2ページ目(3ページ中) | 【現役保育士のリアル体験談】仕事と妊活は両立できた?妊活からの妊娠、あとから知った夫の行動に驚きました…!
「どうして大切な日なのに早く帰ってこないの?」「頑張る気あるの?」「本当に赤ちゃんが欲しいと思っているの?」と詰め寄る私。そして、「受診するのも私。タイミングをとらなきゃとハラハラするのも私。大変なのは私ばっかりだよね!」とも夫に伝えました。
冷静になって考えれば、それがどうしようもないことだとわかっています。でも、どうしてもイライラが収まらず八つ当たりし、夫とよくケンカになっていました。
夫が妊活や検査などに非協力的だったわけではありません。クリニックで不妊治療をしていくと伝えたときも、「そうか、わかったよ」とすべて受け入れてくれました。そして精液検査も、もちろん嫌な顔することなく受けてくれました。そんな夫を責めてしまったのは、私にとって妊活が精神的に大きな負担となっていたからだと思います。
診察の待ち時間が長すぎ…仕事後の受診でいつも疲労困憊状態
産婦人科から不妊治療クリニックに転院したことで、通院回数が増えました。妊活をしていると、生理開始から5日以内に受診が必要な場合などもあり、急な通院もしばしば。検査や治療の診察がつぎつぎに入ってくると「前に進めている」とポジティブに感じる反面、長い待ち時間や仕事の調整などが、かなり堪えました。
クリニックでは予約時間に行っても1~2時間待つことが多かったので、仕事後の受診は心身ともにいつも疲弊しきっていました。
「こんなことをあと何回繰り返せば解放されるんだろう…」と何度思ったことか。赤ちゃんが欲しいという思いは変わらないし、そのために必要な受診だとわかっているので、行きたくないとは思いません。しかし、毎回こんなに時間がかかって、そのたびに仕事のシフトを調整してもらわなければいけない…それがつらかったです。
どのように仕事と妊活を両立した?
私は長年、保育士として働いてきました。結婚前に働いていた保育園は私立で、園児は100人程度、そして男性の園長でした。
上司が男性だと妊活への理解が得られない、という体験談を目にすることがありますが、このときの上司はむしろ理解があったと思います。結婚から4年間子どもができない妊活中の同僚がいましたが、仕事と妊活を両立できるように、園長がいつも配慮しているのを目にしていました。
同僚の話では、忙しい職場でしたがスタッフの数も多かったので、少しくらい抜けても大丈夫という雰囲気もあり、妊活しやすかったそうです。
その職場のイメージで仕事と妊活を両立しようとしていた私は、引っ越し先で大きな壁にぶつかりました。
療育施設に就職!…しかし前の職場とのギャップに苦しむ
引っ越してすぐに、療育施設の保育士として正社員で就職しました。発達のサポートが必要な未就学児と小学生が通っており、保育士だけでなく小学校の先生も勤務している施設です。
勤務時間は9時~18時。前の職場と比べてそれほど規模は変わりませんが、まずは仕事内容の違いに苦しんでいました。
さらに、妊活に対する理解も得られにくい雰囲気だったため、前の職場とのギャップを感じ、苦しさが倍増しているような感覚に陥っていました。
最初は妊活していることをカミングアウトしていなかったため、就職したばかりということもあり、急な受診で遅刻や早退、欠勤を言いだしにくい状況でした。そのため、誰にも相談できずに受診を見送ったこともあります。
結局、上司に妊活をカミングアウトできたのは、就職から2ヶ月たったころでした。このときの施設長も男性。前の職場の上司が同僚の妊活をうまくサポートしているのを見ていたので、この職場でもカミングアウトさえすれば、きっとサポートが得られると思っていました。
妊活していることを話したときに一緒に伝えたのは、正社員からパートになりたいということ。このときの職場は、やらなければいけない業務も、土日出勤も多い。正社員として慣れない職場で働きながらの妊活は、私には責任が重すぎると感じたのです。それに対して上司は、「パートではなく、事前に決めた日だけ時短にする準社員のような働き方にしてほしい」と言いました。
時短ができるのはありがたいですが、それは決められた日だけ。結局、毎週水曜日だけ2時間早い16時退勤となりましたが、これだと急な受診には対応できません。
「勤務時間の調整をしなくても、正社員でうまく仕事と妊活を両立している人もいるよ」とも言われていたため、毎週水曜日以外の早退を言い出せませんでした。そのため、カミングアウト後もほとんどの受診を見送らざるを得ませんでした。
おそらく、正社員の数がギリギリだったのでしょう。最初から伝えていなかった私も悪かったと思いますが、あまり事情を察してくれない環境での妊活は、困難を極めました。
その当時の私にとって優先したいのは、仕事より妊活。それなのに、仕事を優先せざるを得ずに通院できないのでは、元も子もないと思いました。結局、この職場では妊活するのが限界だと感じて、5ヶ月ほどで辞める決断をしました。
妊活に理解がある職場との出会い
仕事と妊活の両立がうまくいかずに疲れてしまったため、療育施設を退職したばかりのころは「しばらく仕事はしなくていい」と思っていました。しかし、実際に仕事を辞めてみると、暇をもて余してしまいます。そして、妊活にはお金が必要…。きっと仕事と妊活は両立できるはず!と思いはじめ、無理のない範囲で働こうと決心。
そして、次の職場は妊活中であることを最初から伝えようと決めました。正社員ではなくパートで働けるところ、通院による遅刻や早退に理解がありそうなところを探して出会ったのが、今の職場です。
今の職場は、未満児(0歳から2歳まで)のみの小規模な企業主導型保育園。保育園には保育士の子どもが入園でき、敷地内には子育て中のママのためのオフィスも併設されています。見学に行った際のスタッフや園の雰囲気がよく、通院についても調整してもらえそうだと感じて、面接を申し込みました。
次ページ> 実際に面接時に驚いたのは…
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