【第9回】不妊体験談を聞いてみませんか?|最新妊活レポート

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第9回

不妊体験談を聞いてみませんか?

治療のことや日々の生活、パートナーや周りとの関係・・・。

妊活をしていると、いろいろな考えが浮かび、不安や心配になることもありますね。

そんなとき、「他の人はどうしているんだろう?」と思うことも。

最近は、ブログなどで多くの人の体験を知ることができるようになりました。

けれど、当事者の生の声を聞いたことがある人は、意外に少ないようです。

クリニックに行けば、待合室にたくさんの人。
同じような思いで赤ちゃんを待っている、はず。
でも、誰とも話をしないまま時間が過ぎて、帰り道につく。
話すのは、ドクターと看護師さんと受付の人だけ・・・。

そこにいるみんなは、どんな思いで通院し、赤ちゃんを待っているのでしょうか?

●肉声で語る言葉の力強さが心に響く

私は、仕事でさまざまな分野の方に話を聞く機会があります。

事前に資料や著書をいくつも読み、当日、お話しされるだろう内容まで想像してしまいます。

しかし、実際に相手に会い、話を聞くと、今まで読んだものとは感じ方が違うのです。

その人の言葉で、肉声で語られる内容は、とても力強く、深みがあるのです。

まさに「百聞は一見にしかず」です。

不妊当事者の話も同じです。

この当事者の話を実際に聞ける機会があります。

不妊体験者を支援するNPO法人Fineでは、この9月から12月にかけて、全国5カ所で『Fine祭り2015 全国おしゃべり会Special』を開催します。
*札幌(9/27)、仙台(10/18)、名古屋(11/3)、大阪(11/29)、東京(12/6)。

今回は、不妊当事者による体験談発表とおしゃべり会、不妊スペシャリスト相談という内容で、各会場で体験談を聞くことができます。

Fineの体験談発表の様子をご紹介しましょう。

発表する人にとっては、多くの人を前にして自分の話をするというのは、なかなかない体験。だから、緊張感も伝わってきます。

話す内容は人によって違いますが、当事者なら似たような体験や気持ちは、きっとあることでしょう。

子どもがなかなか授からない焦りや心配、ドキドキしながら病院を受診したこと。
初めての治療やステップアップへの期待と不安、治療がダメだったときの落ち込み・・・。
また、治療に対するパートナーとの考えの違いや温度差。
そのときのつらかった気持ちや、それにどう対処したのか。
そして、今の気持ち・・・などなど。

その人が選んだ言葉、声のトーンや表情、間合い、時おり言葉につまったり、沈黙したり・・・。
悩み、苦しんだ時間が、そこに凝縮されているように感じます。

参加者は発表者の話に耳を傾け、会場はしんとしています。鼻をすする音が聞こえてくることも少なくありません。

発表する人と聞く人がいっしょになって、その場の雰囲気を作り出しているように感じます。

ある会場で、「子どもができないというのはつらいとは想像していたけれど、これほどとは思わなかった」と目を真っ赤にして、感想を話してくれた人がいました。
この方自身は子どもがあり、身内に不妊治療中の人がいるので話を聞きに来たとのこと。

当事者ではない人にも、体験談は深く心に響くものがあるようです。

不妊体験といっても、誰ひとりとして同じものはありません。

自分と似た思いに共感しながら、人との違いを知ることで「こんな考え方もあるんだ」と気づいたり、「私たち夫婦はどうだろう?」と考えるきっかけになるのでは。

10月18日(日)には、仙台で『Fine祭り2015』が開催されます。現在、申込受付中。

ぜひ、足を運んで、実際に話を聞いてみてください。

そして、自分が何を感じるか、確かめてみませんか?

【情報】
NPO法人Fine主催『Fine祭り2015 全国おしゃべり会Special』
第一部は不妊の体験談発表。第二部は当事者同士で話す「おしゃべり会」。また「不妊スペシャリスト相談」では、不妊看護の専門家である不妊症看護認定看護師さんとエンブリオロジスト(胚培養士)さんに個別相談できる(無料・当日先着順受付)。

『Fine祭り2015 全国おしゃべり会Special』
http://j-fine.jp/matsuri/2015/matsuri.html

Profile

高井 紀子

編集者&ライター。自らの不妊経験を生かし、2000年より不妊に関する単行本やムック、雑誌、ウェブサイトなどの編集・執筆等を手がける。趣味は温泉めぐりと空を眺めること。不妊体験者を支援する「NPO法人Fine」スタッフ。