study妊活の基礎知識

    卵巣の中の「AMH」から卵子の質と状態をチェック!

    卵巣の中の「AMH」から卵子の質と状態をチェック!

    自分の卵子の状態を知るヒントとなるAMH(抗ミュラー管ホルモン)。AMHはどんな検査で分かるの?低いとどうなるの?高いとどうなるの?の疑問に、専門家がアドバイスします。

    卵巣年齢が推定できるAMH

    思春期以降、常に精子をつくり続ける男性と違い、女性の卵子は年齢とともに減少していきます。卵巣に保存されている卵子=原始卵胞は、生まれたときは約200万個あり、それが初経のころには約30万個に、その後は月経のたびに減り、35才には約2万~3万個になるといわれています。減少する卵子が卵巣の中にどのくらい残っているかの目安となるのが、AMH(抗ミュラー管ホルモン)です。

    AMHをはかることで卵子の数や卵巣年齢が推定できます。高齢でも卵巣年齢が若い、つまり、原始卵胞の数が多ければ妊娠の可能性は十分にあります。

    AMHの検査方法や費用は?

    卵胞の発育や成熟をコントロールする働きがあるAMH。原始卵胞が育っていく中で、7mm以下の卵胞から分泌されるホルモンです。月経周期に左右されることなく、いつでも検査ができるのが特徴。検査方法は採血で。不妊治療の検査に組み込まれていることもあれば、AMH単体の検査も可能です。費用は各クリニックによって異なりますが、5000円~10000円ほど。

    AMHが低いと妊娠は難しい?

    残存卵子が少ないため、タイミング法や人工授精に時間を費やすのは得策ではないと考えるドクターがほとんどだと思います。治療のスピードを上げる、体外受精にステップアップするなどで妊娠の可能性を広げていきます。

    AMHが低いと、卵子の持ち数というか球数が少ないので、いくら卵巣を刺激しても卵子が育たないことがあります。「とりあえずやる」を避け、過剰な刺激や治療をせずに別の手を考える指針になるので、AMH検査を行ない、患者さん自身も数値を把握しておくことが大切です。

    ●AMHが「過度に高い」場合は要注意●
    卵胞が大きく成熟せず排卵が起こりにくい状態が続いた結果、卵巣が多くの未熟卵胞で覆われる症状が多嚢胞性卵巣症候群。この場合、卵巣内に未成熟卵胞が多く残っているためAMHの数値が過度に高くなります。多嚢胞性卵巣症候群だと、排卵誘発によって卵巣過剰刺激症候群が起きやすいので、慎重に治療を行なう必要があります。

    【正常な卵巣】
    約0.05mm原始卵胞が約20mmの大きさに成熟すると、20個ほどある卵胞のうち1つが排卵し、卵子が卵管へと飛び出します。

    【多嚢胞性卵巣症候群の卵巣】
    卵胞が10mm以下など小さいまま成熟せず、排卵ができない状態。そのまま卵巣内に数多くたまってしまい、卵巣も大きくなります。

    卵子は年齢とともに減少することを受け止めて、次の一手を探す!

    不妊治療は先手必勝です。年齢と共に減っていく卵子が、今自分にどのくらい残っているかを早い段階から把握していれば、より効果的な治療を選択することができます。妊活中の女性はもちろん、これから結婚して、いずれ子どもを産みたいと考えている女性も、AMH検査を受けましょう。

    Advice

    両角レディースクリニック
    院長 両角和人先生

    福島県立医科大学医学部を卒業後、同院の産婦人科学講座に入局。その後、ハワイ大学医学部生殖生物学研究所に留学して最新の生殖医療を学ぶ。山王病院リプロダクションセンターをへて2012年に両角レディースクリニックを開院。

    両角レディースクリニック
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