2ページ目(3ページ中) | 【ライターの妊活体験記】不妊治療クリニックでの治療と心療内科。心のケアが妊娠につながったのかも〈後編〉
妊娠の超初期症状?人工授精の1週間後、微熱で寝込む
人工授精自体は、前回・前々回となんら変わりはないように感じました。ただ、人工授精を終えた1週間後に、37.3℃の微熱が出たんです。
当時はまだまだコロナの脅威が続いていた時期だったので、その日は大事をとって午後の仕事は休むことに。幸い、頭痛や咽頭痛、寒気もなかったので、自宅で様子を見て早めに布団に入って休んだところ、熱はすんなり下がりました。
妊活中は少し体調を崩しても、自由に常備薬を服用できないのでつらかったです。特に制約なく過ごせるのは生理期間の1週間ほどで、すぐまた次の妊活周期がくるし。このときも大事をとって服薬はせず、布団にくるまってとにかく寝る!でした。
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諦めモードで試した超フライング検査で、念願の2本線が!
どんなに自分が傷つくことになろうと、どうしてもフライング検査せずにはいられなかった私(笑)。自己流タイミング法の期間から不妊治療の間も、毎周期といっていいほど生理予定日前後で妊娠検査薬を使っては、まっしろな結果に落胆し、すぐにリセットを迎えるのを繰り返していました。
最後の人工授精も、諦めモードだったといえども、例に漏れずフライング検査。しかも、生理4日前という特大フライング(笑)。あまりに早すぎると正確な検査結果にはならないと分かってはいても、ダメならダメで早めに知って、次の治療へと気持ちを切り替えておきたかったんです。
でもそこで見たのは、しっかりと表れた2本線!判定線が基準線よりも濃く出現する逆転現象を見たのは、これが初めてでした。
今回もダメだろう、という気持ちで挑んだ妊娠検査薬だったので、あまりの陽性見たさに自分の目がおかしくなっているのではないかと、何度も光にかざして見たり、数十秒おいてまた見たりと、何度も確認。でもそこにあるのは、紛れもない2本線だったんです!
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妊娠を喜ぶ夫の笑顔に、これまでの苦労が報われた気がした
在宅勤務をしていた夫の部屋に入り、妊娠したことを告げると、「おぉ〜!!!」と声をあげて喜んでくれました。
その瞬間、「あぁ。私、夫のこの笑顔がずっと見たかったんだなぁ」と、これまでの苦労がすべて報われたような、そして長くつらかった不妊治療の記憶がいい思い出に昇華していくような、あたたかい気持ちで胸がいっぱいになりました。
妊娠が判明した翌日からは、早速つわりのようなものを感じ、電車通勤もままならない状態に。胎嚢確認のため、なんとか一度不妊治療クリニックに足を運ぶことができたのですが、吐き気緩和の漢方や点滴がなければ、いてもたってもいられないという状況になってしまいました。
入院レベルの状態、ということではなかったのですが、なるべく早く産婦人科で診察してもらいたいという思いから、きちんとクリニックを卒業する前に産婦人科への切り替えをすることに。それからは、通常の妊婦健診を受けるようになりました。

妊娠13週ごろのエコー写真。「へその緒で遊んでるね」と先生に言われたのが印象的でした。
不妊治療と並行して通った心療内科。心のケアの大切さを実感
実は、不妊治療クリニックに通院するかたわら、心療内科への通院も並行していました。
子どもも満足に産めず、毎日陰鬱にただ生きている自分に、価値なんてあるのか?そう思い悩んで、どうしても誰かの手を借りずにはこの暗闇を脱することはできない…。そう考えてのことでした。
心療内科の先生からきちんと診断を下していただき、「精神疾患は心が弱いことで起きるのではなく、脳の病気です。治療すれば必ずよくなるから」と勇気づけてもらい、妊活中でも服用できる抗うつ剤の力も借りながら、なんとかつらい日々を乗り越えられました。

心療内科の先生には、今でも感謝の気持ちでいっぱいです。
不妊治療は心労も多く、家族や友人に打ち明けるのにも覚悟がいるという方もいると思います。同じ不妊治療中同士でも、家庭の状況や治療ステップも多種多様で、100%気持ちを理解し合うのは難しい。
だからこそ、どうしてもつらいときは、心療内科やカウンセリングなど、プロの力を借りて心を癒すのも1つの選択肢として活用してもいいんじゃないかなと、個人的には思います。
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