私37歳、夫40代。「低刺激周期の体外受精」が治療の選択肢のひとつになるのはどんな場合ですか?【不妊治療専門医がお答え】
多くの夫婦が抱える「赤ちゃんができない」という悩み。赤ちゃんを希望する年齢が高くなっていることもあり、不妊に悩む夫婦は増加傾向にあります。しかし、不妊治療には時間的なリミットがあります。
後悔しないためには、まずは体のことはもちろん、治療内容をきちんと理解することが大切です。今回は、山下レディースクリニックの院長・山下正紀先生に「体外受精」のことを教えてもらいました。
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【質問】低刺激周期の体外受精ってなんですか?
〈質問者データ〉
37歳/夫の年齢40代
妊活歴2年5カ月
既往歴:夫が乏精子症
強い排卵誘発剤を使わないで採卵する方法もあると聞きました。どんな方法なのか知りたいです。高齢で体外受精をする場合におすすめとも聞きました。本当ですか?
【お答え】強い卵巣刺激でも卵が育たない場合は低刺激周期の体外受精も選択肢のひとつ
排卵誘発剤をまったく使わない体外受精もあります。しかし、この自然周期と呼ばれる体外受精が可能なのは、女性側の排卵に問題がなく、十分に成熟した卵子がとれる場合です。
排卵誘発剤による体への負担がないことと、薬を使わないため、費用が安くすむことがメリットですが、妊娠の可能性は残念ながら極端に低くなります。
ですから、30代後半の方はもちろんのこと、40代の方でも、可能な限り、高刺激を第一に選択しています。そのほうが妊娠の確率が高いと考えているからです。
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しかし、hMG製剤を連日注射するという十分な刺激をしても、きわめて反応が弱く、3個以下しか卵が育たないような場合は、それ以上強い刺激を行っても、採卵数を大幅に増やすことはむずかしいでしょう。
そこで、年齢の高い人や、卵巣の反応性が落ちていて、排卵誘発剤を多量に用いてもあまり多くの卵胞が育たないような人には、クロミフェン製剤と少量のhMGを使う低刺激周期でのART(高度生殖補助医療)をおすすめしています。
特に高齢になると、周期によって卵子の質が大きく違うといわれています。だからこそ、排卵誘発剤による卵巣への負担を減らし、毎周期でもARTにチャレンジできるようにすることで、少ないチャンスを逃がさないようにするほうが、強い卵巣刺激を行うよりも賢明だと考えます。
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