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不妊治療・妊活のクリニック探し・情報収集ならあかほし 基礎知識コラム 妊娠しない理由の7割は卵子にある⁉卵子の質がよいって、どういうこと?【不妊治療専門ドクター監修】

妊娠しない理由の7割は卵子にある⁉卵子の質がよいって、どういうこと?【不妊治療専門ドクター監修】

2024/11/02 公開

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「卵子の質を上げる方法は?」「卵子の質をよくするには、どうしたらいいですか?」という声をよく聞きます。そもそも「質のよい卵子」とは、どんな卵子なのでしょうか。

これまでに2万人以上を妊娠に導いた実績をもち、生殖医療専門医でもあり抗加齢医学会専門医でもある、高橋ウイメンズクリニックの高橋敬一院長に伺いました。

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妊娠しない理由の7割は卵子にある

最近、妊活をしている人の間では、ここ数年で新たな知見が得られた「反復着床不全」に関心が集まっています。反復着床不全の原因には、慢性子宮内膜炎や子宮内フローラの乱れ、着床に適した時期(着床の窓)と胚移植の時期が合っていない、免疫機能の異常などがあります。

でも、妊娠しない理由が卵子にあるか、子宮内膜にあるかといえば、7割は卵子にあるといわれています。そのため、卵子の質というのが、妊娠するためにはとても大事になります。ところが、「卵子の質をよくするために具体的にどうすればいいか」という部分については、実は明確になっていません。

「質のよい卵子」とは?

質のよい卵子としては、次の2つが挙げられます。

①妊娠する確率が高い卵子

卵子のもとになる原始卵胞は生まれる前から卵巣にあり、女性と同じように年齢を重ねていくため、加齢によって染色体異常が起こりやすくなります。染色体異常は着床の障害や流産の原因になりますが、卵子に染色体異常があるかどうかは受精前の検査ではわかりません。

一般的に自然妊娠か体外受精かにかかわらず、流産率は15~20%といわれ、44歳以上になると50%以上になります。また、日本産科婦人科学会の「2021年 体外受精・胚移植等の臨床実施成績」によると、体外受精における流産率は、30歳ごろまでは15%程度、35歳ごろまでは20%程度で、それ以降は年齢とともに上昇していきます。

こうしたことから、染色体異常によって妊娠しにくくなることを防ぐ最大の対策の一つは、「できるだけ年齢が若いうちに妊娠すること」だともいえます。

対策のもう一つは、体外受精を行う場合には、できるだけ卵子を多く採卵することです。たくさんの卵子をとる中にはもちろん染色体異常のある卵子も含まれていますが、正常な染色体を持つ卵子も採卵数に比例して多くとれるので、それだけ妊娠する確率が上がります。

②胚盤胞まで育つ卵子

胚盤胞とは、受精後に分裂をくり返した5日目ごろの着床直前の胚のことをいいます。胚盤胞は、一般的に「Gardner分類」という方法で成長段階を判断し、胎児になる部分(内細胞塊)と胎盤になる部分(栄養外胚葉)のグレードを評価します。

成長段階には1~6までの段階があり、内細胞塊と栄養外胚葉はA、B、Cの3段階で評価されます。胚のグレードは、成長段階とそれぞれの評価を組み合わせて「4AB」「3BB」などと表します。一般的にグレードが高い(A)ほど妊娠率が高くなりますが、どのグレード以上を移植するかはクリニックによって考えが異なります。

受精卵が胚盤胞まで育つようにするためには、生活習慣を整える、栄養をしっかりとる、血流を改善するなどの対策を行って、質のよい卵子に成熟することが望まれます。つまり、健康な体をつくることがよい卵子をつくり、妊娠する力を上げることにつながるのです。

続きを読む>>太りすぎ、やせすぎもNG?よい卵子を育てる生活習慣【不妊治療専門ドクター監修】

取材・文/荒木晶子

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高橋ウイメンズクリニック院長。1985 年国立金沢大学医学部卒業。虎ノ門病院婦人科などで体外受精・胚移植などを手掛ける。95年米国ワシントン大学に留学。96年虎ノ門病院復帰後、99年に現クリニックを開業。著書に「専門医が答える不妊治療 Q&A」(幻冬舎)。

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