男も精液検査はあたりまえ。本気で子供が欲しいならWILLを持って突き進め|ダイアモンド☆ユカイ「検査男子はカッコイイ!!!」男も精液検査はあたりまえ。本気で子供が欲しいならWILLを持って突き進め|ダイアモンド☆ユカイ「検査男子はカッコイイ!!!」

再婚後、不妊外来を受診したところ無精子症が判明。3度目の顕微授精で長女を、凍結受精卵での顕微授精で男の子の双子を授かったダイアモンド☆ユカイさん。
「精液検査だけは絶対に受けない!」という世に一定数いる困った夫たち向けて、自身の「種無し&不妊治療体験」をもとに、ユカイさんが今こそ伝えたいこととは?

時間を無駄にしないために、まずは男性が精液検査を受けようよ

男が検査をいやがるのは、恥ずかしいというのがいちばんだね。俺が精液検査に行った10年ぐらい前は、男性不妊は今ほど知られていなかったから、それこそ女性だらけでテレくさかった。俺はロックンローラーだし(笑)、うつむいて顔を隠していたよ。採精室でもなにか不謹慎なことをしているような、妙な気分だったね……。今は不謹慎どころか、男性の精液検査は授かるための最短距離なんだって痛感しているけどね。

『精子はゼロでした』と言われたときは、俺が種無しだって?とものすごい衝撃!

妻が30代半ば、俺が40代半ば。妻の診察の付き添いで俺も精液検査をすすめられて。軽い気持ちで受けただけに『精子はゼロでした』と言われたときは……口がきけないぐらいのショック! 俺が種無しだって?とものすごい衝撃。無精子症でも妊娠の可能性はゼロじゃないという知識があれば、そこまでうろたえずにすんだんだけれどね。

無精子症は自覚症状はないし、見た目にはわからないから、精液検査しない限り気づかない。旦那さんが無精子症だと知らないまま、いくらタイミング法に励んでも授かるわけがない。だから子供が欲しいと思った時点で、精液検査から始めなきゃ! 限り有る時間を無駄にすることになるんだよ。

精液検査をしないのは「カッコ悪い男」だと思うよ

今は共働きの時代であり、バリバリと仕事ができる女性がふえている。大学を出て、仕事が落ち着いたころに結婚となると30才ちかくになるのもあたりまえ。となると、タイムリミットまで10年くらいしかないってことになるよね。だからファミリーを持つ時期設定を夫婦でよく話し合うべき! 子供をつくろうというWILL=意志を強く持っていないと、あっという間に時間は過ぎちゃう。本気で子供が欲しいなら、男が精液検査に協力しないなんてありえない。検査するのがあたりまえ。検査をしない男は、奥さんの気持ちをわかってあげられない、カッコ悪い男だと思うよ。

女性と同じように、男性も泌尿器科検診が当たり前になるといいよね

男と女で、不妊治療に対して温度差があるのは、教育不足も大きいよね。保健体育で避妊は教えるけど「不妊」は教えない。無精子症が100人に1人だなんてわかってないんだ。俺には無関係、俺は大丈夫だと他人事なんだよね。だから若いうちから正しい知識を得て、意識改革できるといいよね。女性に婦人科検診があるように、男にも泌尿器科検診があたりまえにならないかな。自治体が無料検診を呼びかけるとか。普通のことになればいいなって思うよ。

子供を望む強い意志があるなら精液検査に行けるはず

「男はいつまでも子供で、めんどくさがりなんだよ。物事や生活の変化をあまり望まない。対して女性は、現在を見ている生き物。ただでさえ夫婦になると、恋人時代とは違う顔が見えてくるもの。まして不妊治療中は、見たくないものも含めて全部が見えてくる。本当に子供が欲しいのか、夫婦だけの生活を選ぶのか、真剣に向き合って話せないと前には進めない。もし奥さんが真剣に子供が欲しいというなら、それに応えるのが男だろ。いばるだけじゃなく、ちゃんとケアしてフォローするのが、カッコイイよ!

夫婦は十人十色だから、二人で答えを出すしかないんだ。精液検査に行きたがらない男は、実は子供が欲しいと思っていないのかもしれないね。子供を望む強い意志があるなら、検査に行けるよ。夫婦の意見が合わないなら、徹底的に話し合うしかない。中途半端な状態だと、あのときああすればよかったと悔いだけが残るよ。

何もしないで悔いを残さないでほしい

俺自身、離婚の危機もあったし、一度は子供をあきらめたこともあったんだ。でも転院して、最後にもう一回だけと受けた顕微授精で長女を授かり、3度目で双子を授かった。その子たちが本当にすくすくと育ってくれているのは奇跡だよね。

男と女だからさ、意見がぴったり合うのはむずかしいけれど、同じ方向を見ているかどうかは大きい。男は少し大人になって、奥さんと共に悔いが残らないようWILL=意志を持つべき。夫婦でよく話し合い、強いWILLを確認し合う。そうやって二人で壁を乗り越えていこうぜ!

ダイアモンド☆ユカイ

1962年3月12日生まれ。86~89年、伝説のロックバンド「RED WARRIORS」のボーカルとして活躍。現在は音楽活動のほか、テレビ、ラジオ、舞台、講演など多ジャンルで活動中。「埼玉こうのとり大使」として不妊治療の正しい知識の啓蒙も行ない、県内の高校や大学で不定期開催されている講演会『聞いてくれ!ボーイズ&ガールズ 知っていれば悔いはない!「不妊のこと。」』も大盛況。不妊治療の日々をつづった著書『タネナシ。』(講談社)好評発売中。2018年「ベスト・ファーザー イエローリボン賞」受賞。

撮影/奥山光洋(DEEP SMARTS)
取材・文/LB