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不妊治療・妊活のクリニック探し・情報収集ならあかほし 妊活ライフコラム 葉酸のサプリはいつからいつまで飲む?なぜ必要?に徹底回答【管理栄養士監修】

葉酸のサプリはいつからいつまで飲む?なぜ必要?に徹底回答【管理栄養士監修】

妊活ライフ
2020/06/16 公開
2023/05/31 更新

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妊娠を希望している女性が積極的に摂取したい栄養素の1つに葉酸があります。妊活中の女性なら葉酸という言葉を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

ただ名前は知っていてもいつから摂るのがいいのかをはじめ、葉酸についてわからないことが多い人もいるでしょう。

そこで、葉酸を積極的に摂取した方がいい理由やいつからいつまで摂るのが望ましいのか、1日に必要な量やサプリで摂取する意味などについてわかりやすく解説します

葉酸は妊娠する前からしっかりとるべき栄養素なのはなぜ?


葉酸は、たくさんあるビタミンの1つで、ビタミンB群に分類されます。別名ビタミンMともいわれ、摂取することで体の中で積極的に赤血球を作り出し、体を活性化させる働きをしています。

さらに、たんぱく質と核酸(DNA、RNA)にの合成に働き、新しい細胞を作る役割も。そのほか、動脈硬化予防の働きもあります。

そして何よりも葉酸は、妊娠を考える女性にとって欠かせない働きをしてくれることがわかっています。そこで、いったいどんな働きをしてくれるのかを紹介します。

葉酸は胎児の神経管閉鎖リスクを減らす効果が


葉酸は、おなかの赤ちゃんの神経管閉鎖障害のリスクを下げる効果があるといわれています。

神経管閉鎖障害とは、脳や脊髄などを通っている中枢神経系の神経管に異常が生じるトラブルです。妊娠初期の4~6週頃に起こりやすいのが特徴。神経管の下部にトラブルが起こると「二部脊椎」、上部で起こると「無脳症」となります。

二部脊椎は軽症から重度のものまであり、生まれてすぐから大きな手術が必要になる場合があります。

無脳症の場合は、妊娠中に流産したり、死産になる可能性が高くなります。

神経管閉鎖障害を引き起こす原因は複数あって「葉酸をしっかり摂っていれば、絶対に赤ちゃんは神経管閉鎖障害にならない」というわけではありません。

ただ、厚生労働省が推奨しているように、葉酸をしっかり摂ることでリスクを下げられることは、海外の研究などから明らかになっています。そのため、妊娠を希望し始めた時期からきちんと摂取することを心がけてください。

葉酸はいつからいつまで、どれくらいの量を摂取するのが正しい?

葉酸が、母体の健康維持とおなかの赤ちゃんが健やかに成長するために大切だということはわかりましたが、いったいいつからどのくらい摂取するのが正解なのでしょうか。

葉酸を摂取したいのは妊娠1か月以上前から

厚生労働省は「赤ちゃんの神経管閉鎖障害のリスクを下げるためには、妊娠する1カ月以上前から妊娠3カ月まで」としています。

そうはいっても「葉酸を飲み始めてからジャスト1カ月後に妊娠!」するのは難しいことですよね。だから「赤ちゃんがほしいな」と考え始めたら、いつ妊娠してもいいように1日に必要な量の葉酸をしっかり摂りましょう。

妊活中に必要な葉酸の量は、1日に640㎍


厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」によると、摂取したい1日の葉酸の量は、18歳以上の男女ともに240㎍です。妊娠を考えている人や妊娠している可能性がある人は、それにプラスして1日400㎍、トータルで640㎍摂ることを推奨しています。

葉酸が不足することで起こりうるトラブルとは

葉酸が不足すると、正常な赤血球が作られなくなるため、貧血やめまいなどのトラブルを引き起こす可能性があります。

さらに、正常な細胞が作られにくくなり、細胞分裂が活発な場所である粘膜の異常(口内炎、下痢など)が表れてしまうケースも…。

また、おなかの赤ちゃんの神経管閉鎖障害のリスクが高まるので、赤ちゃんの健康にも大きな影響を与えかねません。

そういった不安を払しょくするためには、望ましいとされている葉酸の量を、妊娠を考え始めた時期からしっかり摂ることが重要なのです。

葉酸の上手な摂り方

おなかの赤ちゃんや自分の体のためにも推奨されている量の葉酸をしっかり摂りたいものですよね。ではどうやったらきちんと、しかも続けて摂取することができるのかをみていきます。

基本は毎日の食事から葉酸を摂取


葉酸は、特殊な食べ物にしか含まれていないわけではありません。ブロッコリーやほうれん草、枝豆、モロヘイヤ、パセリなどの緑色の野菜に豊富に含まれています。野菜以外では、鶏レバーや海苔、イチゴや納豆などからも摂ることが可能です。

ただ葉酸は熱に弱く水溶性のため、茹でるとせっかくの栄養がゆで汁に溶けだしてしまい、減ってしまいます。

食べ物から効率よく葉酸を摂るには、できるだけサッと水洗いして生で摂るようにするのがポイントです。野菜は、鮮度が落ちると栄養も減っていきます。買ってきたらすぐに調理したり、できるだけ生で食べるようにすると葉酸がとりやすくなるでしょう。

関連リンク:妊活中の食事の超キホン/妊娠のために何をどう食べる

厚生労働省も提案「通常の量にプラスして400㎍の葉酸を摂るにはサプリも活用して」

妊活中の女性が望ましいとされている葉酸の量を、日々の食事だけで摂るのは、手間と時間がかかってしまいます。

そこで上手に推奨量を摂るために活用したいのが、葉酸サプリです。

厚生労働省も2000年から妊娠の可能性がある女性は、葉酸の摂取を通常の食事に加えて、サプリ(栄養補助食品)からも摂取するよう通知しています。

葉酸をサプリで摂取したい理由


では推奨される量の葉酸を摂取するためには、なぜサプリを活用した方がいいかという理由について調べてみました。

たくさんの食材を食べる時間や、調理法を考える手間が省けるから

妊活中の女性が1日に摂った方がいいとされている葉酸の量は640㎍です。そういわれても「どのくらいの量を食べると640㎍になるのかわからない」という人も多いですよね。

例えばほうれん草(1株30g)だけで1日の推奨量をまかなおうとした場合、生だと10株以上、ゆでたものだと19株以上をすべて食べる必要があります。ただそんな大量の野菜を毎日食べ続けるのは難しいですし、時間もかかってしまいます。

葉酸のサプリを毎日の食事にプラスしてサポート的に取り入れると、大量に時間をかけて食べる必要がなくなるので、食事をよりいっそう楽しむことができます。

さらに栄養分が流れ出ないよう、調理法をあれこれ考える手間も省けます。

栄養分が安定していて、体内への吸収率がいいから

葉酸は葉酸でも、食材から摂取できる葉酸(ポリグルタミン酸)と、サプリから摂取できる葉酸(モノグルタミン酸)ではその特徴に違いがあります。

食材から摂取できる葉酸は、工夫をしていても調理中や加工、体内へ吸収される際に栄養分が減ってしまうことがあります。せっかく食べても実際には想定していた葉酸の量の半分ぐらいしか摂れていないということもあるようです。

サプリから摂取できる葉酸は、そういった葉酸の弱い点をカバーして合成されているため、栄養分が途中で減ってしまうことが少なく、体内への吸収率も良いとされています。

毎日続けて摂取しやすいから

食材から葉酸を摂取するのに比べて、サプリを活用すると短時間で摂れるのもポイント。だから苦にならず、継続して葉酸を摂ることができるのです。

葉酸サプリを選ぶ基準とは

では毎日の食事と一緒に、葉酸のサプリを活用する場合、どんなサプリを選ぶのがいいのでしょうか。選び方のポイントはさまざまありますが、専門家の意見をもとに選ぶ基準をレクチャーします。

原材料の安全性や具体的な成分の量をチェックすること

葉酸サプリは、赤ちゃんを迎えるための体づくりを担う役割があるので、できるだけ原材料のクオリティにはこだわっているものを選びましょう。香料や着色料、保存料などの使用有無、使用されている原材料の安全性やクオリティにこだわっているかなどを確認してください。

飲みやすさも大切

毎日のことなので、飲みやすい大きさや形状なのかも大切です。

仕事や家事をしながら妊活している忙しい人は、1日の中で好きな時間に摂取できるサプリだと続けやすいでしょう。

入手のしやすさも考慮して

葉酸のサプリは、妊娠を考え始めた日から継続的に飲むことが大切です。そのため入手しやすいことも選ぶ基準の1つです。

すぐに入手できるものか、買い忘れを防ぐために定期的にサプリが送られてくるサービスがあるかも事前に調べておくといいでしょう。

葉酸の摂取しすぎには要注意!


葉酸は、妊活中のカップルや、将来やってくるおなかの赤ちゃんの健康にとって必要な栄養素ではありますが、過剰に摂取するのはNGです。

1日に1000㎍以上摂取すると、じんましんや喘息のような呼吸障害、発熱をはじめとした「葉酸過敏症」の症状が出てくることがあります。食事を基本として、あくまでも補助として適正な量をサプリから摂るようにしましょう。

葉酸サプリにはどういった効果があるの?

葉酸は、妊活中のカップルの健康や、赤ちゃんの健やかな成長を支えるために大切な栄養素の1つです。

摂取方法は、毎日の食事からとるのが基本です。ただ、妊活中に推奨されている葉酸の摂取量640μgをすべて食事からまかなおうとすると、時間も手間もかかるので、長く続けられないことも少なくありません。

そこで、補助として取り入れたいのが葉酸のサプリです。

葉酸は、摂取し始めると短期間に「顔色がよくなり、体力がついた」、「受精卵が次々と育つようになった」など、ドラスティックな変化がみられるものではありません。

そのため「葉酸って本当は摂る意味あるのかな?」と感じる人もいるでしょう。

厚生労働省の発表によると、妊娠を考え始めた時期から推奨される量の葉酸をきちんと摂っていると、将来、生まれてくる赤ちゃんの神経閉鎖管障害のリスクを減らせることが証明されています。

さらに、葉酸には、妊活を考えているカップルが元気に生活を送れるよう陰ながら支えてくれる働きもあるようです。

葉酸は、いつ赤ちゃんがやってきてもいいように、毎日の食事を基本にサプリの力もかりながら摂っていきましょう。

また、葉酸だけでなく栄養をバランスよく摂取することが、妊娠への近道につながることも覚えておきましょう。

※1:出典元:厚生労働省「https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-002.html

文/久保田千寿

PROFILE
PROFILE

sazukaru代表。管理栄養士。
自身の不妊治療経験をもとに、妊活専門の栄養士として、食生活で妊娠しやすい体をつくる「授かるごはん講座」、妊娠中の「マタニティごはん講座」などを主宰。「あかほし妊活カレッジ」の講師も務める。著書に『授かるための2人の生活術』(講談社)がある。あかほしコラボの食事診断サービスもスタート!
sazukaru https://sazukaru.tokyo/

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