子宮内フローラ検査

子宮内フローラ検査とは?

子宮内はこれまでほとんど無菌であると考えられてきましたが、2015年に、子宮内にも菌が存在し子宮内環境に影響を及ぼしていることが分かりました。子宮内に、善玉菌「ラクトバチルス菌」が90%以上存在するのが正常な状態。善玉菌のバランスが悪いと、子宮内膜の慢性内膜炎を引き起こし、なかなか妊娠という結果に結びつかない状態に陥ってしまいます。菌の集合体をフローラと呼びますが、子宮内のフローラを構成する菌の割合を調べて、現在の子宮内環境を知ることができるのが「子宮内フローラ検査」です。妊娠しやすい体づくりに取り組む目安として、ぜひ受けてほしい検査のひとつです。

アメリカでは子宮内の菌バランスが崩れていると体外受精の結果が悪くなるとの研究発表があります。また、ラクトバチルス菌が少ないグループでは体外受精による妊娠率が低く、流産率が高いと報告されています。

実際、子宮内膜に慢性的な炎症が起こっていると、質のいい受精卵を戻しても着床しにくくなります。質のいい受精卵だけでなく、炎症などのトラブルが無い健康的な子宮内膜の両方があってこそ、妊娠という結果に結びつくのです。人工授精を繰り返しているがなかなか結果が出ない場合や、体外受精をこれから始めようと考えているタイミングで検査を検討するといいでしょう。

検査方法は?

子宮内もしくは腟内から細胞を採取するだけ。日本国内の検査機関へ送られたあとは、細胞の試料からDNAを抽出し、必要な遺伝子領域のみを増幅させ、次世代シーケンサーを用いてDNA配列を解読します。菌特有の配列とその数から、子宮内にある菌の種類と存在比率を推定し、最短約2週間ほどで結果がレポートとして返却されます。生理期間中以外であれば、いつでも検査が可能。現在では国内の約90カ所の医療機関で受けることができます。

検査の結果に対する対処法

検査の結果、善玉菌ラクトバチルス菌の比率が低かった場合には、乳酸菌を摂取することで改善できます。手軽に摂取できる乳酸菌サプリメントがおすすめです。子宮内環境を整えることで、授かり体質になりましょう。

妊娠しやすい体質を目指して、規則正しい生活や運動、栄養バランスのよい食事を心がけているかたも多いと思います。それに加えて、ぜひ乳酸菌の摂取も意識していただきたいと考えています。なぜなら、乳酸菌を補い子宮内の有害菌を減らすことで子宮内環境が整い、妊娠率がアップするという研究結果が出ているからです。善玉菌を増やすためにヨーグルトや納豆などを食べるのもいいですが、子宮内環境を整えるのに十分な量の乳酸菌を毎日の食事から摂るのはなかなか大変です。しかもカロリーや塩分など余計なものまで過剰に摂取する心配もあるので、必要なものだけを効率的に摂取できる乳酸菌のサプリメントをオススメしています。乳酸菌にも色々な種類がありますが、子宮内の善玉菌であるラクトバチルス菌が含まれているサプリメントを選びましょう。

特にこれから体外受精にトライする初回の人には乳酸菌サプリメントをおすすめしています。以前は体外受精を繰り返して結果が出ない人に主におすすめしていましたが、体外受精はお金がかかる治療ですし、子宮内環境がよい状態の方が妊娠しやすいのは間違いないので、早い段階からおすすめするようにしています。

瀬川智也先生

教えてくれたのは

新橋夢クリニック 院長
瀬川 智也 先生

1992年金沢大学医学部卒業。2004年より加藤レディスクリニック(東京都新宿区)に勤務。2010年より新橋夢クリニックに勤務。2011年同クリニック副院長に就任。2016年同クリニック院長に就任。日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医。日本生殖医学会認定生殖医療専門医。日本A-PART理事。

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