不妊治療

    もしかして「黄体機能不全?」と思ったら今すぐしたい3つのこと【経験者の体験談つき】

    公開日:2020.06.28 / 最終更新日:2020.07.03

    もしかして「黄体機能不全?」と思ったら今すぐしたい3つのこと【経験者の体験談つき】

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    ホルモンバランスの乱れは不妊につながることが。
    基礎体温のグラフを観察すると見えてくるトラブル、「黄体機能不全」について知っておきましょう。

    着床の準備をしてくれる黄体ホルモンが減ってしまう黄体機能不全って?

    黄体機能不全とは、女性ホルモンのひとつである黄体ホルモンの分泌が不十分で、子宮内膜が厚くならず、受精卵の着床を妨げてしまう病気です。

    そのままにしておくと不妊の原因はもちろん、反復流産や、習慣流産にもなりやすく、不妊に悩む人の10~50%、反復流産の人の25~60%が黄体機能不全だといわれています。

    黄体機能不全になると、タイミング法や人工授精はもちろん、体外受精(顕微授精)での胚移植の際も着床・妊娠の継続が困難になるため、妊活中の人は治療が必要です。

    黄体ホルモンは下図のような流れで排卵後、卵巣にできる黄体から分泌されるホルモンです。分泌量に異常があると、基礎体温のグラフが通常と異なったり、月経異常が起こります。「おかしいな」と思ったら、なるべく早く検査を受けましょう。

    「黄体」から妊娠に必要なホルモンが分泌されるまで

    卵巣で卵子が発育

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    脳から黄体化ホルモンが分泌される

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    排卵して卵巣に「黄体」ができる

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    「黄体」からホルモン(エストロゲン・プロゲステロン)が分泌される

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    子宮内膜が厚くなり、体温が上昇する

    基礎体温が「黄体機能不全」のサインのひとつです

    黄体機能不全はホルモン分泌のトラブルのため、基礎体温のグラフや月経の状態から気がつくことも。特に高温期の状態や経血量に注意を。

    黄体機能不全になると…

    子宮内膜が厚くならない⇒受精卵が着床しにくくなってしまう

    子宮の収縮を抑える黄体ホルモンが少なくなる⇒子宮収縮が起こりやすくなり、流産しやすくなる

    月経異常が起こる⇒経血量が減ったり、高温期に不正出血が起こる

    基礎体温をチェック!高温期が10日間以下なら、一度病院で検査を! 

    黄体機能不全は大きな自覚症状がないため、基礎体温表がトラブル発見のサインに。
    高温期の様子など、下のグラフを参考にまずはチェックしましょう! 

    一般的な基礎体温のグラフ

    黄体機能不全には自覚状がありません。そのため基礎体温のグラフや不妊治療の検査ではじめてわかることが多いです。

    通常、基礎体温は低温期と高温期の2相になり、それが一定のサイクルで繰り返されます。

    月経が始まると約2週間は体温が下がる低温期になり、排卵すると体温が上昇。次の月経までの約2週間(14日間)は高温期が続きます。

    黄体機能不全の人はこの高温期の時期が短いのが特徴で一般的には10日以下の場合は病院での検査が必要といわれています。
    また、高温期と低温期の温度差が0.3度未満であるといった場合もトラブルがひそんでいる可能性があります。
    そのほか月経の状態も通常とは異なる場合が。月経血の量が減ったり、月経日数が短くなるといった症状があれば、一度病院で検査を受けましょう。

    検査は一般的な婦人科、産婦人科のほか不妊治療専門病院でも受けられます

    病院の検査では基礎体温表のグラフ、血液検査などで黄体機能不全かどうか診断をします。

    血液検査は排卵後5~7日目に採血をして、血中の黄体ホルモン(プロゲステロン)値を調べます。また、子宮内膜日付診を行なうこともあり、これは血液検査と同じく高温期の5~7日ごろに子宮内膜を少量採取して、組織の状態から排卵後何日目の状態かを診断するもの。

    実際の排卵日からの日数と2日以上のズレがある場合は黄体機能不全と診断されます。

    妊娠への近道となる治療は積極的に受ける

    注射や内服などで黄体機能を高める治療が行われますが、方法は病院によりさまざま。担当医と相談のうえ決めましょう。

    妊活中でない人にとってはそのまま様子を見ているだけでもかまいませんが、妊娠を望んでいる人にとって、黄体機能不全は治療が必要な病です。ただし、その原因の特定はなかなかむずかしいため、治療では黄体機能を予備的にサポートする投薬などが行なわれます。

    実際の方法にはいくつかありますが、注射や内服薬、膣座薬などで黄体ホルモンを補充するほか、hCG注射をして卵胞ホルモンや黄体ホルモンの分泌を促進する方法。

    そのほか卵巣での卵胞発育を促すために卵巣刺激ホルモン (FSH)を注射したり、排卵誘発剤(クロミッドなど)で卵胞ホルモンの分泌を促して黄体ホルモンの分泌量をふやすという方法などがあります。

    治療とあわせて毎日の生活を見直してみる

    病院での治療とあわせて、自分でできることから改善をめざすのもたいせつ。日常生活でのポイントを紹介します。

    日常生活でまずたいせつなのはホルモン力をアップさせること。そのためには規則正しい生活リズムで過ごし、適度な運動、そして睡眠を十分にとることを心がけましょう。

    また、女性ホルモンがいちばん影響を受けるのがストレス。現代の生活でストレスを感じないのはむずかしいですが、ストレスをじょうずに発散させるよう心がけて。毎日同じ時間に就寝するだけでも、基礎体温は安定しやすくなります。
     さらに子宝のビタミンともいわれるビタミンEを積極的にとりましょう。ビタミンEは植物油、アーモンドなどの種実類、魚介類に多く含まれます。食事だけで十分に摂取できないときはサプリメントで補いましょう。

    生活見直しのための4カ条

    生活リズムをととのえる
    タバコはNG! お酒も控える
    運動や気分転換でじょうずにストレスとつきあう
    ビタミンEをとる

    あかほし読者アンケート「私たち黄体機能不全でした」

    卵胞を育てるため排卵誘発剤を服用

    血液検査で黄体機能不全の可能性が。黄体ホルモンの質を上げるには、しっかりと卵胞を育てる必要があるとのことでクロミッドを服用。1周期で妊娠しました。
    Sさん(31才、8カ月児のママ)

    注射の治療を続け、タイミング法で妊娠!

    もともと多嚢胞性卵巣症候群だったのですが、検査をしたときに黄体機能不全と診断されました。注射とタイミング法を1年続けて、妊娠できました。
    Eさん(26才、妊娠9カ月)

    排卵のあとに黄体化ホルモン注射をしています

    高温期が続かなかったり、生理1週間前になると不正出血や茶色のおりものが出ました。そのため排卵後、黄体ホルモンのプロゲデポー注射を受けています。
    Hさん(29才、妊活歴1年9カ月)

    生理周期が短くなって薬で治療しました

    生理周期が短くなって、基礎体温表のグラフがガタガタになったことがあります。ドクターに相談して、デュファストンなどで治療しました。
    Nさん(27才、妊活歴3年5カ月)

    基礎体温がガタガタでドクターに相談

    基礎体温表がガタガタなので医師に相談したら「高温期が10日ぐらいあればだいじょうぶ」とのこと。通院して卵胞の成長や排卵時期をみてもらいました。
    ペックルさん(35才、妊娠3カ月)

    ドクターに聞いたほうがいいの?

    基礎体温の見本のようには低温期と高温期がはっきりと差がなく、高温期も短いと思います。黄体機能不全と言われていないけど、ドクターに聞いたほうがいいのかな?
    ピーチパイさん(33才、妊活歴1年)

    【From 北村先生】

    卵子や精子にも共通していえることですが、食事(栄養摂取)は黄体機能にも重要です。糖質・脂質の管理は、黄体機能にも大きくかかわってきます。日ごろからの注意はとても大事なので心がけていきましょう!

    赤ちゃんが欲しい2019夏』より

    監修

    明大前アートクリニック
    院長 北村誠司先生

    慶應義塾大学卒業。子宮鏡下手術による胚移植の改善、腹腔鏡下手術による子宮筋腫、子宮内膜症の解消・改善を積極的にはかる。荻窪病院虹クリニック院長をへて東京・明大前に開院。

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