世界で最初に体外受精が成功したのはいつ?どこで?体外受精について知りたい!【不妊治療Q&A】
不妊治療
2024/08/03 公開
赤ちゃんを希望する年齢が高くなっていることもあり、不妊に悩む夫婦は増加傾向にあります。しかし、不妊治療には時間的なリミットが。後悔しない判断を下すためには、まず自分たちの置かれている状況をよく知ることが大切です。
身体のことはもちろん、治療内容をきちんと理解するために、山下レディースクリニックの院長・山下正紀先生に質問。今回は「体外受精」についてのお話です。
関連記事→タイミング法?人工授精?体外受精?【不妊治療】何から始める?
【質問】体外受精とはどんな治療ですか?
〈質問者データ〉
32歳/夫の年齢30代
妊活歴1年
現在の状況:タイミング法にトライ中
まだタイミング法の段階ですが、先のことも知っておきたいので、体外受精について教えてください。
【お答え】精子と卵子を女性の体外で受精させ子宮に戻す高度治療。年間5万人以上が誕生
1978年に世界で最初の体外受精(IVF)がイギリスで、1992年にはベルギーで顕微授精(卵細胞質内精子注入法:ICSI)による妊娠が成功して以来、不妊治療は年々進化・発展を遂げてきました。
現在日本では年間で約5万7000人がART(高度生殖補助医療)で生まれています(2018年時点/2021年の発表では6万9797人)。これは全出生数の16人に1人が体外受精で生まれた計算になります。
ちなみに、2018年の体外受精の総治療件数は約45.5万件で最多を更新し、年齢別では40歳の治療件数が最多でした(日本産科婦人科学会の調査結果による)。
体外受精がタイミング法や人工授精(AIH)などの一般不妊治療と決定的に違うのは、精子と卵子の出合い(受精)が、女性の卵管内ではなく、医療の手助けによって体外で行われるという点です。
当初は卵管性の不妊に適用された技術ですが、現在はより多くのケースで適用されるようになっています。
次のページ>> 体外受精と顕微授精がすすめられるケースとは?
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