卵子凍結するクリニックの選び方や料金を知りたい! 凍結する卵子の数は、どうやって決める?【専門医監修】
東京都の助成金が始まって以来、何かと話題になる「卵子凍結」。でも、聞いたことはあるけれど詳しくはわからない、という人も多いのではないでしょうか? そこで、卵子凍結の基礎知識から聞いてみたかったことまで、浅田レディースクリニック理事長の浅田義正先生に伺いました。
連載の第2回目は、卵子凍結をするクリニックの選び方や料金、何個ぐらい凍結すればよいかについてです。
連載1回目を読む→卵子凍結のメリット・デメリットは? 知っておきたい基礎知識【専門医監修】
卵子凍結するクリニック、どう選ぶのが正解?
インターネットで「卵子凍結」と検索すると、多くの不妊治療専門クリニックや病院などが上がってきます。卵子凍結は保険診療ではなく自費診療なので、料金設定はそのクリニックや施設によってさまざま。また、検査内容や採卵、凍結方法や場所などもそれぞれです。その中から、どのようなクリニックを選ぶのがよいか、迷ってしまう人も多いでしょう。
卵子凍結をするにはそれなりの料金がかかるので、料金が安いクリニックや病院は魅力的に見えるかもしれません。でも、採卵は手術の一種であるうえ、大切な卵子が将来きちんと使えるかどうかなどを考えると、料金だけで選ぶのはおすすめできません。また、インターネットの検索上位に表示されたクリニックだからといって、それだけで信頼できるとはいえないので注意が必要です。
選ぶ際にまず大切なのは、“卵巣刺激や採卵、卵子凍結には高い技術が必要”ということです。これらは不妊治療における体外受精・顕微授精と同じ技術を用いて行うので、クリニックや病院の治療成績は一つの目安となります。
また、採卵数が少ないと医師は技術を磨くことができませんし、受精卵(胚)の凍結数には、そこまで育てて凍結する胚培養士の技術が反映されているので、採卵数や胚の凍結数も確認しておきたいポイントです。
クリニックの院長や医師、胚培養士の技術力のほか、クリニックが何を大切にしているか、凍結卵子の保存管理がきちんとしていて何かあった場合にも対応できる体制であるかなども、しっかりチェックしたうえで選びましょう。
同じ理由で、卵子凍結後に顕微授精をする際も、凍結したクリニックと同じところで受けたほうがよいでしょう。
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医療法人浅田レディースクリニック理事長。
より短い治療期間で妊娠という結果を出すため、エビデンスに基づいた治療や痛くない不妊治療・痛くない採卵を行なう。1982年名古屋大学医学部卒業。88年名古屋大学医学部附属病院産婦人科医員として不妊外来を担当。95年同病院分院でICSIによる治療開始。同年日本ではじめて精巣精子を用いたICSIによる妊娠例を報告。2004年浅田レディースクリニック(現・勝川クリニック)開院、10年浅田レディース名古屋駅前クリニック開院、18年浅田レディース品川クリニック開院。著書に『名医が教える最短で授かる不妊治療』『女の子が知っておきたい卵子のハナシ。』がある。
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