【子どものいない女性の生き方】本音で話せる相手はいる?アンケート結果でいちばん多かった答えとは
「女性のライフコースは、結婚して母親になるだけが幸せな人生ではありません。しかし、子どもがいないことや、子どもが欲しくないと思うことに悩み、生きづらさを抱えている女性は少なくないのです」と話すのは、子どものいない女性を応援する「マダネ プロジェクト」を主宰する、くどうみやこさん。
「子どもがいないことを本音で話せる相手はいる?」くどうさんの著書『誰も教えてくれなかった子どものいない女性の生き方』より抜粋してご紹介します。
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「子どもがいない」話せる場がなく浄化されない思い
子どもがいない理由には微妙なタブー感があって、同じ立場の女性にも子どもを持たなかった事情をいきなり面と向かっては聞けません。
一歩間違うと領域侵害で傷つけてしまう可能性があるし、他人が気軽に口をはさむことではないと、当事者の自分が一番わかっていることだから。
配慮しすぎるのは不自然になってしまうけれど、ずかずかと土足で踏み込むのはモラル違反。要は表面的な会話はしても、腹を割って本音で語り合うことがないのが、子どもがいないことへの思いです。
もう20年来のつきあいになる年上の友人がいますが、子どもがいないことについて話をしたのはごく最近です。
子どものいないご夫婦であることは当初から知ってはいましたが、授からなかったのか、選択的なのか、理由を尋ねたことはなく、わかっていたのは、いないとの事実だけでした。
私が行っている活動がきっかけで、持たなかった経緯を伺うことができ、不妊治療や流産の経験が若い頃にあったことを初めて知りました。
20年以上親しくしていても、この問題に関しては普段は話さない内容であることを改めて感じました。
世の中に子どものいない女性は大勢いても、そのことについて大っぴらに語られることはありません。そのため、子どものいない人たちに関する情報は、いる人に比べると極端に少ない。
語られないから知識が乏しくなり、子どもがいなくても人生は楽しいのか、それとも寂しいのか、気楽なのか、後悔するのか、よくわからない。
これまで子どものいない生き方のルールを見たことも聞いたこともなく、謎めいた未開の地のようでもありました。

子どものいない女性たちが本音で話せる場がない
子どもがいない思いを共有する場がこれまでなかったことに気づき、子どものいない女性が集まる会を主催しました。初対面同士ですが、ここなら話してもいいとの思いから、子どもを持たなかった理由や本音を赤裸々に語る女性たち。
夫のこと、親のこと、体のこと、最初はそこまでプライベートなことを話してくれるのかと驚いたりもしましたが、友人や知り合いではないからこそ話せることってありますよね。
封印してきた思いを涙ながらに話す人、それを聞いてもらい泣きする人。それぞれが心の痛みを見せ合い、さらけ出すことで、自分だけではないと救われる。
個々に理由や事情は異なるけれど、子どもがいないことで感じる共通の部分はあるので、お互いの悩みをぶつけ合ったり、相談したり。一人でもんもんと悩んでいたことを共有するだけでも、気持ちがかなり軽くなるようです。
泣いたり、笑ったり、ときには毒づいたりと短時間にいろいろな感情が渦巻くのですが、気持ちを吐き出すだけでもデトックス効果があります。
会が始まる前は緊張してかたい表情をしていた参加者たちが、終わったあとは別人のような表情に変わるのが印象的です。開始前は隣同士でも会話をしていなかったのに、腹を割って話したあとは終了時間が過ぎてもなかなか帰らないほど、仲間意識が芽生える。
「本音でしゃべれる場がなかった」「こういう場所が欲しかった」と参加者たちは口々に言います。
子どものいる女性たちが子育ての大変さを共有し、相談し合える場があるように、子どものいない女性同士が心をオープンにして語れる場、つながれる機会が求められていることをはっきりと認識しました。
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大人世代のライフスタイルからマーケティングまで、時流やトレンドをとらえた独自の視点で情報を発信。近年は子どものいない女性を応援する「マダネ プロジェクト」を主宰。自分らしく自由で軽やかに過ごすライフスタイルを理想に掲げ、新たな価値観や生き方を提唱。これからの大人スタイルを追求している。著書に『商品PRのやり方が面白いほどわかる本』(中経出版)、『誰も教えてくれなかった 子どものいない人生の歩き方』(主婦の友社)がある。マダネ プロジェクト「つながるサロン」(子どものいない女性限定) GoodMorning by CAMPFIRE (https://community.camp-fire.jp/projects/view/446996)
マダネ プロジェクト https://www.madane.jp/
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