早く妊娠したい!体外受精ステップアップと同時に「着床前遺伝学的検査(PGT)」を受けられる?【にしたんARTクリニック神戸三宮院】
「もしかして不育症かも?」と悩まれている「赤ちゃんが欲しい」読者から実際に寄せられた疑問をピックアップ!
にしたんARTクリニック神戸三宮院 理事長 大谷 徹郎 先生に答えてもらいました。
Q 「着床前遺伝学的検査(PGT)」を受けるには条件があることを知りました
着床前遺伝的検査を受けるには条件があると聞きました。どんな条件ですか?
早く子どもを授かりたいので、「体外受精」へのステップアップとともに検査を受けたいと思っています。(A.Kさん/33歳)
A 初めて「体外受精」をされる患者様に「PGT」を提案する必要性は高くありません。
神戸ARTクリニックで初めて「体外受精胚移植」をされた患者様の妊娠率は87.5%です。妊娠された方の年齢の内訳は、35 歳未満の方が54.6%、35~37 歳の方が27.7%です。
しかし、最初の「体外受精」が成功しなかった場合には、「PGT」はどの年齢の患者様にとっても有効です。
不妊治療は、32歳くらいから「ある程度」急いで、35歳を過ぎたら「かなり」急いで、40歳を過ぎたら「非常に」急いで
女性の場合は35歳を超えると妊娠率は徐々に下がり、反対に流産率は徐々に上昇して40歳を超えると急激に上昇します。
にしたんARTクリニック神戸三宮院で初めて「体外受精胚移植」をして妊娠された方の平均年齢は33.8歳で、妊娠に至らなかった方の平均年齢は38.8歳です。
日本産科婦人科学会のデータもみてみましょう。
高齢になるにつれ流産率が上がるのは、グラフに示されるように受精卵の染色体異常の割合が急速に増えていくためです
男性の年齢はそこまで極端に関係しないようですが、それでもやはり精子のDNAの断片化が進むので、同じく妊娠率は下がり、流産率は上がります。
実施した着床前遺伝学的検査(PGT-A・PGT-SR)は延べ12,000件以上!
にしたんARTクリニック神戸三宮院は2022年に日本産科婦人科学会が認める「PGT・SR承認実施施設」となりました。
承認実施施設では、「2回以上の体外受精胚移植の不成功、もしくは2回以上の流死産を経験したパートナー」、「染色体構造異常(均衡型染色体転座など)が確認されているパートナー」が検査の対象となります。
大谷院長は「流産は体だけでなく精神的なダメージも大きいと思います。その流産を減らすことができる技術が、PGTです。PGTを始めた2004年当初は、習慣性流産の治療として患者様に広く提供してきました。
当時は反発も多く受けましたが、着床不全・不育症に苦しむ多くの患者様が全国から来てくださいました。その長年の臨床データにより、『初めての体外受精において必ずしもPGTが必要ではない』ことが分かりました。
そのため、これからは日本産科婦人科学会『PGT・SR承認実施施設』として治療を提供することにしました」と語ります。
PGTは、胚を胚盤胞まで育てて、将来胎盤になる部分の細胞を数個採取(胚生検)して、胚の染色体あるいは遺伝子の異常がないかを調べる医療技術です。
つまり、PGTに不可欠な技術は、「胚盤胞まで育てる培養技術」と「胚を傷つけない正確な胚生検の技術」です。
「2004年からPGTを提供している当クリニックには、どこよりも豊富な経験があります。また、習慣性流産は35歳以上の高齢の方に多く起こります。高齢の方の卵子は若い方に比べて弱っているので、より丁寧なケアが必要になりますが、それを行える熟練の技術も備えています」と大谷先生。
神戸、三ノ宮駅の目の前の複合ビル・ミント神戸内にある、にしたんARTクリニック神戸三宮院。
駅からのアクセスも良く、平日夜間(17~19時)・土日祝の診察もあるため、仕事帰りや休日の通院も可能なクリニックです
質の良い精子を集める精子の調整方法「Zymot」「Felix」
体外受精を行う際は精子を洗浄・調整し、元気な精子を回収します。一見、元気な精子であっても、DNAの断片化が起こっている精子は、受精不良や発育不良を起こします。
精子の調整方法は遠心分離機を使用した「密度勾配法」が主流です。しかし、DNAの断片化の主な原因は男性ご自身のストレスだと言われておりますが、遠心分離機による物理的な刺激も原因だと考えられています。
そのような中、2023年3月「Zymot(ザイモート)」という技術が先進医療「膜構造を用いた生理学的精子選択術」として認定されました。「Zymot」は遠心分離機を使用せず、元気な精子が特殊なフィルターを泳いで通り抜けてくる構造で精子を回収します。
大谷先生は「当クリニックでは、『Zymot』だけでなく、より質の高い精子を回収するために『Felix(電気泳動システム)』という技術も採用しています。『Felix』は先進医療の適用ではないため、保険診療との併用はできませんが、受精率や胚盤胞発生率があまり芳しくない方におすすめです」と語ります。
体外受精の際に利用するリカバリールーム
にしたんARTクリニック神戸三宮院では幅広い検査と治療を行っており、30年以上多くの方の不妊症・不育症の治療に取り組んでいます。
「早く妊娠したい」「なかなか着床しない」と悩んでいたり、「また流産するかもしれない」「高齢で時間がない」と感じている方は、一度、にしたんARTクリニック神戸三宮院にご相談してみてはいかがでしょうか。
お答えいただいたのは
院長 大谷 徹郎 先生
1979年神戸大学医学部卒業。ワシントン大学医学部、ドイツ・キール大学医学部留学などを経て、1996年神戸大学医学部附属病院助教授。2000年より大谷産婦人科不妊センター院長。2011年神戸ARTクリニック開設。2023年7月長年の不妊治療の経験・ノウハウをより多くの患者様に届けるために、「にしたんARTクリニック神戸三宮院」に改称。
住所
兵庫県神戸市中央区雲井通7-1-1 ミント神戸15階
電話番号
078-261-3500
アクセス
各線「三宮駅」よりすぐ
休診日
土・日・祝日の午後
時間
月/9:00~13:00・17:00~20:00
火/9:00~13:00・17:00~20:00
水/9:00~13:00・17:00~20:00
木/9:00~13:00・17:00~20:00
金/9:00~13:00・17:00~20:00
土/9:00~13:00・14:00~16:00
日/9:00~13:00・14:00~16:00
祝/△9:00~13:00
※△…予約のみ
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