【第15回】妊活情報、どう探していますか? 最新妊活レポート|あかほし

最新妊活レポート

第15回

妊活情報、どう探していますか?

●正しい情報をキャッチしよう

こんにちは。いかがお過ごしですか?

妊活を始めると、いろいろ知りたいことが出てくるもの。インターネットであれこれ調べて、情報の多さに途方に暮れてしまうこと、ありませんか?

情報に翻弄されないためには、まず発信元を確認すること、そしてデータの出所などをしっかりとチェックすることが大事です。

また、治療や健康グッズなどの体験談は、あくまでもそのひと個人のこと。身体の状態や治療の状況、生活環境などは人それぞれ違いますから、自分に置き換えて同じ効果があるとはいえません。そうした点も考えながら情報に接していきましょう。

「いい情報」と思っていることは、実は誰かにとって都合のいい情報なのかもしれません。正しい、いわば質のよい情報をキャッチして、妊活に役立てたいですね。

公的な機関や団体が発信している情報を紹介します。

[不妊や治療について]

○日本産科婦人科学会「病気を知ろう」
不妊症の項目のほか、妊娠・出産に関する情報も参考に。
http://www.jsog.or.jp/public/knowledge/index.html

○日本生殖医学会「不妊症Q&A」
妊娠のしくみや検査・治療、年齢が不妊・不育症に与える影響など。
http://www.jsrm.or.jp/public/index.html

[治療の参考に]

○日本産科婦人科学会 ARTデータ
「データブック」で年ごとのART(生殖補助技術)データが見られます。
体外受精・顕微授精の治療周期数や出生児数、年齢ごとの妊娠率などが公表されています。
https://plaza.umin.ac.jp/~jsog-art/

○日本生殖医学会 生殖医療専門医
表の右側、専攻欄の「泌尿器科」が男性不妊の専門医です。
http://www.jsrm.or.jp/qualification/specialist_list.html

また、自治体などが主催する講演会などのイベントもおすすめです。

医師の講演では、妊娠しにくい原因や検査・治療の流れ、最新の治療法などが話されることが多いもの。事前に参加者から質問を募ったり、当日会場で質問を受け付けることもあり、日頃疑問に思っていることを聞けるチャンスです。
自治体のホームページや広報紙などをチェックしてみましょう。

●専門家に相談したり、交流したいときには

専門家に直接相談できる機会は、なかなかないと思っていませんか?

各都道府県には、不妊専門相談センターが設置されています。 電話相談や面接による相談など、その方法や内容はさまざまですが、多くは医師や助産師が相談に応じています。利用しやすいように土曜日に開催しているところも。また、不妊カウンセラーによる相談や交流会などを行なっているケースもあります。
あなたの暮らす自治体の内容を調べてみましょう。

○全国の不妊専門相談センター一覧(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/boshi-hoken03/index.html

不妊当事者を支援するNPO法人Fineでは、不妊スペシャリストへの相談を実施しています。
ここ数年は、毎年恒例のイベント『Fine祭り』で、不妊症看護認定看護師、エンブリオロジスト(胚培養士)による無料個別相談を行なっています。

また、不妊体験者であるFine公認ピア・カウンセラーによる電話相談、そして対面によるカウンセリングを全国各地で行なっています。

妊活中の人同士で気がねなく話がしたいというときには、「おしゃべり会」がおすすめです。なかなか子どもが授からない気持ちや治療のこと、周囲とのお付き合いなど、話して気持ちがラクになることもあります。各地で開催しているので、詳しくはホームページでチェックを。

○NPO法人Fine
http://j-fine.jp

さて、先日「埼玉妊活セミナー」に行ってきました。
(2016年2月28日、主催・NPO法人男性不妊ドクターズ、後援・埼玉県)

3名の医師による講演会のあと、無料個別相談会が行なわれました。
相談者1組に対して、不妊治療専門の医師(産婦人科医と泌尿器科医)、看護師、胚培養士という4名の専門家が対応。カウンセラーが同席した組もありました。

相談者の多方面からの質問に専門家がその場で応じるというスタイルで、チーム医療の力を感じました。
このセミナーを担当した獨協医科大学越谷病院リプロダクションセンターは、産婦人科医と泌尿器科医が夫婦それぞれの診察にあたっていて、まさに同センターならではの取り組みといえます。

この日のセミナー参加者はカップルが多く、男性の一人参加もちらほら。聞けば「ふたりで申し込んだのですが、妻が来られず、自分だけでも話を聞こうと思って」という人も。
こうした妊活イベントでは、年々カップルでの参加が増えていて、「妊活はふたりで取り組むもの」という意識が浸透して、うれしく思います。一緒に情報を得ながら、ふたりの思いを確認する機会になるといいですね。

最近、不妊に関するある調査を担当して、男性と女性では求める情報が違うことを実感しました。それぞれが見つけた情報を交換したり話題にして、よく話し合いながら、ぜひ“ふたりの妊活”をしていってください。

春は環境の変化が大きいとき。どうぞすこやかにお過ごしくださいね。
1年半にわたりお付き合いいただいた連載も、ひとまず終了です。ありがとうございました。

【耳より情報】

*NPO法人Fine主催「不妊ピア・カウンセラー養成講座(eラーニング)」では受講生を募集中。2016年の「ライセンス取得1年短期集中コース」は6/30申込締切。

NPO法人Fine
http://j-fine.jp/
Fine主催 不妊ピア・カウンセラー養成講座
http://j-fine.jp/e-pia/

*『不妊治療のやめどき』(NPO法人Fine理事長・松本亜樹子著、WAVE出版)
著者の体験もふくめた妊活コーチの視点からの話、16名の「不妊治療・その後」のストーリー、医師・胚培養士・看護師・心理士のメッセージなど。妊活中の人やこれから始める人にも、おすすめの1冊。
http://j-fine.jp/book/funin.html

Profile

高井 紀子

編集者&ライター。自らの不妊経験を生かし、2000年より不妊に関する単行本やムック、雑誌、ウェブサイトなどの編集・執筆等を手がける。趣味は温泉めぐりと空を眺めること。不妊体験者を支援する「NPO法人Fine」スタッフ。