不妊治療

    黄体ホルモンが少ない?『黄体機能不全』をどこよりも詳しく解説【不妊治療専門医監修】

    公開日:2019.02.26 / 最終更新日:2020.10.19

    黄体ホルモンが少ない?『黄体機能不全』をどこよりも詳しく解説【不妊治療専門医監修】

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    黄体機能不全は黄体ホルモンの分泌が不十分で、受精卵の着床を妨げてしまうトラブルです。「黄体機能不全」と診断されたり、思いあたる症状があるとき、どう対処したらいいのかを見ていきましょう。

    黄体機能不全とは?

    排卵すると卵巣から出る黄体ホルモンによって子宮内膜が厚くなり、着床の準備を整えます。この黄体ホルモンの分泌が何らかの原因で減ってしまう状態が「黄体機能不全」です。

    放置すると不妊症や反復流産、習慣性流産になりやすくなります。不妊に悩む人の10~50%、反復性流産の方の25~60%が黄体機能不全だとも言われています。

    黄体機能不全だと、不妊治療のタイミング法や人工授精はもちろん、体外受精(顕微授精)の胚移植の際にも着床・妊娠継続が困難になるため、特に妊娠を希望する場合には治療が必要です。

    黄体機能不全になる原因は?

    黄体機能不全になる原因ははっきりとはわかっていませんが、次のような要因が関係していると考えられています。

    ホルモンの異常

    卵胞刺激ホルモン(FSH)、黄体化ホルモン(LH)、性腺刺激ホルモン(GnRH)の分泌が不十分だったり、高プロラクチン血症や甲状腺機能異常症でも起こる可能性があります。

    高プロラクチン血症とは:娠中から授乳期にかけて分泌量が増え、出産後の母乳の分泌を促す「プロラクチン」というホルモンの値が異常に高くなる病気です。本来はプロラクチンが働くことで授乳中に月経を止めて妊娠を防ぎますが、妊娠前に分泌され過ぎると月経不順、無月経、不妊を招きます。

    甲状腺機能異常症とは:甲状腺は喉仏の両側にあり、脳の下垂体から司令を受けて新陳代謝を活発にする「甲状腺ホルモン」を分泌しています。その分泌に異常が起こったり(バセドウ病や橋本病など)、炎症が起こるのが「甲状腺機能異常症」です。

    卵巣・子宮の問題

    卵巣の機能に問題があって卵胞刺激ホルモン(FSH)や黄体化ホルモン(LH)が正常に反応しない場合や、子宮にある黄体ホルモンを受け取る受容体に異常がある場合も黄体機能不全の原因として考えられます。子宮内膜症がある人も黄体からのホルモン刺激を子宮がきちんと受け取れず、黄体機能不全を起こす可能性があります。

    他に考えられる原因

    直接の原因ではありませんが、血流の悪化やそれにともなう冷え、乱れた食生活による栄養不足、ストレス、肥満、やせすぎ、喫煙、飲酒などもマイナス要因として働きます。

    ⇒⇒⇒関連リンク:食事や生活習慣を見直すと治療効果もUP!ドクターが教える「体質改善と治療の関係」

    黄体機能不全はどんな症状が現れる?

    黄体機能不全は自覚症状がほとんどありません。基礎体温をつけて気づく場合や、不妊治療の検査でわかることが多く、下記のような症状が特徴です。

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    高温期が短くなる

    黄体機能不全だと、高温期が10日以下と短くなります。

    【正常な基礎体温グラフ】

    正常に排卵している女性の場合、基礎体温は低温期と高温期の二相になり、それが一定のサイクルで繰り返されます。月経が始まると約2週間体温が下がって低温期になり、排卵すると体温は上昇して、次の月経までの約2週間(14日)高温期が続きます。

    【黄体機能不全が疑われる基礎体温グラフ】

    黄体機能不全の場合、排卵はしていることが多いので体温は上昇しますが、本来14日続く高温期が10日以内で終わってしまうことが多いです。

    こんなグラフにも注意

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