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自分に合った卵巣刺激法はどれ?「PPOS法」や「アンタゴニスト法」など、知っておきたい6種類をチェック【医師監修】

2024/04/17 公開
卵巣刺激の注射

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卵巣刺激法②「ロング法」とは?

体外受精を予定している前周期の高温期から排卵コントロール(GnRHアゴニスト製剤点鼻薬)を開始する方法。

卵巣を刺激することで、FSH(卵胞刺激ホルモン)とLH(黄体形成ホルモン)の分泌を抑えるのが目的です。月経周期に入ってから、hMG製剤またはFSH製剤を注射して卵胞を成熟させ、hCG製剤(注射)で排卵を促します。その後、約35時間後くらいに採卵をします。

ロング法

排卵誘発法のなかでも、排卵日のコントロールがしやすいロング法ですが、前周期からスタートするため前周期に避妊が必要になります。また、高温期を確認するために基礎体温をつける必要も。点鼻薬の投与から採卵日までの期間が長いのもロング法の特徴です。

ロング法に向いている人

● 年齢が37歳以下
● 体外受精を受けるのがはじめて
● 胞状卵胞が8個以上
● 卵巣刺激の反応がいい

卵巣刺激法③「ショート法」

採卵を行う周期の月経1日目または3日目からGnRHアゴニスト製剤の点鼻薬をスタートし、卵巣刺激の注射を月経2~4日目から開始する方法。

ショート法

体外受精の周期の月経1~3日目に超音波で胞状卵胞数を確認。注射の選択や使い方はロング法とほぼ同様です。卵胞が直径16~17㎜になったら(ロング法よりやや小さい)hCG注射をして採卵に進みます。GnRHアゴニスト製剤を使うと一時的に性腺刺激ホルモンが大量に分泌されますが、ショート法はその現象をうまく利用して短期間で卵胞を刺激します。

短期間ですむ、薬の量が少なくてすむ一方で、LHがたくさん分泌されることで卵胞の質が悪くなる場合もあります。

ショート法に向いている人

● 年齢が38歳以上
● ロング法で失敗した
● 胞状卵胞が7個以下
● 卵巣刺激の反応が鈍い

卵巣刺激法④「アンタゴニスト法」

短時間で強い効き目のGnRHアンタゴニスト製剤で排卵を抑制しながら、卵巣刺激を行う方法。

アンタゴニスト法

前周期の検査と採卵の周期の月経1~3日目の胞状卵胞数やLH値により注射の種類と量を決定し、月経3日目ごろから注射開始。卵胞が直径14㎜になったらアンタゴニスト製剤を注射し、さらに注射を続けて卵胞を成熟させます。アンタゴニストの効果は約30時間。卵胞が直径20㎜になったら採卵します。

GnRHアゴニスト製剤のかわりにGnRHアンタゴニスト製剤を使うこの方法。費用面ではアンタゴニスト法のほうが高額ですが、hMG製剤の投与量が少なくてすむので、卵巣へのダメージが低いとされています。

アンタゴニスト法に向いている人

●胞状卵胞が7個以下
● 卵巣過剰刺激症候群の可能性がある
● 多囊胞性卵巣症候群がある

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監修
監修

木場公園クリニック理事長。1986年愛媛大学医学部卒業。日本では数少ない女性と男性両方の不妊症の診察・治療ができる生殖(リプロダクション)専門医。1999年、木場公園クリニックをオープン。2019年には駐車場から一人目不妊治療と二人目不妊治療をセパレートした「つくば木場公園クリニック」を開設。

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