「私ばっかり!」「夫に対してイラッ」不妊治療のしんどさ、どう乗り越える? 【産婦人科医YouTuberのリアル妊活】
女性のヘルスケアについてわかりやすく教えてくれるYouTube番組でも人気の、産婦人科医の髙橋怜奈先生。自身も体外受精で双子の赤ちゃんを授かり、不妊治療の体験者としての発信も注目を集めています。
インタビュー最終回となる今回は、〈妊活中のマインド〉がテーマ。髙橋先生が考える、妊活中の女性を襲う「私ばっかり…!」というしんどさへの処方箋とは?
インタビュー第1回目から読む>> いたずらに年月が過ぎてしまうのだけは避けたい!女性も男性も迷わず検査を! 【産婦人科医YouTuber髙橋怜奈先生インタビュー】
妊活体験記のネット検索はアリ?ナシ?
不妊治療には、これをすれば確実に妊娠できる、という絶対的な治療はありません。何周期頑張れば結果が出る、これをすれば妊娠できる、という確証がない不妊治療は、先の見えないトンネルのように感じられることもありますね。
だからこそ、ほかの人の妊活はどんな感じなんだろう?と気になるのは当然ですし、SNSやブログの投稿が参考になることも大いにあると思います。私自身も、不妊治療中はXやブログに投稿される体験記を見まくっていました(笑)。
「今回はうまく着床しなかったけど、同じように頑張っている人がいっぱいいる」と励まされたり、ほかの人の治療経過を参考にしたり。
ただ、気をつけないといけないのは、体験記はあくまで体験記だ、ということ。
同じ治療を受けても、すんなり妊娠する人もいれば、妊娠まで時間がかかる人もいます。ネットの情報のすべてが自分に当てはまるとは限らない、という前提で情報の取捨選択ができるなら、ネット検索をしてもいたずらに不安になることはない、と思います。
100%の治療はない、とわかっていても…
産婦人科医としての専門知識のある私でも、不妊治療では落ちこんだり、自分を責めるような気持ちに陥ってしまうこともありました。
忘れもしない初めての移植後の判定日。着床反応がなかったことを知らされたときは、帰り道に涙が止まらなくなってしまって。今なら「まだ1回目だよ!」と気持ちを切り替えられると思いますが、当時は本当に不安でいっぱいだったんですよね。
通院のスケジュールをやりくりするのも大変だし、毎回の診察では待ち時間もかなりあるし、初めての採卵は医師の私でも不安でした。
「こんなに頑張ったのに、ダメだったんだ」
「ちゃんと睡眠をとれなかったのが原因かもしれない」
「ストレスが影響したのかも…」
こんなふうに原因探しをしてしまうことって、不妊治療を頑張っている多くの女性が経験しているのではないかな、と思います。
でも、不安も悲しみも、真剣に取り組んでいるからこそですよね。だから、私は泣いてもいいし、愚痴ってもいいと思っています。自分のなかにためこまず、気持ちを吐き出せる場所があるといいですね。あとはおいしいものを食べる!
私もリセット後は、ジャンクフードを食べたり、お酒を飲んだりして、自分を甘やかしていました。
次のページ>> 夫に対してムッとした経験、もちろんあります(笑)
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「山王ウィメンズ&キッズクリニック大森」院長。1984年東京都出身。2009年に東邦大学医学部を卒業後、東邦大学医療センター大森病院産婦人科、東邦大学医療センター大橋病院を経て、2024年6月に独立開院。産婦人科に、小児科や内科、泌尿器科も併設し、赤ちゃんから高齢まで一生にわたるヘルスケアができるクリニックに。2023年に体外受精により妊娠・出産し、双子のママに。〈産婦人科医YouTuber〉としてSNSで医療情報の発信を行っている。
YouTube●https://www.youtube.com/@renatkhsh
Instagram●https://www.instagram.com/swkcomori/
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