。どうすることもできないけど、やっぱりつらい…【不妊治療専門医監修】|妊活webマガジン 赤ちゃんが欲しい(あかほし)
体験談
妊娠22週までに何らかの原因で胎児が亡くなってしまうこと。流産の多くは妊娠10週未満に起こります。それ以上妊娠週数が進んでからの流産は、不育症の可能性もあります。流産の原因の6~8割は受精卵側(受精卵の染色体異常によって成長がストップ)の原因で起こる偶発的なものと言われています。
授かった命との思いもかけない別れ。それでも、悲しみを乗り越えてママになることをあきらめなかった妊活卒業生はたくさんいます。
流産したときの様子は? つらさや悲しみの乗り越え方は? 次の妊娠までの治療は? 今回は、妊娠初期の流産を経験されたエソラさん(37才)の体験談をご紹介。不妊治療専門ドクターからのアドバイスとメッセージも参考にしてくださいね。
平成27年冬に結婚。春になり、生理が遅れました。ちょうど勤務地が変わったことによるストレスかと思ったけれど、生理予定日から2週間が過ぎていたので妊娠検査薬を試そうとした矢先、生理が始まりました。看護師の私は、出血量がいつもより多かったこともあり化学流産だと判断。妊娠を期待していたので悲しかったです。
●ドクターより●
生化学的妊娠(化学流産)とは妊娠反応が見られたもののしばらくして反応が消えてしまうことで、流産には数えません。
翌年7月に妊娠検査薬を使い、陽性が出たため受診。胎嚢は確認できましたが、5週目ぐらいのサイズで小さめと事のこと。心拍が確認できたのは9週目。医師から、「心拍が微弱だし胎嚢も週数に比べて成長が遅く、卵黄嚢は見えるけれど胎芽は見えるかどうか。このまま成長するのはむずかしい」と告げられました。
体の負担にならないのは自然流産で、「次回の診察までに自然流産にならなかったら手術を考えましょう」と言われました。妊娠経過がよくなかったので仕事を休んでいたところ、生理痛よりもっと強い腹痛と出血があり、出血量もだんだん増加。強い痛みのあとに手のひら大の血のかたまりが出てきたため、自然流産と確信しました。数日後の受診日を待って病院に行くと、やはり完全流産と確認されました。
職場には状況を話して重労働は避けていましたが、経過がよくないことを考えないよう仕事は詰め込みぎみに…。そんな自分の過ごし方のせいで流産したのではと感じたけれど、医師は、「初期の流産はどうすることもできないもので、赤ちゃん側に異常があって成長できなかった。あなたのせいではない」と言ってくれて、少し気持ちがラクに。じつは、胎嚢が小さくて心拍も微弱、つわりもまだなかったのでそれほど妊娠の実感はわいていませんでした。それでもやっぱり流産はショックで、すぐに気持ちを切りかえることはできなかったです。
流産後、子どものいる友人に報告したら、その友人にも流産経験があったことがわかりました。自分だけではないんだとホッとしたのと同時に、悲しみを共有してもらえてなぐさめられました。
夫には流産の可能性が高いことをあらかじめ伝えていたので落ち着いていて、ただただ私を抱きしめ、「だいじょうぶ? そばにいるからね。無理せずゆっくり休んで」と言ってくれました。その後、次に妊娠するまでの約1年弱、生理が来たタイミングで落ち込んでいるときも、「神様が今はまだふたりで過ごす時間だよって言ってるんじゃない?」と励ましてくれたことが、とても印象に残っています。
●ドクターより●
心拍が確認できたのは9週目とのことでしたが、通常は胎嚢が確認できてから2週間後には心拍が確認できます。
また、自然流産だと菌に感染したり、組織が取りきれないこともあります。
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