つわりだと思っていた吐き気は病気によるものでした。最初の妊娠は異常妊娠…【BLマンガ家が不妊治療にトライしました】
『不妊治療1800日~入院、闘病を経て39歳で二児の母になりました!~』(海王社)
画像ギャラリー33歳で妊活をはじめたマンガ家の藤本ハルキさん。稽留流産、胞状奇胎…、5年にわたる長期戦をどのように乗り越えたのか、インタビューしました。
ハルキさんの妊活ヒストリー
32歳 6歳上の会社員と結婚
33歳 病院指導のタイミング法開始
34歳 人工授精3回、1回目の体外受精で流産、胞状奇胎の手術
35歳 第1子を妊娠
38歳 2人目の不妊治療開始、第2子を妊娠
藤本ハルキさん<プロフィール>
自称オタクのBLマンガ家。自らの婚活や妊活体験を赤裸々につづったエッセイマンガが好評。マンガ『BLマンガ家ですけど結婚してもいいですか?』は2017年にテレビドラマ化。同年に長女、2020年に次女を出産。
はじめての妊娠。喜びもつかの間、ガンになるかもしれない…
タイミング法や人工授精2回を経て、34歳で体外受精にステップアップし、初めての移植で陽性が出ました。5週目で胎嚢も見えて、つわりも始まり、胎児に「トト丸」という名前までつけて、夫婦で大喜びしていました。
しかしなぜか心拍が確認できず、あれ?大丈夫かなと心配になり始めたころに出血。先生に話を聞くまでは流産だと思いたくなくて、心の中で必死に生きていることを願っていましたが、ついに繋留流産の手術をすると言われてしまいました。
このときは気持ちが追い付かず、頭が真っ白になりました。たった8週間しか一緒にいられなかったことがつらかったです。
胎嚢が歪んでいる?流産だけでなくショックな診断が…
先生から、「胎嚢の形が丸くなく、三日月っぽく歪んでいるのが気になる」と言われていました。手術後、病理検査に出すと、「胞状奇胎」であることがわかりました。
これは精子と卵子の受精時に起こる絨毛性疾患で、妊娠の約500例に1回くらいは起こるそうです。私の場合、卵子由来の核が消失し、精子由来の核のみが増えていく「全胞状奇胎」という異常妊娠でした。子宮内除去手術がうまくいったので大丈夫でしたが、全胞状奇胎の10~20%は「侵入奇胎」という病気に進行し、絨毛がんになることもあるそうです。
出産は命がけと言いますが、まさか妊娠することで病気になるとは思いもせず…。
流産しただけでなく、ガンになるかもしれないという不安とショックが押し寄せました。つわりが始まったと喜んでいたのも、実は病気による吐き気だったとわかり、「赤ちゃんのためにがんばっていたのに」と、すごくつらい気持ちになったのを覚えています。
体に負担の少ない自然周期を選択
その後、半年ほどお休みしたのち、体外受精の移植1回目で第1子を授かることができました。私たちが選んだのは、自然周期の採卵による新鮮胚移植です。
一番のメリットは体に負担が少ないこと。私の場合、卵子がとれないということはなかったので、最小限の薬で、なるべく体の負担がかからないようにやっていきましょうという先生の提案もあり、自然周期を選びました。
38歳、明らかに下がった卵子の質…
2人目の治療を始めたのは38歳のときですが、1人目を産んだのが35歳なので、この3年のギャップはかなり大きかったですね。とにかくいい卵がとれないし、とれたとしても、数は1個のことがほとんど。胚盤胞まで培養しようとしても、そこまでに至らないことが結構あって、卵子の質がどんどん落ちてきているのを感じました。
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