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不妊治療・妊活のクリニック探し・情報収集ならあかほし 不妊治療コラム 〈35歳の妊活〉初めての体外受精。期待していたけれどうまくいかなくて…【不妊治療専門医アドバイス】

〈35歳の妊活〉初めての体外受精。期待していたけれどうまくいかなくて…【不妊治療専門医アドバイス】

2025/05/17 公開
体外受精の悩み

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こんなこと病院で聞いていいことなのかな、主治医にはちょっと聞きづらいなそんな妊活中の体や治療に関する気がかりに、不妊治療専門ドクターが答えてくれました。実際に妊活メディア「あかほし」に寄せられたお悩みなので、ご自身に似た相談があるかもしれません。ぜひヒントにしてみてくださいね

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 【体外受精の気がかり】胚盤胞まで体外で育てたほうがいいのでしょうか?

〈質問者データ〉
・35歳
・子宮卵管造影検査では多少癒着があるが妊娠には支障なし、 ピックアップ障害の疑いも
・体外受精に挑戦中

はじめての体外受精にトライして、8個受精、そのまま数日間培養したものの、1個も胚盤胞まで育ちませんでした。病院の方針で胚盤胞移植しかしないため、凍結卵がなく、また採卵から始めなくてはなりません。精神的にもつらい思いをしています。

4分割や8分割などの初期胚で子宮に戻すのは、妊娠につながりにくいのでしょうか?

受精しても、そのあと分割が進んでいかないのは、卵子の質の問題だけですか?培養の方法などは影響しないのでしょうか?

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体外の環境は受精卵にとっては厳しいもの

まず、おなかの中の癒着が考えられるとのことなので、過去にクラミジアに感染していないかを調べる必要があり、それにはクラミジアIgG抗体価検査(血液検査)があります。もしまだ抗原が陽性なら、ご夫婦での治療が必要です。抗体のみ陽性であれば、過去に感染があったということになりますが、着床にはあまり問題はありません。

ただし、腹腔内癒着が原因で卵管水腫や、腹腔内の嚢胞形成があれば、着床を妨げる可能性はあります。

初期胚での移植のほうがダメージは少ないことも

現在の体外受精では受精卵の選別目的のため胚盤胞まで培養し、胚盤胞の単一移植が標準的な治療となっています。しかし、クリニックによっては初期胚で胚移植をしているところもあります。体外での培養は体内のそれと同じではなく、受精卵にとってはきわめて厳しい環境と考えられます。体外培養の時間が短いほど、受精卵へのダメージが少なくなるとも言えます。

受精卵の長期培養で胚盤胞まで到達するのは、どんなに工夫をしても現時点では50%未満。長期間培養により途中で成長が止まってしまうのです。現在の培養環境では胚盤胞に至らないことも十分にあり、また、施設による差も大きいのが現状です。

そのような胚でも体内で発育が継続する可能性があります。ですから、体外で胚盤胞が得られなくても、分割胚移植で妊娠する可能性は十分にあります。

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また、卵巣刺激法の変更、受精法の変更、培養液の変更、などまだまだ方法はあります。担当医と十分に相談されたうえで、次の治療にチャレンジしてください。妊娠の可能性は十分にあると思います。

※妊活情報誌『赤ちゃんが欲しい』の内容を再編集して掲載しています。

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監修
監修

IVF大阪クリニック院長。
1978年関西医科大学卒業。舞鶴市民病院産婦人科医長、京都大学大学院医学研究科、東京大学医科学研究所国内留学。米国東テネシー州立大学准教授などをへて、98年よりIVF大阪クリニック勤務。2003年より現職。『赤ちゃんが欲しい』の気がかり相談室では、長年、読者に寄り添った回答を続けている。

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