正常値より0.2% 高いだけなのに治療が必要!? 甲状腺機能のトラブルって思ったより身近だった【甲状腺と妊活・前編】
私(みほこ:34歳)と夫(46歳)は、不妊治療中に「思いがけない不妊の原因」に出会いました。その原因のなかから、今回は甲状腺機能の低下について書きたいと思います。血液検査で分かったこの症状は、「着床に悪い影響がある」と、転院を繰り返し4院目にして指摘されました。
ブライダルチェックを行った病院を含め、それまでの3つのクリニックでは全く指摘されなかったため、「本当に治療するべきなの?」と最初は正直、懐疑的でした。しかし、結果的には甲状腺疾患の治療をしつつ、顕微授精を行い、妊娠することができました。
甲状腺の症状改善のための治療は、投薬のみ。とてもシンプルです。ただ、当初は疾患名がハッキリしなかったことや、周りに同じ症状をもつ人がいなかったため、情報収集に困りました。そこでこの記事では、私が経験した甲状腺の検査や治療法などを振り返ってみます。
関連記事:体外受精と顕微授精の違いって?どっちを選ぶか迷ったらどうする?
クリニック4軒目で分かった甲状腺機能の不調
私たち夫婦は、夫42歳、私29歳のときに不妊治療をスタートしました。きっかけは夫に「乏精子症」と呼ばれる、男性不妊の原因が見つかったこと。自然妊娠はむずかしく、妊活当初から医師に顕微授精をすすめられていました。
また、私も「多嚢胞性卵巣症候群」という排卵障害を抱えていました。生理不順のため、人工授精をするまでに3ヶ月間、月経待ちをした、なんてことも…。とはいえ、それ以外には、とくに体調面で問題を指摘されたことはありませんでした。
年齢的にも早い段階でのスタートだったため、医師からも「治療を進めていけば妊娠に至るだろう」と、割と楽観的に考えられていたように思います。
ただそんな思いとはうらはらに、人工授精7回、顕微授精1回を行っても妊娠には至りませんでした。ここまで来た段階で治療を顕微授精に絞り、高度不妊治療を得意とする専門クリニックに転院することを決めました。
これが、運命を分けた4軒目の病院との出会いでした。初診時の血液検査の段階で、医師からは「TSHの数値が高いですね」と、初めての診断結果を伝えられたのです。
関連記事:多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)ってなに?どんな症状?
数値が0.2%高いだけ?それでも治療が必要って本当なの?
「TSHって何ですか?」
思わず私は、医師に尋ねました。これまでのクリニックでも血液検査は行いましたが、医師から指摘されたのは初めてのこと。「TSH」も、初めて耳にする言葉でした。
「TSHは、甲状腺刺激ホルモンのことで、この機能に異常があると着床に問題が出る可能性があります」と医師。テーブルに置かれた、妊娠に望ましいとされるTSHの数値を指差しながら、説明を続けます。
隣には私の血液検査結果が並んでおり、見比べてみると確かに好ましくなさそうな数値を示していました。ただし、その差はわずか0.2%高いだけ…。正直、素人目には「誤差ではないだろうか」思えるほどです。
思わず「たった数%高いだけでも、問題があるのでしょうか?」と医師に尋ねると、「できるだけ数値は下げたほうがよいでしょうね」という答えが。
そして「では、顕微授精に入る前にこの病院に行ってきてください」と、甲状腺疾患の専門病院を紹介されました。このときすでに、11月末。年末までには顕微授精がしたかった私は、その2日後に早速紹介された病院へと向かったのです。
意を決して甲状腺疾患の専門病院へ!でも病名がわからない!?
『赤ちゃんが欲しい(あかほし)』は、主婦の友社が運営する妊活・不妊治療のお悩み解決メディア。ドクターや専門家監修の信頼コンテンツを中心に「妊娠したい」を全力サポートします。全国のクリニックや施設の検索もラクラク。
- 24時間
- 月間
-
1〈アラフォー妊活〉婦人科系疾患や2人目不妊など40歳前後に多い不妊原因にきめ細かい対応をめざす【にしたんARTクリニック】2【不妊治療スペシャリストインタビュー】〈立川ARTレディースクリニック〉院長・右島富士男先生3【全国おすすめ子宝祈願】2024年絶対行くべき最強子宝スポット20選〜妊娠しましたレポ続々!4【不妊治療スペシャリストインタビュー】〈神奈川レディースクリニック〉胚培養士・鈴木亮祐さん52024年下半期の授かり運/リマーナすずの妊活占い6【排卵日検査薬】写真つきリアル体験談!実際に使ってみてどうだった?妊娠しましたレポートも7〈アラフォー妊活〉体外受精の保険適用回数を考えて治療を進めることが大切【神奈川レディースクリニック】8村上佳菜子さんが表紙『妊活スタートBOOK』/注目の卵子凍結/産婦人科医YouTuberの妊活の心得【あかほし注目トピックス】9あかほし会員登録(無料)しませんか?うれしい特典がいっぱい【赤ちゃんが欲しい】10南明奈さん「正直、妊娠検査薬に線が入る日はくるのかなと思ったこともありました」体質改善&治療を経て男の子のママに【独占インタビュー】
-
1【全国おすすめ子宝祈願】2024年絶対行くべき最強子宝スポット20選〜妊娠しましたレポ続々!22024年下半期の授かり運/リマーナすずの妊活占い3〈アラフォー妊活〉婦人科系疾患や2人目不妊など40歳前後に多い不妊原因にきめ細かい対応をめざす【にしたんARTクリニック】4【排卵日検査薬】写真つきリアル体験談!実際に使ってみてどうだった?妊娠しましたレポートも5【不妊治療スペシャリストインタビュー】〈立川ARTレディースクリニック〉院長・右島富士男先生6「今月もダメだった…」34歳で授かるのって難しいのかな。会社で評価されても私の心は晴れなくて【30%~私の妊カツ~】#1(前編)7【精液検査の体験記】「なんだかんだで採精室にワクワク!」人気ブロガーが赤裸々レポート!8あかほし会員登録(無料)しませんか?うれしい特典がいっぱい【赤ちゃんが欲しい】9「健康な30代でも1年以内に妊娠する確率は30%前後」そんなこと知らなかった【30%~私の妊カツ~】#6(前編)10〈アラフォー妊活〉体外受精の保険適用回数を考えて治療を進めることが大切【神奈川レディースクリニック】