特別養子縁組で出会った息子と家族になった女性のリアルストーリー「やっと会えた」涙の対面【子どものいない女性の生き方】
女性のライフコースは、結婚して母親になるだけが幸せな人生ではなく、多様化しています。子どもをあきらめた先に、養子縁組を考える方もいるでしょう。しかし、養子を迎えるにはさまざまなハードルがあることも事実です。
子どものいない女性を応援する「マダネ プロジェクト」を主宰する、くどうみやこさんの著書『誰も教えてくれなかった子どものいない女性の生き方』より抜粋。実際に養子を迎えるという選択をした女性のリアルストーリーをご紹介します。
特別養子縁組で出会った息子と家族になった
Rさん(45歳・既婚・会社員)のリアル人生ストーリー
米カルチャーが好きでキャリアウーマン志向だった
父は海外のカルチャーが好きな人で、その影響で私は海外のアーティストやアメリカに憧れている女の子でした。
独学で英語を勉強し、いつかアメリカに留学したい。その夢が叶ったのは大学3年のとき。交換留学生としてマサチューセッツ大学に行きました。約10カ月と短い期間でしたが、その経験が人生に大きな変化をもたらしました。
就職は英語が生かせる総合職に就きたいと、キャリアウーマン志向でしたね。システム会社に就職して間もなく、母親が病気で突然他界。仲良し夫婦だったので父親の落胆ぶりがすごかった。そんなとき、会社から東京オフィスへの異動を命じられ、父を一人大阪に残して上京しました。
結婚したい私と結婚にこだわらない彼とは平行線
頑張って東京で仕事を続けていましたが、いつか沢木耕太郎さんの『深夜特急』に出てくるバックパックの旅がしたいと、29歳のときに会社を辞めました。30歳になったらもうできないかもと、当時おつきあいしていた彼と二人で1年4カ月、世界中を回りました。
その彼とは結婚するつもりでいたのですが、旅から戻り、お互いの進む方向が違ってきてお別れすることになりました。その後おつきあいした人とは誰とも長続きしない。私は一人で生きていくと腹をくくろうと思い、財形と貯金を始めたくらいです。
ある日、友人から日比谷で行われていたビールの祭典「オクトーバーフェスト」に誘われました。そのとき友人と一緒に来ていたのが、現在のアメリカ人の夫です。楽しくて面白い人だなと、そこからおつきあいが始まりました。
私は36歳。彼は3つ下で、お互い結婚適齢期。周りからも「そろそろ?」と言われるし、私も早く結婚したかった。だけど、彼はずっと「僕は結婚しない、子どもは考えていない。結婚とかしなくても絆はつくれるでしょ」と言っていました。
結婚前に子どもについて話をしました。
彼は「親になるなら、すでに両親を必要としている子どもの親になりたい。世の中には生まれてきたけれど、親に育ててもらえない子どもがいる」。つまり、親になるなら養子を迎えたいと。
彼が高校生のとき、同級生の女の子が望まない妊娠をして、出産した子どもを養子縁組に出した。そういう経験が身近であったことも影響して、血のつながりとか、自分の遺伝子を残したいとは思わない人。アメリカでは養子縁組が概念として知られているので、特別な考えではないのです。
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大人世代のライフスタイルからマーケティングまで、時流やトレンドをとらえた独自の視点で情報を発信。近年は子どものいない女性を応援する「マダネ プロジェクト」を主宰。自分らしく自由で軽やかに過ごすライフスタイルを理想に掲げ、新たな価値観や生き方を提唱。これからの大人スタイルを追求している。著書に『商品PRのやり方が面白いほどわかる本』(中経出版)、『誰も教えてくれなかった 子どものいない人生の歩き方』(主婦の友社)がある。マダネ プロジェクト「つながるサロン」(子どものいない女性限定) GoodMorning by CAMPFIRE (https://community.camp-fire.jp/projects/view/446996)
マダネ プロジェクト https://www.madane.jp/
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