第10回
先月に引き続き、今月も「卵の育ちをよくする」薬膳メニューです。
卵の育ちをよくするためには、体の栄養である「血」がたっぷりとあって流れもよいことが大切です。先月は血の“流れ”をよくするメニューをご紹介しましたから、今月は血の“量”をふやすことをポイントにおいたメニューをご紹介します。
また、むくみの解消も念頭におきました。
というのも、中医学では、むくみ=余計な水が体にたまっていると、“流れ”を邪魔すると考えるからです。なかにはむくみを取るだけでホルモンバランスが整うかたもいらっしゃいます。
「血」の量を増やし、さらにむくみも解消して、卵をしっかりと育てられる体づくりを目指しましょう。
薬膳の考え方のもと、バランスをとったメニューになっていますから、3品一緒に摂ることをおすすめします。
※「腎」はホルモンを管理しているところで、腎が弱くなると生殖機能が衰えてきます。
妊活では「腎」を補うことも重要です。
※「気」「血」「津液」については、こちらを(https://akahoshi.net/health_food/)を参考にしてください。
キノコの一種であるキクラゲを使った旨みたっぷりのおこわです。黒キクラゲとニンジンは血を増やす働きがある食材。豚ひき肉が入っているので食べ応えは十分です。
材料(2人分)
もち米![]() |
1カップ |
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黒キクラゲ![]() |
3g |
豚挽き肉 | 100g |
ニンジン![]() |
100g |
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醤油 | 大さじ1 |
水 | 1カップ |
作り方
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黒キクラゲは水で戻してから石づきを取り食べやすく切る。 |
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ニンジンは5ミリ幅のサイコロに切る。 |
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材料をすべて炊飯器に入れて炊く。 |
血を増やす働きのあるイカを使った炒め物です。オイスターソースの風味が効いて、食欲をそそるおいしさ。野菜もたっぷり摂れるヘルシーなメニューです。
材料(2人分)
イカ![]() |
1杯 |
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キノコ類 (舞茸、エリンギなど) ![]() |
200g |
パプリカ | 1個 |
たまねぎ![]() ![]() |
半分 |
オイスターソース | 大さじ1 |
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醤油 | 適量 |
ごま油 | 適量 |
作り方
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イカは皮をむいてエンペラをはがし、食べやすく切る。キノコ類と野菜類も食べやすい大きさに切る。 |
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フライパンにごま油をひいて、たまねぎ、イカ、キノコ、パプリカの順番に炒める。 |
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最後に醤油で味を整える。 |
大福やおはぎなど、甘い和菓子の材料として使われることの多い小豆。むくみをとる作用があるので、むくみを感じる人は積極的にとりたい食材です。ただし、中医学では多すぎる甘味はむくみの元になると考えます。そのため砂糖を使わずに、小豆をおいしくいただける料理にしました。
材料(2人分)
ささみ | 2本 |
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小豆( 乾燥した状態で) | 20g |
里芋![]() |
小さめ2個 |
酒 | 100ml |
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塩 | 小さじ 1 |
作り方
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ささみは1センチ幅で斜めに切る。里芋は皮をむいて小さめに食べやすく切る。 |
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鍋に①と酒、ひたひたの水を入れたら火にかける。 |
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吹きこぼれないように注意しながら、塩を加えて里芋が柔らかくなるまで弱火で煮る。 |
瀧本靖子先生
中国医学研究家、国際中医師、国際薬膳師、日本薬膳師、管理栄養士、オールアバウトガイド、ソムリエ協会認定ワインエキスパート。実践女子大学家政学部食物学科管理栄養士専攻卒業後、漢方と食事で病気の治療をする病院の食養内科に勤務。その後、老人福祉施設で管理栄養士として勤務。その頃、中医学のおもしろさに魅了され、中医学、薬膳を学ぶ。2005年4月に横浜・青葉台で「薬膳料理レストラン心味」を開店。2006年より「薬膳教室心味」をスタートさせる。
薬膳料理教室 心味
http://www.yakuzen-cocomi.com/
調理アシスタント:日本薬膳師
http://yakuzen-jissengakuin.jp/license
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