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不妊治療・妊活のクリニック探し・情報収集ならあかほし 妊活ライフコラム 本当は栄養が足りていない!「ありがち朝ごはん」TOP3【妊活中の食事】

本当は栄養が足りていない!「ありがち朝ごはん」TOP3【妊活中の食事】

妊活ライフ
2025/06/02 公開

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妊活における朝ごはんの重要性。体内時計をリセットして排卵を正常にするために、どんな朝ごはんが理想的なのでしょうか?予防医療・栄養コンサルタントの細川モモさんに教えてもらいました。

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朝ごはんを食べないと、月経不順や排卵障害のリスクが高まる

「忙しくて朝ごはんを食べる余裕がない」から、朝食をとらなかったり、食べても少量だったりする人はいませんか?けれども朝食欠食は、月経不順や排卵障害につながるリスクがあります。

今、日本女性の20人に1人は排卵障害があるといわれています。日本女性約3,000人を対象にした研究(※1)では、排卵障害を伴った不妊症の女性は、「朝食欠食率が高い」「食事の時間が不規則な傾向にある」ことが報告されています。

排卵障害の一つに、卵巣内に未成熟な卵胞がたまってしまうPCOS(多嚢胞性卵巣症候群)があります。PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)女性は、食事の時間の不規則さに加えて、食事の質が妊娠率に影響している可能性があることが、研究で報告されています。健康的な食事パターン度が強い女性ほど高アンドロゲン血症が少なくなり、健康的な食事パターン度が弱い女性に比べて妊娠のチャンスが3倍も高いことが、オランダで実施された試験で明らかになりました(※2)

朝ごはんをボリュームアップさせ、晩ごはんをボリュームダウンさせた介入研究(※3)では、施術や投薬なしに排卵率が改善したという報告がされています。

朝ごはんには、体内時計をリセットする役割がある

なぜ朝ごはんが排卵に影響するのか。それは、体内時計を調整する役割があるからです。人間の体内時計は、24時間よりわずかにズレていることが知られています。

そこで、“朝日”という第一のスイッチによって脳にある「親時計」をリセットし、“朝ごはん”という第二のスイッチによって全身の細胞がもつ「末梢時計」をリセットする。こうして体内時計が24時間のリズムを刻むことが、自律神経やホルモンバランスをととのえることになるので、排卵においてもとても大事です。

動物実験(※4)では、体内時計の調整に関わる遺伝子が働かないメスのマウスは不妊になり、遺伝子を欠損させたオスのマウスは妊娠率が20%下がったとの報告があります。

といっても、「朝ごはんはカフェオレ1杯でもいいですか?」というと、それでは足りません!体内時計をリセットするには、「たんぱく質+糖質」をとることが条件。糖質で血糖値を上げ、たんぱく質で熱産生を上げつつ、鉄やビタミンDなどの栄養素も満たしましょう。

朝食習慣のない人が、いきなりたくさんは食べられないときには、飲むヨーグルトから始めてもOK。時間がない人であれば、玄米フレークやオートミールに、フルーツをのせて豆乳をかけるだけでもOK。栄養をちょい足ししていきましょう。

[ありがち朝ごはんTOP3に栄養ちょい足し]
●カフェオレとトースト → トーストにツナをON!
●フルーツヨーグルト → 栄養添加のシリアルをプラス!
●ごはんとみそ汁 → 納豆や卵、チーズをいっしょに!

体内時計は3食のうちでいちばんボリュームの多い食事に引きずられるので、最終的には朝のボリュームをふやしていくのが目標です。鮭茶漬けと卵焼き、しらす丼とみそ汁、目玉焼きトーストと野菜スープ、フルーツヨーグルトなど。

朝が最も栄養の吸収率がよく、代謝も高いため、「朝は王様のように食べる」といわれます。また、朝なら食べても太りにくいこともメリット!

朝日を浴びてセロトニン(メラトニン)をつくり、卵子を守る

朝日を浴びると親時計がリセットされるとお話ししましたが、同時に幸せホルモン・セロトニンの分泌も促されます。すると、その14時間後にセロトニンから睡眠ホルモン・メラトニンがつくられるわけですが、このメラトニンが実は、卵子にとっての抗酸化物質であることがわかっています(※5)。

卵胞液中には、血中濃度の2倍以上のメラトニンがあって、卵胞の発育に比例して濃度が上がり、卵子を活性酸素から守ってくれるのです。

メラトニンの材料は、たんぱく質(必須アミノ酸のトリプトファン)。豚肉、鶏肉、卵、チーズ、納豆、豆乳、まぐろ、バナナなどに豊富ですから、朝ごはんでこれらを食べることもおすすめです。

「妊活のすべては、朝から始まる」。そう言っても過言ではないほど、朝日を浴びて、朝ごはんを食べることは重要!

妊活中に朝ごはんを食べない人は、妊娠中もそのままの傾向にあり、エネルギー量が不足しておなかの赤ちゃんが大きく育ちません。今のうちからぜひ、朝ごはんで栄養をとることを習慣にしましょう。

取材・文/水口麻子

※1 「排卵障害を伴った不妊症女性における臨床栄養学的研究」国立健康・栄養研究所/神奈川県立保健福祉大学/金城学院大学 ※2 Reprod Biol Online 2017; 34: 668 ※3 Effects of caloric intake timing on insulin resistance and hyperandrogenism in lean women with polycystic ovary syndrome. National Library of Medicine,2013 Nov;125(9):423-32. doi: 10.1042/CS20130071.DOI: 10.1042/CS20130071 ※4  Nana N. Takasu,Takahiro J. Nakamura,Isao T. Tokuda,Takeshi Todo,Gene D. Block. Wataru Nakamura. Recovery from Age-Related Infertility under Environmental Light-Dark Cycles Adjusted to the Intrinsic Circadian Period. VOLUME 12, ISSUE 9, P1407-1413, SEPTEMBER 01, 201. DOI:https://doi.org/10.1016/ j.celrep.2015.07.049 ※5 Nakamura Y, Tamura H, Takayama H, Kato H. Increased endogenous level of melatonin in preovulatory human follicles does not directly influence proges- terone production. Fertil Steril 2003 ; 80 : 1012―1016 .Tamura H, Nakamura Y, Takiguchi S, Kashida S, Yamagata Y, Sugino N, Kato H. Melatonin directly suppresses steroid production by preovulatory follicles in the cyclic hamster. J Pineal Res 1998 ; 25 : 135―141 .Tamura H, Nakamura Y, Takiguchi S, Kashida S, Yamagata Y, Sugino N, Kato

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PROFILE
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一般社団法人ラブテリ代表理事。
アメリカで最先端の栄養学を学び、 栄養アドバイザーの資格を取得。 医師、 栄養士による予防医療チーム「ラブテリ トーキョー&ニューヨーク」主宰。 食と母子の健康に関する共同研究を複数手がける。Instagram @momohosokawa

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