3ページ目(3ページ中) | 2人目妊活開始!と思ったら「がん」が見つかった【漫画家・松本ぽんかんさんインタビュー/前編】
『ママ5年目でがんなんて 手に入れた卵子と失った味覚』(竹書房)/松本ぽんかん
画像ギャラリー受精卵の写真が、がんと闘う勇気をくれた!
――1週間後には無事に採卵できたんですね。
静脈麻酔をして採卵したので、痛みはほとんどなかったんですが、麻酔が切れたらおなかがすごく痛くて…。痛み止めの点滴をしてもらいました。
その間に夫が別室で採精したのですが、その前にうっかり私の痛がる姿を見てしまったので、「気持ちが落ち込んで、全然そんな気になれなかった。おかげで(採精に)めちゃくちゃ時間がかかった」と、しょんぼりしていました(笑)。
――卵子は無事にとれたんですか?
なんと3つも卵子が採れたんです。ただ、受精卵になったのは2つで、凍結できたのは1つだけ。しかも、あまりグレードは高くなかったようです。
それでも、受精卵のエコー写真を見て胸がいっぱいになりました。気分はもう二児の母(笑)。「この子を産んであげるんだ!」って勇気が湧いてきました。入院治療していた間もずっと、受精卵の写真を飾っておいたんです。

凍結保存中の受精卵。
――受精卵に勇気づけられたのはどうしてですか?
受精卵がなかったら、きっと私は抗がん剤の治療が怖くてできなかったと思うんです。妊娠の可能性がゼロになってしまうわけですから。
「でも私には受精卵がある!」そう思えたことで、抗がん剤治療も受け入れることができました。
後編インタビューを読む>>がん治療中に勇気をくれた受精卵の存在。「絶対に迎えに行くからね!」【漫画家・松本ぽんかんさんインタビュー/後編】
取材・文/神 素子
\ある日覚えたのどの違和感。その正体はがんだった。/
『ママ5年目でがんなんて 手に入れた卵子と失った味覚』

(竹書房/税込 1,430円)
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PROFILE●松本ぽんかん(まつもと・ぽんかん)

1989年生まれ、岡山県出身。つわりが忘れられない漫画家。家族構成は、ぽんかん(母)・夫・娘。頭の上に乗っているのは大好物の「ぽんかん」。「第1回 竹書房コミックエッセイ大賞」部門賞受賞。『つわりが怖くて2人目に踏み切れない話』(KADOKAWA)、『ポンコツぽんかん育児録』(主婦の友社)などの電子コミックが話題となり、2025年5月29日に自身初となる書籍『ママ5年目でがんなんて 手に入れた卵子と失った味覚』(竹書房)を発売。松本ぽんかんの漫画録▶https://mponkan.nbblog.jp/
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