体外受精で結果出なかったとき、まだ方法はあるの?【不妊治療専門医に聞きました】|妊活webマガジン 赤ちゃんが欲しい(あかほし)
不妊治療
「赤ちゃんが欲しい」と考えている妊活カップルにとって、正しく知っておきたい不妊治療法の一つ「体外受精」。
めざましい生殖医療技術の進歩により、「体外受精」はポピュラーな存在となっています。いまや18人に1人の赤ちゃんが体外受精によって誕生しているのを知っていましたか?
でも、「体外受精」はよくわからないこともいっぱい。体外受精を検討しはじめた…、なかなか結果がでない…、あかほし読者さんから寄せられた「体外受精」についての疑問&気がかりを、英ウィメンズクリニック塩谷雅英ドクターにお答えいただきました。
体外受精は、卵子と精子をそれぞれ取り出して人工的に受精させ、育った受精卵を体内に戻す方法です。
排卵日にいきなり行えるものではなく、できるだけ質のよい卵子を取り出すために、注射や薬で卵巣を刺激して、卵子を卵巣内でしっかりと成熟させます。出典:『妊活 治療と生活アドバイス』
体外受精(IVF)は卵巣からとりだした卵子に、精子をふりかけて受精させる方法です。
一方で顕微授精は、顕微鏡下で細い針を使って卵子に精子を直接注入して、受精させる方法です。
顕微授精の対象となるのは、男性の精子に体外受精では受精しないような理由があるかたです。たとえば精子の数が極端に少ない乏精子症や、精子の運動率が悪い精子無力症といった所見のあるかたは、体外受精を行っても受精が起こりにくいので顕微授精を行います。
治療する前には必ず精液検査を行い、体外受精が向いているのか、顕微授精が向いているのか、あらかじめおよその見当をつけておきます。
体外受精では排卵誘発法を見直したり、移植を凍結胚にするか新鮮胚にするか、初期胚にするか胚盤胞にするかなど、選択肢を少し変えることで結果が変わる可能性は大いにあります。
たとえば顕微授精も、ピエゾ顕微授精にすると卵子に対するダメージがかなり違います。普通の顕微授精では、とがった針を卵子に押し付けて精子を注入するので、どうしても卵子が変形しますが、ピエゾは微細な振動を用いて卵子に穴を空けるので、卵子へのダメージが減ります。
移植方法にもシート(SEET)法や2段階胚移植があります。シート法は当院が発案した方法で、胚を培養していた培養液を子宮に注入してから、移植する方法。2段階胚移植は初期胚を移植した2~3日後に胚盤胞を移植する方法。2段階胚移植は効果的な方法ですが、双子のリスクがあるため最後の手段となります。
このように移植の方法や排卵誘発の方法など、いろんなアプローチがありますから、あきらめずにトライしていただけたらと思います。
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