実は年代で違う!20代、30代、40代の妊活プラン【医師監修】
「赤ちゃんが欲しい」気持ちはいっしょでも、年齢によって妊活プランは異なります。神谷レディースクリニック(北海道札幌市)の岩見菜々子先生に聞きました。
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自分たちの年代に合った妊活や治療を
加齢とともに卵子の数、質は低下していく
令和4年4月に人工授精などの一般不妊治療、体外受精・顕微授精などの生殖補助医療が保険診療になり、幅広い年代のカップルがクリニックを受診するようになりました。
「赤ちゃんを授かりたい」という気持ちは同じでも、20代、30代前半、30代後半、40代、それぞれの年代によって治療の進め方は違ってきます。
なぜかというと、卵子はエイジングの影響を大きく受けるから。卵子の数は30代半ばから急速に減り、質もどんどん低下していきます。また妊娠に対してネガティブに作用する子宮内膜症などのトラブルも、加齢に伴って増えていくのです。
どんな治療を受けるか、どのように治療を進めるかは、もちろんカップルの希望が最優先!ですが、「1日も早く」「時間をムダにしたくない」と考えるなら、自分たちの年代に合った妊活をすることが大事です。
20代でも30代でも40代でも、受診を先延ばしにしないで
「たくさん検査があってめんどう」「自然に授かりたい」などの理由で、クリニックになかなか足を運べないカップルは少なくありません。でも避妊せずに性交渉をもったカップルのうち、80%が1年以内に妊娠するといわれています。
女性が34歳以下であれば避妊をやめて1年、35歳以上であれば半年たっても妊娠しない場合、なるべく早く受診しましょう。
治療をスタートするかどうかは、受診してから決めてもかまいません。検査で婦人科の病気などが見つかれば、その治療を早めにすることが妊娠への近道にもなります。
体外受精や顕微授精が保険診療になった影響で、不妊治療を受けられるクリニックが以前よりも増えています。そのなかには、実績のあまりないクリニックも含まれ、そういう施設に通うことでせっかくの妊活が遠回りになることを心配しています。いつから不妊治療を行っているのか、治療件数や妊娠率などをホームページで確認するなどして、クリニックは慎重に選んでほしいと思います。
「いざ妊活!」で足踏みしないため、体と心をととのえておく
妊活はダラダラ行うのではなく、計画を立て、メリハリをつけて進めることがたいせつです。
たとえば「年齢的にまだ余裕があるので、2年後に治療をスタートしたい」などの希望がある場合。いざ妊活を始めたときに足踏みしないように、栄養バランスのとれた食事をする、規則正しい生活をする、ストレスをためない、禁煙するなど、今からできることを始めましょう。体と心をととのえておくことが、スムーズな妊活のコツです。
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2005年札幌医科大学医学部医学科卒業後、初期・後期研修を終え、09年より札幌医科大学附属病院産婦人科にて在籍。その後11年より、札幌近郊の二つのクリニックに勤務。14年6月より神谷レディースクリニック勤務。日本産科婦人科学会認定専門医、日本生殖医学会 生殖医療専門医、日本抗加齢医学会 抗加齢専門医。「多くのみなさんができるだけ早く妊娠できる不妊治療がモットーです!」
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