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不妊治療・妊活のクリニック探し・情報収集ならあかほし 不妊治療コラム 胚盤胞移植の着床率を上げるために重要なことや見直すべき生活習慣

胚盤胞移植の着床率を上げるために重要なことや見直すべき生活習慣

2023/12/20 公開
2024/01/17 更新

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不妊治療では、妊娠率の高い治療法とされる体外受精(IVF)。卵巣からとりだした卵子と、男性の精子を受精させ、受精した卵を子宮に戻す(移植する)方法です。この受精卵を戻すときに、胚盤胞という状態にまで体の外で育てて子宮に戻すのが、胚盤胞移植です。

卵子と精子が受精し培養すると、1つの細胞だったものが2つに、2つが4つに、4つが8つに…と分割していきます。このときの受精卵は「初期胚」と呼ばれ、そのまま培養を続けると「胚盤胞」になります。

胚盤胞は、将来胎児になる細胞と胎盤になる細胞に分かれた状態の胚(受精卵)のこと。初期胚と比べて、ある程度成長を見極めることができるので、より着床率が高まると期待されます。この胚盤胞移植の着床率をあげるためにどんなことに気をつければいいのでしょうか。詳しく解説します。

胚盤胞移植を含む体外受精の一般的な妊娠率

体外受精では胚盤胞移植や初期胚での移植が行われています。体外受精の2020年の妊娠率、生産率(出産率)、流産率の年齢別グラフをみてみましょう。


日本産婦人科学会 2020年 体外受精・胚移植等の臨床実施成績より

20代~30代前半までの移植あたりの妊娠率は40%半ば~50%弱程度とあまり変わらないことが分かります。生産率も同様で30代半ばまでは20%前後ほど。ところが、30代半ばをすぎると急激に妊娠率は下がり、流産率があがっていきます。このように、妊娠には女性の年齢が大きく関係し、年齢が若いほうが妊娠しやすいことがわかります。

胚盤胞移植の着床率を上げるために重要なこと

体外受精の胚盤胞移植で着床率をあげるためには、きちんと成長する胚盤胞に育てることが大切です。成長する胚盤胞に育てるためには、どんな重要なポイントがあるのでしょうか。

●質の良い卵子を採取する

しっかりと成長する胚盤胞にするためには、できるだけ質の良い卵子を採取することが大切です。体外受精では排卵誘発剤を使って一度にたくさんの卵子を育てて採卵する方法や、自然排卵する1つの卵子を採卵する方法などがあります。

どの方法を選ぶかは、クリニックによっても異なりますが、その方の希望や、薬による副作用のリスク(OHSS:卵巣過剰刺激症候群)などもふまえて決められることが多いでしょう。

*OHSS(卵巣過剰刺激症候群)とは
排卵誘発剤によって卵胞の発育が過剰に刺激されることで卵巣が腫れて、腹水などがたまる症状のこと。重症化すると入院が必要な場合もあります。

卵巣刺激法の例

高刺激低刺激
方法ショート法
ロング法
ウルトラロング法
アンタゴニスト法
PPOS法
完全自然法
クロミフェン法
セキソビット法
レトロゾール法
メリット・一度にたくさんの卵を採ることができるため、
よりよい卵を選ぶことができる
・凍結卵を確保しやすい
・採卵前に排卵してしまう、といったことが少ない
・OHSSになるリスクが圧倒的に少ない
・排卵誘発剤は飲み薬を使用するため、
注射が苦手な人もトライできる
・体への負担が少ない
デメリット・注射の回数が多い
・OHSSになる可能性がある
・受精や分割がうまくいかず、
移植や凍結ができないときがある
・採卵前に排卵してしまう場合がある

●質の良い精子を回収する

きちんと成長する胚盤胞のためには、質の良い精子を採ることも大切です。

体外受精では女性が採卵する日に、男性はクリニックや自宅で採精しますから、体外受精のスケジュールが決まったら、男性は体調を整えるようにしましょう。タバコやアルコールを控える、しっかり睡眠をとる、食事は栄養価の高いものを食べる、適度な運動をするなど、健康的な生活を心がけます。また、採精前は禁欲はしないほうがいいでしょう。

●質のよい胚を選定する

卵子と精子が採れたら、卵子に精子をふりかけて受精を待つ体外受精(IVF)か、卵子に直接精子を注入る顕微授精(ICSI)を行って培養器で育てます。受精し順調に分割を続けた胚(受精卵)は、見た目や成長具合で評価され、グレードの良いものほど妊娠しやすいとされます。

胚が本来もっているポテンシャルは変えることはできませんが、培養の過程でできるだけ胚へのストレスを減らすことは、非常に大切です。そのために重要なのは培養士の技術力。少し操作に手間取るだけでも、胚にはストレスになってしまいますから、培養士の技術力の維持と向上は、クリニックにとって何よりも優先されることだといえます。

また、胚の観察のためには培養器から取り出す必要がありますが、近年では培養器にカメラが内蔵されたタイムラプス培養器が導入され、胚へのストレスをできるだけ減らす工夫を行う施設もふえています。

胚盤胞移植の着床率を上げるために見直したい生活習慣

胚盤胞移植で着床率をあげるためには、心身ともに健康な状態を保つことが大切です。これまで生活習慣に気を配ってこなかった人は、妊活をきっかけにぜひこれまでの生活の見直しを。女性一人がやるのではなくパートナーも一緒にとり組みましょう。

●栄養バランスのよい食事をする

胚盤胞移植で着床率を上げるためはもちろん、健康のためにも、食事に気を付けることは非常に大切です。たとえば糖をとりすぎるとタンパク質と結合して、糖化という現象が起こります。

糖化は老化の原因の一つで、妊娠にも悪影響を及ぼすことが考えられます。タンパク質、カルシウム、ビタミン、ミネラル、炭水化物などをバランスよく食べることを心がけましょう。特に葉酸は食事だけでなく、必要量をサプリメントで補うことが厚生労働省からも推奨されています。

胎児の発育に重要な栄養素の例

栄養素役割
葉酸ビタミンB群の一つで、妊娠前後に十分な量を摂取することで、神経管閉鎖障害のリスクを減らせる。

<食材例>
ほうれんそう、ブロッコリー、レバー
ビタミンDビタミンD濃度が高い女性ほど体外受精の妊娠率が高い、ビタミンD不足は初期流産のリスクが上昇する、という報告もある。紫外線を浴びることで体内で生成される。

<食材例>
ニシン、サバ、イワシ、マグロ、シラス、鮭、卵、キノコ
カルシウム胎児の骨や歯の成長のためにも必要な栄養素。カルシウムの吸収のためには、ビタミンDが必要になる。

<食材例>
牛乳、小松菜、水菜、木綿豆腐

●十分な睡眠をとる

睡眠不足で休息がとれていないと体力の回復が遅れるほか、ホルモンバランスや自律神経に影響を及ぼす場合があります。十分に疲れがとれたと実感できる程度の睡眠をとるようにしましょう。

●適度な運動をする

運動は妊活のためによいと言われていますが、ランニングするなどの激しい運動は必要ありません。寝る前にストレッチをしたり、5~10分程度のウォーキングといった非常に軽い運動でも十分。体を動かすことを生活習慣の一つとしてとり入れてみましょう。

●ストレスを貯めない

強いストレスがかかると、眠れなくなったり、ホルモンバランスがくずれて生理周期が乱れたり、排卵が起こらなかったりすることもあります。しかし、一方で“良いストレス”もあり、それが生活のハリにつながる場合も。ストレスは誰にもあるものですから、気にしすぎるのもよくありません。

自分にとって悪いストレスかどうかを気づきやすくするために、ふだんからゆっくりお風呂につかったり、散歩したりなど、自分が好きなことをする時間をとって心に余裕をもっておきましょう。

●体を温める

体が冷えると血管が収縮し、子宮や腸などの内臓の働きが悪くなってしまいます。シャワーではなく、できるだけ湯船につかるようにしたり、手首、足首を冷やさないようにしたりなどして、体を温め血行をよくすることを心がけましょう。冷え対策として、漢方薬を活用するのもおすすめです。

●喫煙や過度な飲酒を控える

タバコには血管を収縮させる作用があるほか、ニコチンやタールといった化学物質が含まれ、妊娠中の喫煙は胎盤から胎児へと移行します。妊娠中はもちろん、妊活中からタバコは控えるようにしましょう。男性も喫煙によって、精子の濃度や運動率といった質を下げるリスクがあります。

アルコールは、イベントごとのときだけ飲む程度なら構いませんが、飲酒が日常的に習慣化している場合は要注意。妊娠中はアルコールが胎児に移行しますから、飲まないようにしましょう。

できるだけ早く妊娠するために

妊娠のために「これを食べれば大丈夫」「この運動をすれば妊娠できる」などというものはありません。夫婦とも適切な食事、適切な睡眠、適切な運動を心がけ、健康な生活を送ることが大切です。

クリニックでも多くの人ができるだけ早く妊娠できるよう最新技術を取り入れたり、培養士の技術力アップのためにトレーニングを積み重ねています。質の良い卵子と精子ができるよう、毎日の生活習慣を今一度見直してみましょう。

文/加藤夕子(リワークス)


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外陰部の視診や触診、腟鏡を使って腟内の状態確認を内診台の上で行います。外側からは見ることができない子宮や卵巣の内部は超音波で検査します。不妊治療における超音波検査は、内科の聴診と同様の位置づけだと考えましょう。

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ひととおり検査が終了したら待合室に戻ります。その後、会計をすませて初診の検査は終了。検査結果が出るスケジュールを聞いて次回の予約をします。初診時の多くの検査は保険が適用されますが、保険適用の有無は確認しておくと安心です。

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川崎医科大学、兵庫医科大学大学院卒。日本生殖医学会生殖医療専門医、日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医、臨床遺伝専門医。2016年8月に、妊活をポジティブに乗りきるために知っておきたいポイントと、自らの顕微授精体験をつづった『ポジティブ妊活7つのルール』(主婦の友社)を出版。国内外での学会発表も精力的に行っている。

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