〈モデル黒田真友香さんの妊活〉仕事との両立、治療費、夫婦関係、周りの声…不妊治療で感じたリアルな気づき/後編
プロサッカー選手の小野瀬康介さんと結婚後、人工授精で第1子を出産したモデル・インフルエンサーの黒田真友香さん。
黒田さんの妊活インタビューの後編では、不妊治療を経験するなかで感じた「つらかったこと」「やってよかったこと」についてお話を伺いました。
前編インタビューを読む>>排卵していない!?サッカー選手の夫のプレーを子どもに見せるため、治療開始
仕事と妊活の両立に悩み、痛みとも闘って
不妊治療を振り返って私が一番つらかったのは、プラノバール(卵胞ホルモンと黄体ホルモンの両方を配合した薬。ホルモンバランスをととのえる目的で使用される)の副作用です。
1回目の人工授精に挑戦したあと、それまで通っていた病院から不妊治療専門クリニックに転院しました。その月は残存卵胞があり、2回目の人工授精を断念することになったのですが、その際、プラノバールというホルモン剤を飲むことになったんです。10日間飲み続けないといけないのですが、頭痛や激しい吐き気などに見舞われてしまって…。この薬の副作用がキツくてキツくて、大変でした。
「妊娠してつわりによる吐き気なら頑張ろうと思えるけど、どうしてこの段階でこんなに吐き気に苦しまなきゃいけないの?」と思ったし、プラノバールを飲んで残留卵子を排出しなければ次に進めないという状況に、精神的にも参ってしまいました。
そんな状況でも仕事に行かなくてはなりません。私はフリーランスでモデルをしているので、仕事をいただけるのはとてもうれしいことで、妊活中も仕事がいい息抜きになっている部分はありました。でも、不妊治療をしながらのスケジュール管理には苦労しました。
もちろん、治療の予定を考慮して影響がなさそうなスケジューリングをしていましたが、どうしても予定が狂ってしまうこともあります。朝イチでクリニックに行って、そのままダッシュで地方出張の撮影に行くとか、治療のために一旦都内に戻ってきて再び地方へ、なんてこともありました。
継続的にお付き合いのあるクライアントさんなら、妊活をしている事情を話すこともアリだったかもしれませんが、単発のお仕事の場合は、妊活のことはどうしても話すことができないと思いました。それに、モデルはカメラの前では100%の笑顔で立たなくてはいけないので、たとえ薬の副作用で体調が悪くても、その様子は微塵も表に出さないようにしなきゃというプレッシャーもありました。
また、排卵誘発の自己注射は要冷蔵なので、仕事の移動時は保冷バッグに入れて持ち運んでいました。こんな小さなことも、やはり実際に不妊治療をしてみないとわからなかった苦労であり、ストレスになっていたと思います。
排卵誘発のための注射も苦痛でした。インフルエンザのワクチンなんかとは違う痛みなんですよね。キューッとした痛みというか。もちろん、痛みの感じ方は個人差があるので、あくまでも私の場合はですが。不妊治療を始める前に行った卵管通水検査も痛かったですし、とにかく、不妊治療ではたくさん痛い思いをしました。「全ては妊娠するための通過点‼」と思うことで、なんとか頑張れた感じです。
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