〈卵子凍結体験談〉凍結卵子26個のうち着床した受精卵は1個。「卵子凍結を選択してよかった」【後編】
「卵子凍結」とは、将来の妊娠・出産に備えて卵子を取り出して、マイナス196℃で凍結保存しておく最先端の医療技術のこと。
卵子凍結を決断した女性8人の思いや葛藤をまとめた『-196℃の願い 卵子凍結を選んだ女性たち』(著者/松岡かすみ・発行/朝日新聞出版)より、卵子凍結をして子どもを授かった倉田さん(仮名/39歳の時、凍結しておいた卵子を使った体外受精で子どもを授かり、40歳で第1子となる男の子を出産)の体験談を、あかほしWEBで特別公開します。
※『-196℃の願い 卵子凍結を選んだ女性たち』の一部を抜粋・編集しています。※記事内内の画像は全てイメージです(Shutterstock)。
体外受精に挑戦。26個の凍結卵子が受精卵に
最初から読む>>〈卵子凍結体験談〉35歳、パートナーなし。卵子の質が落ちるって本当?その現実を知って【前編】
39歳で再び採卵することもできたが、卵子の質を考えると不安もある。せっかく37歳で凍結した卵子があるし、凍結卵子を使っての体外受精から試したいと思った。26個の凍結卵子を融解し、最終的に受精卵(胚)になったのは8個。受精卵はグレードという形で質をランク付けされ、使う順番が決まるが、分類上、一番良いグレードのランクは8個のうち1個のみだった。
なお、ランクが高い受精卵を子宮に移植しても、それが赤ちゃんになるとは限らない。逆に低いグレードの受精卵を移植して、赤ちゃんになることもあるのだから、グレードによって成功率が大きく左右されるとは言えない。
とは言え、「このランクの高い1個が、赤ちゃんにならなかったらどうしよう」という思いは膨らんだ。26個から8個に、そしてランクの良いものは1個と、急速に数が絞られてしまったことに対し、精神的に追い詰められた。
そして迎えた、受精卵を子宮に戻す胚移植の日。倉田さんは幸運なことに、1回の移植で妊娠することができた。「初回に妊娠できるなんて、あなたは本当にラッキーだ」と医師にも驚かれたという。妊娠が分かった時は、「ついに私も妊娠できたんだ」と、全身の力が抜けた。
思えば、卵子の加齢による妊娠・出産率の低下を知った36歳頃から、妊娠が分かるまでの約3年は、「もしかしたら子どもが産めないかもしれない」という将来への不安感で精神的に不安定になり、不眠症で連続して4時間以上眠れなくなっていたという。妊娠したことで、やっと眠れるようになったのだが、不安は形を変えて、再び押し寄せた。妊娠したら今度は、「お腹の中でちゃんと育ってくれるか」「流産しないか」「この子が無事生まれて、元気に育つかどうか」という不安に切り替わった。
高齢出産の現実。出産するまで不安や葛藤の日々
「終わりない不安のループは、高齢出産やから、特にあったと思います」
高齢になるごとに、染色体異常などの影響から、生まれてくる子どもが障害を抱える確率が増えるのは先の説明の通り。高齢に加えて、凍結卵子を使った妊娠というのもまた、不安を膨らませる要素だったことは間違いない。
そうした不安感に押され、羊水検査も行った。羊水検査とは、出生前診断の一つで、胎児を包んでいる羊水を採取し、羊水中に含まれている胎児の細胞を調べ、胎児に染色体異常があるかどうかを調べるための確定診断検査だ。検査結果は問題なく、胸をなでおろしたが、今度は「子どもに異常が見つかった時にどうするかを深く考えず、安易にこんな検査をして良かったのかな」という後悔もつきまとった。検査は、低い確率だが流産のリスクを孕む。
「お腹の子に、不必要なリスクを背負わせてしまった」という思いも広がった。その後も切迫流産による入院もあり、結局、のほほんとしたマタニティライフとは程遠く、出産まで不安や葛藤が途切れることはなかった。
「ほんまに、終わりのない戦いでした」
そして迎えた出産の日。4000グラム近い赤ちゃんはなかなか生まれず、陣痛が丸3日間続き、食べることも眠ることもできず、苦しんだ後に意識を失うという過酷な展開となった。自然分娩を予定していたが、緊急帝王切開に切り替えての出産となり、高齢出産ゆえの体力不足も切に感じたという。

産まれた時は、心からの嬉しさと感動とともに、「やっとこれで、不安から解放された」と思った。
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