まさか自分たちに起こると思ってもいなかった流産。病院で「おめでとうございます」と言われたのに…【100人の妊活・不妊治療記#003】
年齢があがるにつれて、リスクが高まる流産。その多くは胎児側の染色体異常が原因とされており、それはどう対処することもできません。しかし、一度は妊娠の喜びを感じているぶん、その命を失うショックも大きく、次に向けての気持ちの切り替えが難しくなってしまう人も。
体外受精で男の子を授かったYさん(34歳)も流産を経験。妊娠後は出生前診断も受け、お子さんは現在10ヵ月です。流産の経験と出生前診断のこと、体験談を話してもらいました。
【100人の妊活・不妊治療記#003】みんながどんな妊活・不妊治療でママになったのか取材しています。(ご本人の年齢や検査の数値などは取材時点のものです)
AMHが40代?!結果にショックを受けて…
Yさん(34歳)
最初に病院へ行こうと思ったのは31歳のとき。1年間自己流でタイミングをとったものの授からず、一度検査を受けてみようかなと思ったのがきっかけです。生理痛が重かったこともあって、あわせて不妊検査もしてもらおうという気持ちでした。
ところが、その結果はなかなかショックなもので…。卵巣に残った卵子の目安数を調べるAMHの結果が40代前半くらいだと言われたんです。先生からは「卵子の質は30代前半の年齢相応にはなるけれども、数の面でもう少なくなっている。妊娠できないわけではないが、できるだけ急いだほうがいい」と言われました。
「もしかしたら、妊娠することって難しいことなのかもしれない」…そのとき初めてそう感じました。
精神面の負担も考え、妊婦さんがいない不妊治療専門クリニックへ
その後、会社からも通いやすい、丸の内にある杉山産婦人科へ行くことにしました。産婦人科と名前がついていますが、丸の内のクリニックは不妊治療専門。院内にお子さんがいたり、妊婦さんがいたりする環境は私にはつらく感じてしまっていたと思うので、精神的にもこのクリニックを選んでよかったと思います。
実は、クリニックに通い始めた当初は、体外受精まで考えていませんでした。
でもタイミングを2~3回とったところで、先生から体外受精の提案があったんです。ちょうど不妊治療の保険適用がはじまる直前で、先生から「今なら東京都から助成金がでるから、体外受精をしてみてもいいかもしれないね」と言われました。保険適用の体外受精ではできない治療もあるから、今のうちに、と。それで人工授精はとばして、体外受精をすることにしました。
初めての採卵で採れた卵は8個。AMHの値は低いし、採卵する前は「卵が全然採れないかも?」と思っていたので、ちょっとホッとしましたね。そのうち受精卵になったのは3個。2個は凍結し、まずは1個を新鮮胚で移植したんです。でも結果は陰性…。
正直、1回目でうまくいくことはないだろうなと思っていました。クリニックを受診する前に自宅でも妊娠検査薬を試してダメでしたし…。
ネットで調べてみると私の年齢的には体外受精1~2回目で妊娠する人が多いようだったので、「じゃあ、私は2回目だな。次は大丈夫だろう!」と気持ちを切り替えるようにしました。
うっすら陽性!胎嚢も確認できた!だけど…
2回目の移植は約1ヵ月後。「新鮮胚移植よりも凍結胚移植のほうが、妊娠の確率は高い」ということを知って、さらに期待感は高まりました。
そして判定日。体調の変化はなかったんですが、自宅で妊娠検査薬を試してみると、うっすらと陽性がでて!病院でも「おめでとうございます」と言われて、その日は喜んで帰宅しました。
5週目の診察では胎嚢も無事確認でき、「来週は心拍確認ですね」と言われたのですが…6週目の診察では心拍が見えなかったんです。先生からは来週もう一度診察するけれど、あまり期待しないほうがいいかもしれないと言われました。
>>そして7週の診察へ…
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