20代女性にじわじわ増加中!クラミジア感染症ってどんな病気?不妊の原因になる?【産婦人科医監修】|妊活webマガジン 赤ちゃんが欲しい(あかほし)
不妊治療
性感染症と聞くと、なんとなく口に出すのがはばかられるイメージがありますが、妊活を始めようとするカップルにとって影響が大きく、早めに対処したいのがクラミジア感染症です。20代女性にじわじわ増えているという、この「クラミジア感染症」について、産婦人科医の佐野先生に詳しく聞きました!
クラミジア・トラコマティスという細菌によって起こる、日本で最も多い性感染症(STI)です。性行為によって、女性の子宮頸管や男性の尿道、喉の粘膜などに感染します。女性の場合、症状が出にくいことが多く、約80%が無症状です。
そのため、感染に気がつかずに放置してしまうことが非常に多く、感染力が高いために、自分が感染源となって、感染を拡大させてしまう 可能性もあります。また、自覚しにくいので卵管などの癒着をまねき、不妊の原因になる場合も。
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クラミジアの感染力は高く、コンドームを使用しないで感染者とセックスした場合、感染確率は50%以上といわれています。
年代別の患者数は、男女ともに20代前半が多く、定点医療機関からの患者報告数は、ピーク時からは減っているものの、この数年では、じわじわと増加傾向にあります。国内では少子化により、若い年代の人口が減っているにもかかわらず、患者の報告数が増えていることから、罹患率が上がっている可能性があります。
感染のきっかけは、感染者とのセックスで、精液や腟の分泌液、血液、唾液などの体液を介して感染します。潜伏期間は1週間から3〜4週間程度といわれています。
自覚症状としては、女性はおりものの量が増える、外陰部に軽いかゆみやはれがある、排尿時やセックスのときに軽い痛みがあるなど。
男性は陰部に軽いかゆみや不快感がある、少量の分泌物が出る、排尿時やセックスのときに軽い痛みがあるなどです。
□おりものの量のが増えた
□SEX時に痛みを感じることがある
□外陰部のかゆみやはれがある
□排尿時に痛みを感じることがある
□陰部に違和感・不快感を感じる
□排尿時やSEX時に痛みを感じる
□少量の分泌物がある
□複数の相手とSEXしたことがある
□コンドームを使わないSEXをしたことがある
□オーラルセックス、アナルセックスをしたことがある
女性は内診台で、子宮頸管の粘液を専用のスワブ(綿棒のようなもの)でぬぐって行います。検査方法はいくつかありますが、いちばん用いられるのが粘液の中に細菌がいるかどうかを調べる検査(抗原検査)です。
男性の場合は、尿で検査を行います。ブライダルチェックや妊活の健診で見つかるケースは多くなく、自覚症状がある人に陽性率が高いのですが、やはり子づくりの前には、ご夫婦で検査を受けておくことをおすすめします。
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なんらかの自覚症状があって医療機関を受診した場合は保険診療になり、費用はどこで受けても一律です。
一方、症状はないが検査したいという場合は自費診療になります。ブライダルチェックや妊活では個々の検査の金額は表示されませんが、自費になります。
もしかしてかかっているのかなというときは婦人科へ。男性は泌尿器科を受診します。
フィーカレディースクリニック 院長
佐野麻利子 先生
帝京大学医学部卒業。順天堂大学医学部附属順天堂医院産婦人科医局に入局。2001年より賛育会病院に勤務。高崎ARTクリニック、産科婦人科舘出張佐藤病院勤務をへて、2018年フィーカレディースクリニックを開業。
<出典:妊活スタートBOOK2020>
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