3ページ目(4ページ中) | 特別養子縁組で出会った息子と家族になった女性のリアルストーリー「やっと会えた」涙の対面【子どものいない女性の生き方】
以前に面接した人たちと違い、私たちの熱意を理解してくれて、今度は面接をクリア。その後に育て親研修、家庭訪問があって、正式登録して連絡がくるのを待つといった流れ。また、子どもを迎える条件として、どちらかが専業主婦(主夫)であること。
最近は条件が変わってきていますが、そのときはそうでした。その当時、私たちは共働きだったので、どちらかが仕事を辞めなければなりませんでした。
ところが話が急展開。家庭訪問の1週間後くらいに「該当する子がいるので受け入れどうですか?」と打診されたのです。えっ、えっ、そんなに急に仕事を辞められないしと、私たちの準備が整っていないので慌てました。
夫は大学の非常勤講師として英語を教えていて、私は航空会社に勤務。私はいったん辞めたら、こんないい条件で再就職できないだろうと、夫のほうが専業主夫になることを望みました。
特別養子縁組は、年齢、性別、人種、病気や障害の有無は事前に伝えられません。すべて受け入れることが子どもを迎える条件になっています。
会った瞬間に自分の子どもだと涙がこぼれた
いよいよ子どもと対面する運命の日。
扉が開いて、男の子の赤ちゃんが入ってきた瞬間に、不思議なんですけれど「私の息子だ」と思ったんです。「今産みました」みたいな気持ちになったというか、「やっと会えた」と涙がバーッと出てきて。
だから、もし障害があるとそのとき言われても、ちゅうちょなく迎えていましたね。最初に説明会に行ってから4カ月ちょっとで、わが家に新しい家族ができました。
その後、息子の入籍手続きをするために戸籍を調べていたら、1つ上の兄がいることがわかりました。お兄ちゃんも別夫婦に養子縁組されていたのです。私はその夫婦に団体を通して手紙を渡してもらいました。
育ての親は違っても彼らはきょうだい。将来、お互いに助け合えるかもしれないと考えたからです。先方のご夫婦も同じような思いを持ってくださり、二人は会うことができました。長い時間をかけて、きょうだい愛を育んでほしいと思っています。
息子を産んでくれたかたにも団体を通して連絡をしています。子どもが大きくなったとき、産んでくれた人に会いたいと言われたら会わせてあげたい。将来、息子が望んだときに会える可能性を残しておきたいのです。
正直なところ養子縁組をする前は、自分と血のつながらない子どもを愛せるかと少し不安はありました。
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大人世代のライフスタイルからマーケティングまで、時流やトレンドをとらえた独自の視点で情報を発信。近年は子どものいない女性を応援する「マダネ プロジェクト」を主宰。自分らしく自由で軽やかに過ごすライフスタイルを理想に掲げ、新たな価値観や生き方を提唱。これからの大人スタイルを追求している。著書に『商品PRのやり方が面白いほどわかる本』(中経出版)、『誰も教えてくれなかった 子どものいない人生の歩き方』(主婦の友社)がある。マダネ プロジェクト「つながるサロン」(子どものいない女性限定) GoodMorning by CAMPFIRE (https://community.camp-fire.jp/projects/view/446996)
マダネ プロジェクト https://www.madane.jp/
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