フォーリンラブ・ハジメ「6年の不妊治療で授かりました!」相方・バービーも「後継者問題も安泰です」【たっぷり独占インタビュー】
6年間に及ぶ長い不妊治療の末に、2022年10月21日に第1子の女の子が誕生。38年の人生で今がいちばん幸せと語るお笑い芸人フォーリンラブのハジメさん。
妻より先に検査に行き、男性不妊が判明。精索静脈瘤の手術やPGT-A(着床前胚染色体異数性検査)を受けるなど、二人三脚で何度も壁を乗り越えてきた妊娠・出産に至るまでのストーリーを伺いました。
フォーリンラブ・ハジメさん夫妻の妊活Story
夫30歳 妻32歳
結婚。2年前から避妊をやめ、子どもが自然に授かることを望んでいた。
夫33歳 妻35歳
先に夫が男性不妊クリニックへ。
精子の運動率に異常が見つかり、Aクリニックで人工授精を2回行う。
夫34歳 妻36歳
精索静脈瘤の手術を受ける。半年後に再検査したが、改善せず、漢方薬を飲み始める。
夫35歳 妻37歳
顕微授精にステップアップ。高刺激法で2つの受精卵ができたが、着床せず。
自然周期のBクリニックに転院。新型コロナウイルスによる緊急事態宣言で治療を休み、受精卵を凍結。
夫36歳 妻38歳
治療を再開し、前年の凍結受精卵が着床するも、稽留流産。
夫37歳 妻39歳
6回目の移植前にPGT-A(着床前胚染色体異数性検査)を受け、妊娠。
「夫が先に検査して、妻にバトンを渡す」という不妊治療の新しいかたち
わが子が生まれて今日で5日。まちがいなく38年間の人生でいちばん幸せな体験でした。出産にも立ち会ったのですが、生まれたわが子を見た瞬間に夫婦ふたりで感動の涙。本当に待ち望んだ命というか、6年間に及ぶ長い不妊治療の苦労が全部吹っ飛びました。
ファースト抱っこは父親にと、妻がバースプランに書いてくれていて、僕がはじめて抱っこさせてもらいました。実際の体重は軽いんですけど、責任の重みをずっしりと感じましたね。
相方のバービーは「フォーリンラブの後継者問題で悩んでいたけれど、これで安泰です」とかコメントしていましたが、それだけは絶対にないんで。勝手にうちの子の将来を決めないでもらいたいです(笑)。
結婚したのは僕が30歳、妻が32歳のときです。ふたりとも子ども好きなので、つき合い始めて2年、結婚後も2年、計4年くらい避妊はせず、自然に授かればいいなと思っていました。
最後の2~3カ月は排卵日を調べて、自己流のタイミング法もやってみましたが、妊娠の兆しはなく、まずは僕が男性不妊のクリニックに検査に行くことにしました。
男性が先に行くのは珍しい、とよく言われるんですけど、もしかしたら自分が原因かも?という不安もあり、自分が先に行って妻にバトンを渡すというか、うまく助走をつけられたらいいなと思ったんです。
僕は心配性というか、ちょっと体調が悪かったらすぐに病院に行くタイプなので、精液検査を受けるのも抵抗はなかったですね。
関連リンク:【精液検査の数値】をくらべてみた! 年齢・職業・生活習慣別
精索静脈瘤手術の翌日。
舞台で相方バービーにいじってもらいました(笑)
舞台で相方バービーにいじってもらいました(笑)
検査の結果、精子の運動率に問題があることがわかりました。受精できるくらい運動率の高い精子が少ないということでした。医師からは、漢方薬を飲んで運動率を上げるか、精索静脈瘤の手術をするか、2つの選択肢を提示されました。後者のほうが効果は高いと言われました。
その後、妻も検査に行って異常はなかったので、僕が原因なら、より可能性の高い手術を受けようと決めました。局部にメスを入れることにも特に抵抗はなく、頼むからこれでよくなってくれという気持ちが大きかったです。
ただ、実際の手術の前に、精索静脈瘤かどうかを調べるエコー検査があったのですが、このときは新人研修医が3人くらい見学に来て、僕が実験台のようになってしまい、かなり恥ずかしかったですね。
手術は局所麻酔をして行うので、ほとんど感覚もなかったのですが、麻酔が切れてから痛みを感じ始めました。翌日に地方でお笑いライブがあり、足を引きずらないと歩けないような状態で。
いつもなら舞台に上がるとき「どうもー!」と元気よく走っていくのに、全然無理で、相方のバービーにいじってもらい、「ちょっと反復横跳びやってみて」「できるかー!」みたいな。お笑いのネタとしてはおいしかったです(笑)。
精索静脈瘤の手術は約7割の人に効果があるということでした。僕も半年後くらいに再検査を受けてみたのですが、残念ながら数値は改善していませんでした。手術前は7割ならいけるだろうと楽観的に考えていましたが、そうだよなー、3割のほうに入ることもあるよなと。
自然妊娠はむずかしいという現実をつきつけられて、妻と話し合いました。彼女は最悪のケースも想定していたようで、切りかえが早く、じゃあもう不妊治療を始めようということになりました。35歳を超えると卵子の数や質も低下するとネットで読んで、妻の年齢を考えると、すぐにでもスタートしたほうがいいと、僕も賛成しました。
関連記事:自覚症状はある?男性の不妊原因の多くに見つかる「精索静脈瘤」
顕微授精にステップアップ
いちばんつらかったのは…
いちばんつらかったのは…
人工授精を何度かやって結果が出なかったので、すぐに顕微授精にステップアップしました。最初のAクリニックは高刺激法で、ホルモン注射も妻が自分で打っていました。なるべくたくさん卵子をとって、状態がそれほどよくない受精卵でも体に戻して、少しでも妊娠の確率を上げようというアプローチでした。
ホルモン注射は妻の体には合わなかったようで、途中で自然周期のBクリニックに転院しました。ここでは注射を打つこともなく、受精卵を戻すのも1つだけ。状態がよくなければ戻すこともないし、凍結もしないという方針でした。人それぞれだと思いますが、こちらのほうが体の負担も少なくて、妻には合っていたようです。ただ、採卵は無麻酔で行われるので、痛みがすごくてかわいそうでした。
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