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自分に合った卵巣刺激法はどれ?「PPOS法」や「アンタゴニスト法」など、知っておきたい6種類をチェック【医師監修】

2024/04/17 公開
卵巣刺激の注射

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体外受精と顕微授精に欠かせない〈卵巣刺激〉にはどのような方法があるのかご存知ですか?排卵誘発法(卵巣刺激法)の種類「PPOS法」「ロング法」「ショート法」「アンタゴニスト法」「低刺激法」「自然周期法」について、木場公園クリニック理事長でつくば木場公園クリニックCEO/COOの吉田 淳先生が詳しく解説します。

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卵巣刺激法①「PPOS法」

排卵を抑えるために黄体ホルモンの飲み薬を使う、新しい卵巣刺激法です。

PPOS法

メリットのひとつは、卵巣刺激中の通院回数が少ないこと。治療のスケジュールが立てやすく、黄体ホルモン剤がリーズナブルなのも魅力です。月経2日目または3日目から、排卵誘発のための注射と黄体ホルモン製剤(ヒスロン錠など)の服用をスタートします。

月経11日目ごろに、卵子を成熟させるためのトリガーには、hCGまたはアゴニスト点鼻薬も使えるため、OHSS(卵巣過剰刺激症候群)のリスクがある人にもおすすめ。主席卵胞の大きさが約20㎜になったら、採卵の約35 時間前にhCGまたはGnRH アゴニストで卵子を成熟させて、排卵が起きる直前に採卵します。

新鮮胚移植はせず、全胚凍結します。低温期から黄体ホルモンの薬を飲み続けると、子宮内膜が着床に適さない状態になるためです。

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PPOS法に向いている人

● 卵巣機能がある程度、 保たれている人
● 卵巣過剰刺激症候群(OHSS)のリスクが高い人
● 通院の回数をなるべく減らしたい人

排卵誘発剤によって起こる副作用のひとつ「卵巣過剰刺激症候群(OHSS)」とは?

排卵誘発剤を投与すると、卵巣はたくさんの卵胞を育てます。また、卵胞から出るエストロゲンというホルモンが多量に生成されると、血管の通過性が増し、人によっては卵巣が肥大して水分がたまり、腹部のむくみや膨満感を覚えたり、ひどいときには腹水や胸水がたまったりします。そのうえ、血液が濃くなることで、血栓ができやすい状態になります。これらの症状を総称して、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)と呼びます。

卵胞の数やホルモンの数値などをこまかく観察しながら、卵巣刺激をコントロールすることで、重篤なOHSSを避けることは可能です。副作用による体の変化は、日ごろから注意し、変化があったらすぐに受診しましょう。

次のページ>>「ロング法」「ショート法」「アンタゴニスト法」に向いているのはこんな人!

監修
監修

木場公園クリニック理事長。1986年愛媛大学医学部卒業。日本では数少ない女性と男性両方の不妊症の診察・治療ができる生殖(リプロダクション)専門医。1999年、木場公園クリニックをオープン。2019年には駐車場から一人目不妊治療と二人目不妊治療をセパレートした「つくば木場公園クリニック」を開設。

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