【注目すべきはココ!】体外受精のセミナー・説明会で、まず押さえるべき2つのポイントを解説|妊活webマガジン 赤ちゃんが欲しい(あかほし)
不妊治療
妊活を始めると出てくる、知らなかったこと、わからないこと、不安…。友人や身近な人にも聞きづらい気がかりもありますよね。
また、不妊治療の進め方もクリニックによって違いがあります。セカンドオピニオンに聞きたいこともあるでしょう。みなさんが抱える疑問や気がかりに専門ドクターにお答えいただきました。
今回は、クリニックが開催するセミナーに関する疑問をピックアップします。
青空ブルーさん(31歳)
妊活歴2年
タイミング法と人工授精をしましたが、一度も妊娠したことがありません。体外受精を考えたほうがいいのかなと思いますが、決心がつきません。
クリニックで体外受精セミナーがあるので行ってみようと思います。その際、どんなことに気をつけて話を聞いたらいいですか?
体外受精セミナーで話を聞く際のポイントを2つ挙げます。
体外受精では採卵に向けて排卵誘発剤を投与して卵巣を刺激し、卵を育てます。卵巣刺激には「高刺激法」と「低刺激法」があり、卵巣予備能が保たれている方には世界的に主流は高刺激法です。
高刺激法は、月経開始3日目頃から連日注射を打って複数の卵を育て、一度の採卵でより多くの卵を採取することをめざします。受精卵(胚)ができたら凍結し、その後は凍結胚を1個ずつ融解(解凍)して子宮に戻します(胚移植)。
妊娠しなかった場合は、次の治療で凍結胚を移植でき、妊娠・出産すれば凍結胚で2人目の治療に挑めます。
一方、低刺激法は最小限の薬剤を使う方法で、おもに高刺激法でも卵巣が反応しにくい卵巣予備能が低下した方や高年齢の方向けの治療法。自然の卵胞発育に近いので採卵数は少なく、妊娠しない場合は、また採卵が必要です。
高刺激法で凍結胚が複数できれば採卵を繰り返さずにすみ、採卵時点(年齢)での胚で妊娠をめざせるので、体にも経済的にもやさしい治療といえます。
体外受精は卵に多数の精子を振りかけて受精を待つ方法で、顕微授精は1つの精子を直接、卵子に注入する方法。基本的には精子の状態(数・運動率・奇形率など)によって選択しますが、施設ごとに基準が違います。
採卵数が1個なら受精率の高い顕微授精を選択したくなりますし、複数採卵できた場合は半分を体外受精、半分を顕微授精にする方法も。
しかし、必要以上に顕微授精を選択するのは最良とはいえませんし、また費用もかかります。こうした点をどのように考えるかも、その施設の治療方針といえます。
山下レディースクリニック
院長
山下正紀先生
奈良県立医科大学卒業。京大産婦人科入局。舞鶴市民病院産婦人科医長を務める。オーストラリア・アデレード大学で体外受精の基礎を学び、帰国後、舞鶴市民病院にて近畿発のGIFT法による妊娠に成功、体外受精もスタート。神戸中央市民病院に着任(産婦人科医長、体外受精チーフ)。平成9年4月 山下レディースクリニック 開業。平成16年(神戸三宮磯上通)にクリニックを移転。
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