2ページ目(3ページ中) | 【堀まゆみさんの妊活記】40歳からの2人目妊活。自費診療、PGT-A、これで最後と決めて〈後編〉
最後の採卵、そしてPGT-Aへ
自費に切り替えて、最後の採卵に臨んだ周期では、ロング法(※)で過去最多となる17個の卵子を採ることができました。凍結できた胚は7個。ただ、7個すべてをPGT-Aにするのには、費用面(胚1つ につき9万円)からも現実的ではなく、私たちは優先順位をつけて3つを検査することに。
(※)体外受精を予定している前周期の高温期から排卵コントロール(GnRHアゴニスト製剤点鼻薬)を開始する方法。
結果はA判定(移植に適している)が2つ、NGが1つ。
医師の話では、「この年齢では、5個検査して、1〜2個A判定が出ればよいほうです」と言われたので、3つのうち2つが移植可能な胚だったのは「かなりラッキー」とのことでした。
さあ、いよいよ運命の移植!と意気込んでいた矢先に思いがけないトラブルがありました。卵巣内に、前周期に育った卵胞が「遺残卵胞」として残っていることが判明したのです。
古い卵胞からホルモンが分泌され続けると、子宮内膜が十分に育たなかったり、ホルモン値が崩れたりして、移植にも影響が出るといわれています。私の場合は、採卵手術と同じ方法で、この遺残卵胞を吸い出す処置を行うことになりました。
こうして迎えたPGT-A後の1回目の胚移植1回目で、第2子となる次男を授かることができたのです。

次男の受精卵、グレードは5AA。
無意識のプレッシャーがストレスに
振り返ると、保険診療の期間中は、無意識のうちに「3回」のタイムリミットがプレッシャーになっていたのかもしれません。「ストレスは妊娠の敵」とよくいいますが、本当にその通りだと思います。
私の場合は、1人目妊活で不妊治療について猛勉強したこともあり、保険診療では使えない薬があることなどもモヤモヤするポイントでもありました。健康保険で安心して治療を受けられる制度が整った一方で、選択肢の幅が狭まることもある――。その気づきもまた、私にとっては大きな学びになりました。
ただ、そうしたなかでも、常に「自分にとってベストな治療は?」と考え、医師にもとことん相談してきたことは、私にとって治療の納得感や安心感につながっていたと思います。
迷ったとき、いつも私が口にしていたのは「先生はどう思いますか?」という言葉。
私の今までの治療経過を知る医師がどう考えているのか、その理由を聞いた上で、最終的には自分の考えも伝えながら選択していく。そうやって治療を進めていくことで、後悔のない治療ができた気がします。
先生にとっては面倒な患者だったかもしれないけれど(笑)、診察時間は自分に与えられた権利だと思います。先生は忙しそうだし、待合室にもたくさんの仲間が待っているけれど、だからといって変に遠慮せず、自分のためにフルに診察時間を活用することって大事だな、と思います。

第2子妊娠中、長男とたくさんお出かけしました。

仲良し兄弟♡
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