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もしかして多嚢胞性卵巣症候群?生理不順を放置しないで!【原因と症状、受診の目安/不妊治療専門ドクター監修】

2024/10/05 公開

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多嚢胞性卵巣症候群(たのうほうせいらんそうしょうこうぐん・PCOS)は、原因がはっきり解明されていない排卵障害のひとつ。不妊原因の15%を占めるというデータもありますが、じょうずにつきあいながら治療を進めれば妊娠は可能です。実際に、多嚢胞性卵巣症候群からの妊娠を報告している有名人女性もたくさんいます。

この記事では、多嚢胞性卵巣症候群の特徴や原因、受診の目安を不妊治療専門医が解説します。

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多嚢胞性卵巣症候群とは?

卵巣内で卵胞が成熟せず、定期的に排卵が起こらない状態

通常は月に1度、卵巣内で成熟した卵胞(卵子が入っている袋)から卵子が飛び出して排卵し、月経(生理)が起こります。

しかし多嚢胞性卵巣症候群の場合は、卵胞が成熟することができず、排卵が起こらなくなる状態になります。一定周期で月経がこなくなり、卵巣は多くの未成熟卵胞でおおわれてしまいます。超音波検査をすると卵巣内に多数の卵胞が詰まって見えるのが特徴です。

ほかにも月経異常がある、血液中の男性ホルモン値が上昇している、などの症状があらわれます。

また、肥満や血糖値が高めの人にも多く見られますので、低カロリーのダイエットで体重を落とすなど、体型や体質改善の必要もあります。

多嚢胞性卵巣症候群の原因は?

はっきりと原因がわからず、遺伝的、体質的なことを原因とする説も

なぜ多嚢胞性卵巣症候群になるのか、明確には解明されていません。

ただ、近年では、遺伝的な糖代謝異常や、卵巣皮膜が体質的に厚く排卵しづらいこと、肥満、やせすぎなどが原因として推測されています。

ただし、多嚢胞性卵巣症候群は、病気ではなく、先天的な体質のひとつと考えられています。そのため治療は、完治ではなく、じょうずにつきあいながら妊娠をめざす方向で行います。

【正常な卵巣】

原始卵胞が20㎜ほどの大きさに成熟すると卵胞の1つが排卵し、卵子が卵巣の外に飛び出します。

【多嚢胞性卵巣症候群の卵巣】

卵胞が小さいままで育たず、排卵できない状態。卵巣内に数多くたまってしまい、卵巣全体も大きくなります。

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監修
監修

医療法人浅田レディースクリニック理事長。
より短い治療期間で妊娠という結果を出すため、エビデンスに基づいた治療や痛くない不妊治療・痛くない採卵を行なう。1982年名古屋大学医学部卒業。88年名古屋大学医学部附属病院産婦人科医員として不妊外来を担当。95年同病院分院でICSIによる治療開始。同年日本ではじめて精巣精子を用いたICSIによる妊娠例を報告。2004年浅田レディースクリニック(現・勝川クリニック)開院、10年浅田レディース名古屋駅前クリニック開院、18年浅田レディース品川クリニック開院。著書に『名医が教える最短で授かる不妊治療』『女の子が知っておきたい卵子のハナシ。』がある。

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