2ページ目(2ページ中) | 【加藤貴子さん妊活インタビュー】流産を3回経験。「自分に寄り添う気持ち」を大事にしてママに
これまで自分のために泣いてあげたことがなかったな、治療をがんばっている自分の体にお礼すら言えてなかったなって。
ずっと自責の念にかられていたけど、私は私でそのときにできることを精いっぱいやってきていたよねって」
2度の悲しい経験から「自分に寄り添う」ことのたいせつさに気づいた加藤さん。この経験があったからこそ3度目の稽留流産では、「流産をなかったことにせず、自分の感情から目をそむけず、きちんとお母さんとしてわが子が逝ってしまったのを悲しむことができた。だから乗り越えられました」といいます。
「3度目の掻爬手術で手術台の上に上がったときに、『次ここに上がるときは出産のとき! 』と決意。そのことが自分への励みにもなり、がんばることができました」
関連リンク:もしかして…「不育症」の原因って?
不育症ではないけれどやれる治療はやりたい
2度目の稽留流産のときに「不育症」という言葉を知ったという加藤さん。よりくわしい検査をするため、不育診療科があるクリニックを受診しました。
「検査結果は『不育症とまでは診断しきれないボーダーライン』とのこと。不育症には4つの原因があって、私は、血液の凝固異常と内分泌異常があてはまったようだけど、どちらも数値的に考えるとグレーゾーン。
不妊治療のドクターと不育症のドクターの意見をすり合わせて、着床が確認できた段階で、胎児に血液を送り込みやすくするためにアスピリンを飲む方法に決まりました。3度目の稽留流産のあと体外受精で着床したので、そこから不育症改善のための投薬を開始。44歳のときに帝王切開で第1子を出産しました。
流産を経験したことで自分の感情に寄り添うことができて、周りの言葉を聞く耳が持てるように。そのおかげで、不育症という言葉や知識もすんなり理解することができました。
流産を経験した当事者としてのアドバイスですか?う~ん、乗り越え方は人それぞれでむずかしいけれど、『自分だけでかかえ込まないこと』かな。あとは、ドクターとの信頼関係や、夫との信頼関係もすごく大事だと思います」
※インタビュー内容は『赤ちゃんが欲しい2019冬』掲載当時の情報です。
加藤貴子さんProfile
1970年10月14日生まれ。静岡県出身。
テレビドラマ「温泉へ行こう」(TBS)で注目を浴び、ドラマを中心に、映画やバラエティなどで活躍。
著書に、自身の妊活体験をつづった『大人の授かりBOOK~焦りをひと呼吸に変えるがんばりすぎないコツ』(ワニブックス)。オフィシャルブログ「UCYK SMILE」
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