ローズレディースクリニック(東京都世田谷区)

院長 石塚 文平 先生

ローズレディースクリニック院長。昭和大学医学部卒業、慶應義塾大学産婦人科、カリフォルニア大学留学をへて、聖マリアンナ医科大学産婦人科教授、同大学生殖医療センター長、同大学高度生殖医療技術開発講座特任教授を歴任、平成26年に同大学名誉教授、同年ローズレディースクリニック院長に就任。早発卵巣不全の研究と治療に長年とり組み、日本のみならず海外からも患者が訪れる。

Specialist Interview

月経周期が長くなったり、短くなったりと、ペースが乱れます。
妊活に影響はないでしょうか?

「早発卵巣不全」の前兆の可能性もあります。妊娠を望むかたには影響が否めない疾患です。

100人に一人の割合で発症。
卵子が早く減ってしまい閉経が早まる疾患

2022年5月 新施設をグランドオープン予定。新施設では不妊治療(一般不妊、早発卵巣不全、卵子凍結、卵巣凍結、男性不妊等)と婦人科(ピル診療、各種検診、更年期、月経困難症等)の診察をおこない、女性の生涯サポートをご提供してまいります。

卵子の数は生まれたときに決まっていて生涯ふえることはありません。出生時は200万個ほどある卵子は年齢と共に徐々に減っていき50歳くらいになると1000個程度になり、 閉経を迎えていきます。ところが、 何らかの原因で卵子を保持する能力が低下して、 早く減ってしまう。そして、40歳よりも前に閉経、つまり無月経になってしまうのが、「早発卵巣不全」 です。耳慣れないかたも多いかもしれませんが、20代では1000人に一人、30代では100人に一人の割合で発症すると言われています。排卵が行われていないので、 妊娠するためには、 不妊治療が必要となり、 女性ホルモン不足という健康上の問題が生じます。
早発卵巣不全の初期症状として見られるのが、 「生理周期の乱れ」 です。月経周期が短くなったり、 長くなったりして、 その後次第に月経が止まります。無月経にはストレスや過度な体重制限などによって一時的に月経が止まってしまうケースもありますが、 早発卵巣不全がそれと違うのは一時的なものではないことです。また特徴としてほてりやのぼせ、 大量の汗をかくなど、 更年期の症状が現れてくることがあげられます。
発症の原因は、 すべてが明らかにはなっていませんが、 染色体異常や自身の正常な組織にまで攻撃してしまう 「自己免疫」 が影響しているケースが多く認められています。多くの症例で遺伝子異常などの遺伝的原因が関与していると考えられていながら、 一部の症例を除いて、 どういう遺伝子が関与しているかは分かっていません。また、 卵巣は抗がん剤や放射線治療のダメージを受けやすいため、 これらの治療をへているかたには高い確率で発症が見られます。その他、 卵巣手術、 おたふく風邪などによる炎症も影響を及ぼすこともわかっています。また、 気をつけたいのが喫煙です。これ自体が発症の要因にはなりませんが、 喫煙は卵巣の血流も低下させ、 ダメージを促進させる可能性が高いです。

Specialist Interview

「早発卵巣不全」を 見逃さないために どうすれば いいでしょうか?

定期的にFSHやAMHの 検査をすることを おすすめします。またピルを 服用している人は 見逃しやすいので 注意が必要です。

現在は治療法も進化。早く見つけ、 早く対処することが大事

壁にはおしゃれなアート作品がかかる院内。

早発卵巣不全には確実な予防法はありません。ですから早く見つけ、早く対処する。そして見逃さないためには 「検査」 が重要です。特に、 前述したがん治療や家族歴などの 「リスク要因」 があるかたは、 生理不順かどうかにかかわらず、 FSH (卵巣刺激ホルモン) やAMH (抗ミュラー管ホルモン) の定期的な検査をおすすめします。 FSHとは、 卵巣を刺激し卵を発育させたりするホルモンですが、 卵巣の反応が悪いと多く放出されるため値が高くなります。
す。またAMH値は卵巣にどれくらい卵子が残っているかの目安となります。基準値よりFSHが高く、 AMHが低ければ、 卵巣機能不全の可能性は高いと言えるのです。検査によって兆候があれば、 すぐに妊娠を望まないかたの場合、 発症前に卵子を採取して凍結保存し、 将来の妊娠の可能性を残すという方法もあります。
治療法は条件により異なりますが、 「排卵誘発剤」 の量や期間などを調整する当院独自の治療法 (ローズ法) では、 染色体異常がなく、 がん治療歴などがないかたで、35歳までに来院されたかたでは、 3割以上のかたが分娩に至っています。
また、 ピルを長く服用している間に早発卵巣不全を起こしていたというケースが多くあるので注意が必要です。ピルを長期服用するかたは、ときどき数ヵ月服用を休み、 自然月経があるかどうかを見極めるか、 卵巣機能を前述のような検査で数値をチェックすることが必要です。
早発卵巣不全は早く対処をすれば妊娠も可能です。年齢が若い早期に開始すれば成功率は高くなりますし、 逆に無月経期間が長くなればなるほど難しくなります。ですから、妊娠を考えているかたはまず疾患のことよく知っていただく。そして、定期的な検査を意識していただくことがとても大事だと言えます。

晩婚化・晩産化にともなって、これからますます治療の進化が必要な分野

ローズのイメージカラーである赤が印象的な高級感ある受付。

数十年前であれば多くの女性は早い時期に妊娠・出産をしていたため、 早発卵巣不全によって閉経が早まっても妊活においては大きな影響はありませんでした。しかし、 私たちの社会は如実に変わり、 晩産化しています。妊活の年齢が高くなれば、 早発卵巣不全と直面する可能性は高くなります。ですから、この分野における治療もますます必要になってくるのです。
当院では、 独自の排卵誘発法による治療法を試みておりますが、 最新技術である治療「原始卵胞体外活性化法 (IVA) 」 もとり入れています。これは減少した卵子を効率に成長させる方法で、 卵巣機能が低下した患者さんおいても、 さらに妊娠率の向上が期待できる治療です。日本で行えるのは現在当院だけであり、 海外からも多くの患者さんが訪れています。

白と赤を基調とした、明るく落ち着いた雰囲気の待合室。

居心地よく過ごせる空間が広がります。

DATA
住所 東京都世田谷区等々力2-3-18
問い合わせ 03-3703-0114 / 03-3703-0115(予約専用ダイヤル)
アクセス 東急大井町線「尾山台駅」より徒歩5分
URL https://roseladiesclinic.jp/
時間
10:00~12:30
14:00~18:00

☆…詳しくはホームページをご確認ください。
※2022年5月のリニューアルオープンに伴い、診療時間は変更となります。

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