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排卵検査薬の仕組みと正しい使い方、排卵日を予測できるタイミングをご紹介【医師監修】

妊活ライフ
2020/04/18 公開
2023/05/27 更新

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「早く妊娠したい!」と考えている人の中には、何から対策を始めればいいかわからないという人もいるのではないでしょうか。

例えばセックスの回数を増やすのも1つの方法ですが、それだけでは妊娠できないことも少なくありません。できるだけ早く妊娠するには、排卵日前後にセックスすることが大切です。排卵日がいつなのかを前もって知るのに有効なのが排卵検査薬です。

そこで排卵検査薬はどのような仕組みで排卵日を予測しているのかを解説。あわせて正しい使い方や、陽性が出た場合どうしたらいいかなどを専門家の意見をもとに紹介します。

排卵検査薬を使って妊娠する方法は?

排卵検査薬の仕組みを説明する前に、まずはどうすれば妊娠できるのかについておさらいを兼ねてみていきましょう。

排卵日にあわせてタイミングをとるのがポイント


妊娠するには、男性の精子と女性の卵子が出会う必要があります。セックスをすると精子が女性の体内に入ってきて、卵子と出会い受精します。それを受精卵といい、その受精卵が子宮におちつくことで妊娠が成立するのです。

ただ、精子が女性の体内に入ってくるときにいつでも卵子が待っているわけではありません。卵子は1ヶ月に1回しか排卵されず、しかも24時間ほどしか生きられません。すなわち妊娠するためには、この卵子が排卵され、生存している間にタイミングをとることがポイントなのです。

関連リンク:排卵検査薬の使い方。無排卵でも陽性になる?

排卵検査薬はいつ排卵されるのかを予測するもの

では「どうやって排卵日を予測すればいいの?」と思った方も多いのではないでしょうか。そこで活用したいのが排卵検査薬です。尿中に含まれるホルモン量の変化をキャッチし、排卵日を予測します。家で簡単に検査できるので、妊活初心者でも使いやすいのが特長です。

また、尿ではなく唾液に含まれる成分によって排卵日を予測するタイプもあります。

関連リンク:排卵検査薬を使ってベストな妊娠のタイミングを知る使い方

排卵検査薬の仕組みとは?

排卵検査薬はどのような仕組みで排卵日を前もってチェックすることできるのかについて調べてみました。

●尿で検査するタイプ

女性ホルモンの1つに、卵胞の発育をサポートして排卵を促す役割を担うLH(黄体形成ホルモン)というものがあります。LHは毎日少しずつ分泌されていますが、排卵日前に急激に尿に含まれる分泌量が増えるという特徴があります。これは「LHサージ」と呼ばれるもので、LHサージが確認されてから約40時間以内に排卵が起こるといわれています。

排卵検査薬はその特性を利用し、尿中の成分からLHサージを察知して排卵日を予測する仕組みになっています。LHサージが起こっていると陽性LHサージが起こっていないと陰性になります。

尿で検査するタイプの排卵検査薬には海外製と日本製があります。日本製の排卵検査薬は一般的に感度が低いものが多いといわれ、検査薬によって陽性となる数値は異なります。国内で販売されている日本製の排卵検査薬だと30mIU/mL~50mIU/mL以上で陽性となるものが多い傾向にあります。

ちなみに排卵検査薬のなかにはLHの分泌量が20mIU/mLから「陽性」になるものがあり、排卵日約2日前から予測できる仕組みになっているものもあります。

使い方や陽性の判定方法は、個々の排卵検査薬によるので、使う前に添付文書をよく読んでください。

●唾液で検査するタイプ

排卵期が近づくと唾液中に含まれる塩分濃度が増加。その特性を活かして排卵日の見通しを立てる仕組みです。

検査方法は唾液を専用の容器に採取して乾燥。その結晶の形をみて排卵期かをチェックします。

普段の唾液の結晶はドットのような形をしていますが、排卵期前後になるとシダの葉のような形の結晶になるので、それを見て排卵日が近いかを判断します。

唾液から排卵日を予測するのは「排卵チェッカー」とも呼ばれています。商品によっても異なりますが、尿で検査をするものは使い捨てタイプのものがほとんど。また日本製の排卵検査薬は、第一分類医薬品に分類されるので、薬剤師のいるドラッグストアか通販で購入できます。

唾液で検査するものは、くり返し使えるタイプのものが多く、主に通販で入手可能。正確性はどちらも同じくらいです。

関連リンク:【排卵日検査薬】写真つきリアル体験談!

排卵検査薬の正しい使い方

では排卵検査薬を実際に使う際、いつ頃使うのがいいのか、詳しい結果の見方などについて解説します。

排卵検査薬を使うタイミング

毎日、排卵検査薬を使って陽性になるかをチェックするのもいいですが、手間とコストがかなりかかってしまいます。そこで排卵日付近になってから使うのがいいでしょう。

ただ、「排卵日付近がいつ頃かわからない…」という方もいると思います。そこで排卵検査薬を使うタイミングの目安となるのが基礎体温です。

基礎体温は通常の体温計ではなく、婦人体温計を口の中に入れて測定します。普通、生理初日から排卵日までが低温期、排卵日から次の生理予定日の前日まで高温期になるのが、特徴。

排卵が起こる前日から排卵日にガクっと下がる人もいます。なかには下がらない人もいますが、異常ではないので、気にすることはありません。

3周期ほど測定すると自分の生理周期が規則的か、何日周期かというのを把握できます。

生理周期が規則的な場合は、次の生理開始日の17日前から、不規則の場合は、最も周期が短かった時の生理開始日の17日前から排卵検査薬を使ってみるのがいいでしょう。

排卵検査薬を使った排卵日の検査方法

尿で検査するタイプと唾液で検査するタイプに分けて判定方法を説明します。

ただし、排卵検査薬によって判定方法や結果の表示法は異なるため、必ず使用前に添付書や説明書を読むようにしましょう。

●尿で検査するタイプ

①採尿部に尿をかける、またはコップに尿をとり採尿部にひたす

②平らな場所に置いて数分待つ

③正しく検査できているかを確認し、次に陽性、陰性をチェック

一般的なタイプは陽性の場合には濃いラインがあらわれ、陰性だとそのラインがあらわれないかラインが薄いものになります。ただ判定方法は検査薬によって異なるので、必ず使い方の確認をすることが大切です。

「ラインでの表示だと陽性か陰性か判断がしづらい…」という方のために、マークや文字などで陽性か陰性かがわかるデジタルタイプも販売されています。

●唾液で検査するタイプ

①唾液を専用の容器に採取

②しばらく乾燥させて唾液が結晶になるのを待つ

③結晶状態を確認して判定。シダの葉のような模様が見えたら陽性

●正しい検査結果を得るために、検査薬は使用期限内のものを使ってください。

●分娩、流産後はホルモンの分泌量が不安定なこともあるため、生理が再開してから排卵検査薬を使うようにしましょう。

●検査前に激しい運動をする、大量の汗をかくような作業は避けましょう。また、水分を大量に摂りすぎるのもNGです。

●連日測定する場合はできるだけ同じ時間帯に測定をすることがポイントです。

排卵検査薬で陽性が出た場合はどうする?


尿で検査するタイプの排卵検査薬で、日本製のものの多くは、陽性=排卵日約1日前となるので、陽性が出た当日、翌日はタイミングをとるといいでしょう。

ただし下記の海外のデータによると「排卵日2日前にタイミングをとる=一番妊娠率が高い」という研究結果が出ています。そのため判定結果の窓に薄めのラインが出た日からタイミングを取るようにすると、妊娠の可能性を高めることができます。

または排卵日2日前から「陽性」の出る排卵検査薬を使用してみるのもいいでしょう。

排卵検査薬を「使った後」の疑問に医師が答えました!

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大阪市立大学医学部医学科卒業。総合病院、不妊治療クリニックなどで勤務。現在は、都内の複数のクリニックで診療にあたる。アロマや漢方、心理療法などにも精通し、患者さんの悩みに一緒にじっくり向き合い、それぞれにあった解決法を提案してくれる。著書に『オトナ女子のためのスメらない手帖(健康美人シリーズ)』(主婦の友社インフォス)がある。

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