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不妊治療・妊活のクリニック探し・情報収集ならあかほし 基礎知識コラム 子宮って“鶏卵”ほどの大きさ!受精卵が着床する子宮内膜の厚さは、どれくらい?【医師監修】

子宮って“鶏卵”ほどの大きさ!受精卵が着床する子宮内膜の厚さは、どれくらい?【医師監修】

2025/02/20 公開
2025/02/25 更新

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赤ちゃんを授かるために大切な役割を果たしている子宮。でも、自分の体内にあるのに、ふだんは気にしたことがないという人がほとんどではないでしょうか。妊娠に近づくためにも、まずは子宮について知っておきましょう。

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赤ちゃんを育む子宮のこと、どれくらい知ってる?

妊娠すると赤ちゃん(胎児)の成長とともに大きくなる子宮。でも、妊娠していないときの子宮は縦7~9㎝ぐらい、横4㎝ぐらいと、鶏卵や握りこぶしほどの大きさなのです。月経時に下腹部痛が起こることもあって、子宮はおなか側にあると思っている人が多いですが、実は背中側に向かって後傾した状態になっています。

また、卵巣の大きさは縦2~3㎝ぐらいで、うずらの卵ほどのサイズ。そこから卵子が排卵されて、卵管の端で精子と出合い、受精して細い卵管を通って子宮に着床するのです。

受精卵が着床する子宮内膜って、どんなもの?

子宮の内側を覆っていて、受精卵が着床する場所が子宮内膜です。排卵直前の子宮内膜は、縦が約3㎝、横は約1㎝。胚移植直前の子宮内膜の体積は、約2.75㎤。かなり小さいことがわかります。

子宮内膜は皮膚や筋肉ではなく、口の中と同じような「粘膜」といわれる組織です。粘膜は粘液で湿った状態に保たれている膜で、子宮内膜からも分泌物が出ています。

この分泌液には、精子が卵管へ移動するのを助けたり、受精卵が卵管から子宮内へと移動するのを助けたりする役割のほか、子宮内の感染や炎症を抑えたり、受精卵が着床しやすいように子宮内の環境を整える役割もあります。

子宮内膜は月経サイクルとともに変化する

女性の体は女性ホルモンの働きによってコントロールされ、それによって排卵や月経が起こります。月経サイクルは次のようにくり返し、子宮内膜もそれにともなって変化します。

卵胞期
卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌が増え、受精卵の着床に備えて子宮内膜が次第に厚くなっていきます。

排卵期
卵胞ホルモンの分泌量がMAXになり、子宮内膜もさらに厚くなります。

黄体期
排卵後の卵胞が変化した黄体から黄体ホルモン(プロゲステロン)が分泌され、厚くなった子宮内膜をふかふかの状態に保って着床しやすくします。

月経期
受精卵が着床しなかった場合は厚くなった子宮内膜がはがれ落ち、月経血となって腟から排出されます。

受精卵の着床には“子宮内膜の厚さ”が大切!

子宮内膜の厚さは、超音波検査をすることで確認できます。月経直後の子宮内膜の厚さは約3㎜、排卵直前には約10㎜まで厚くなりますが、排卵後に黄体から黄体ホルモンが分泌されると、少しだけ薄くなります。

ただし、子宮内膜は毎回同じ厚さになるわけではなく、同じ人でも周期が異なると子宮内膜の厚さが変わることもあります。

受精卵が子宮内膜に着床するには、黄体期に子宮内膜の厚さが8㎜以上あるのが理想です。それより薄くても着床することはありますが、7㎜未満だと妊娠率が下がるといわれています。

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監修
監修

木場公園クリニック理事長。1986年愛媛大学医学部卒業。日本では数少ない女性と男性両方の不妊症の診察・治療ができる生殖(リプロダクション)専門医。1999年、木場公園クリニックをオープン。2019年には駐車場から一人目不妊治療と二人目不妊治療をセパレートした「つくば木場公園クリニック」を開設。

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