第1回
中医学には月経周期を4つにわけ、それぞれの時期の体の状態に合わせて漢方薬を飲み分けるという不妊の治療法があります。薬膳も考え方は同じで、それぞれの時期にあった働きのある食材を摂ることで、妊娠しやすい体に整えていくことができます。
第1回目は、月経期に摂りたい薬膳をご紹介します。
月経期は、不要になった経血を排出する時期。この時期に「血」や「気」の流れが悪いと、不要なものが排出できなかったり、月経期にストンと体温が落ちなかったりします。ですから、月経期では「血」や「気」を流れをよくすることが重要になります。
ただし、流すばかりでは、「血」や「気」の量がもともと少ない人は疲労感を感じる場合があります。ですから、流すばかりではなく補うことも大切です。
薬膳の考え方のもと、バランスをとったメニューになっていますから、3品一緒に摂ることをおすすめします。
※「腎」はホルモンを管理しているところで、腎が弱くなると生殖機能が衰えてきます。
妊活では「腎」を補うことも重要です。
「気」を流すみょうがとしその香りが食欲をそそります。
体を温め、「腎」を補い「血」を流すアジは妊活におすすめ。
材料(2人分)
アジの干物![]() |
(小さいもの)1枚 |
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米![]() |
1カップ |
生姜 | 20g |
みょうが![]() |
1本 |
しそ![]() |
2枚 |
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水 | 1カップ |
醤油 | 小さじ1 |
作り方
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アジの干物は焼いてから骨を取り除きほぐしておく。 |
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炊飯器に、米、千切りにした生姜、①、水、醤油を入れて炊く。 |
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炊き上がったら、器に盛り千切りにしたみょうがとしそを飾る。 |
おくらとナスとアンチョビが「血」を流の流れをよくします。
くるみとの食感も楽しい一品。
材料(2人分)
おくら![]() |
1袋 |
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ナス![]() |
1本 |
アンチョビ缶詰![]() |
4分の1 |
オリーブオイル | 小さじ1 |
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くるみ![]() |
20g |
塩 | 適量 |
作り方
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おくらは塩で板ずりをして斜めに切る。ナスは輪切りにする。 |
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フライパンにオリーブオイルをひいてアンチョビを炒め、そこへ①のナスとおくらを入れて炒めたら、から煎りしたくるみを加えて火を止める。 |
鶏もも肉からでたダシがおいしい食べ応えのあるスープ。
「気」や「血」を流し、補ってくれます。
材料(2人分)
たまねぎ![]() |
半分 |
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鶏もも肉![]() |
2分の1枚 |
人参![]() |
半分 |
じゃがいも![]() |
1個 |
青梗菜![]() |
1株 |
塩 | 小さじ1 |
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胡椒 | 少々 |
水 | 3カップ |
ローリエ | 3枚 |
作り方
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鍋に水と食べやすく切った鶏もも肉を入れて火にかける。アクを取ったら乱切りにした人参、じゃがいも、たまねぎ、ローリエを加えて野菜が柔らかくなるまで煮る。 |
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塩、胡椒をしたら3センチの長さに切った青梗菜を入れて更に煮る。 |
瀧本靖子先生
中国医学研究家、国際中医師、国際薬膳師、日本薬膳師、管理栄養士、オールアバウトガイド、ソムリエ協会認定ワインエキスパート。実践女子大学家政学部食物学科管理栄養士専攻卒業後、漢方と食事で病気の治療をする病院の食養内科に勤務。その後、老人福祉施設で管理栄養士として勤務。その頃、中医学のおもしろさに魅了され、中医学、薬膳を学ぶ。2005年4月に横浜・青葉台で「薬膳料理レストラン心味」を開店。2006年より「薬膳教室心味」をスタートさせる。
薬膳料理教室 心味
http://www.yakuzen-cocomi.com/
調理アシスタント:日本薬膳師
http://yakuzen-jissengakuin.jp/license
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瀧本先生が主催する「薬膳教室心味」では、妊活中の方向けの講座も実施しています。そこで、薬膳を受講し妊娠された方からコメントをいただきました。食事や生活の参考にしてくださいね。
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