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不妊治療・妊活のクリニック探し・情報収集ならあかほし 不妊治療コラム 受精卵って凍結すると質が落ちたりしませんか?不妊治療の素朴な疑問にドクターが回答

受精卵って凍結すると質が落ちたりしませんか?不妊治療の素朴な疑問にドクターが回答

2023/12/24 公開
2024/11/27 更新

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多くの夫婦が抱える「赤ちゃんができない」という悩み。赤ちゃんを希望する年齢が高くなっていることもあり、不妊に悩む夫婦は増加傾向にあります。しかし、不妊治療には時間的なリミットが・・・

体のことはもちろん、治療内容をきちんと理解するために、山下レディースクリニックの院長・山下正紀先生に質問。「体外受精」と「顕微授精」に関する疑問に答えていただきました!

受精卵を凍結すると質は落ちませんか?

質問者データ
39歳/夫の年齢40代
妊活歴4年8ヵ月
現在の状況:機能性不妊、体外受精3回

通院するクリニックでは受精卵はすべてを凍結する方針です。凍結すると卵の質は落ちないのでしょうか?

凍結技術は進歩していて半永久的に保存可能。

以前は凍結技術が未熟だったため、採卵した周期に胚を戻す「新鮮胚移植」が行われていましたが、現在は日本で開発された「超急速ガラス化法」という技術で、半永久的に質を保って凍結保存できるようになっています。卵巣刺激を行って採卵した周期は、薬によって、ホルモンバランスがくずれていて、子宮内膜の状態が着床に備えて準備できていないことも多いのです。

子宮内膜をいい状態にして胚を戻すのが今の主流です

また、凍結した胚が複数あれば、採卵をくり返す必要が減り、2人目、3人目の妊娠も可能です。そこで、次周期以降に子宮内膜を着床しやすい状態に整えてから、移植する「凍結融解胚移植」が主流となり、胚移植をして出生する子の8割が凍結胚移植です。

胚を凍結する際には、胚盤胞の状態まで培養してからとなります。一般的に、胚盤胞は大きくなればなるほど、水が入ってくるので、大きくなる前に凍結しようという施設もありますが、より大きくしてから凍結したほうが、細胞数も増えて、妊娠成立には有利と考えていて、当院の培養室ではその凍結技術も確立しています。


胚の凍結には、-196度の液体窒素を用います。移植には、融解のダメージを受けることなく、無事に細胞分裂を再開した元気な胚を選びます。

凍結胚を戻すときには、自然な排卵を待ち、タイミングをはかって戻す方法と、薬で理想的な子宮内膜をつくるホルモン補充周期(HRT周期)で戻す方法とがあります。

ただ、排卵時期を特定するため、尿中のLHサージや、血中のホルモン値の測定、卵胞のモニターのための超音波検査などをこまめに行う必要があり、通院の回数が増えるデメリットがあります。

ホルモン補充周期は、自然に排卵しにくい人や内膜が厚くならない人、スケジュールを決めて胚移植を行いたい人に有利です。自らの黄体ホルモンは分泌されないので、妊娠が成立しても胎盤ができるまでは、黄体補充を続ける必要があります。

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妊活スタート!治療の流れ

「赤ちゃんが欲しい」と思ったら妊活スタート。第一歩は病院探しから始まります。

1.まずはあなたにぴったりの病院を探す
>>病院検索はこちらから

●病院の診療時間もチェック!
自分のライフスタイルにあった診療時間のクリニックかも合わせて確認しましょう。
あかほしの検索機能を使えば、9時前に診察OK、18時以降も診察している、土日祝も診察している、など条件からも探すことができます。

2. 予約(WEB予約をクリック)
受診するクリニックを決めたら、予約をいれましょう。WEBで予約をできるクリニックも増えています。初診だけは電話などで予約のクリニックもあるので、確認しましょう。

3. クリニックに行く/問診票に記入
予約した日程にクリニックにいったら、まずは受付&問診票に記入。問診票には、最終月経の状態、生活習慣、既往歴など検査に必要な質問項目に答えます。生理中でもできる検査もあります。

4. 先生によるヒアリング
事前に記入した問診票を見ながら、医師と直接話す問診タイム。日ごろから気になっていることなどはここで質問を。過去の病歴や、流産・中絶経験などもつつみかくさず正直に答えることが重要です。

5. 内診&超音波検査
外陰部の視診や触診、腟鏡を使って腟内の状態確認を内診台の上で行います。外側からは見ることができない子宮や卵巣の内部は超音波で検査します。不妊治療における超音波検査は、内科の聴診と同様の位置づけだと考えましょう。

6. 血液検査&尿検査
血液検査と尿検査は、ほとんどのクリニックで初診の時に行われます。不妊の原因になる疾患が見つかればその治療が優先されるので、初診で調べるのが基本。

7. 会計・次回の予約
ひととおり検査が終了したら待合室に戻ります。その後、会計をすませて初診の検査は終了。検査結果が出るスケジュールを聞いて次回の予約をします。初診時の多くの検査は保険が適用されますが、保険適用の有無は確認しておくと安心です。

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監修
監修

山下レディースクリニック院長。
1980年奈良県立医科大学を卒業し、京都大学産婦人科に入局。舞鶴市民病院産婦人科医長に着任。86年オーストラリア・アデレード大学で体外受精の基礎から研鑚を積む。90年神戸中央市民病院に着任。産婦人科医長、体外受精チーフとして数多くの患者さんの治療にあたる。97年神戸三宮に山下レディースクリニックを開設。これまでに約10,000 人の妊娠をサポート。著書『最新! 不妊治療ナビ』(主婦の友社)が好評。日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医。日本生殖医学会認定生殖医療専門医。

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