【不妊治療クリニック選び】情報の探し方・病院のタイプ・先生とのやりとり体験談!転院も視野に入れる?
「赤ちゃんを授かりたい!」と思ったときが、妊活スタートのとき。でも、不妊治療を始めるとなると、どんな病院があってどんなふうに選んだらいいのか、初心者にとってはその第一歩がむずかしいですよね。そこで、妊活卒業生と妊活中のみなさんにアドバイスや体験談を聞きました!
また、気になる転院についてのアンケート結果や体験談もご紹介します。
Q.クリニック情報は何で調べた?
「自宅で手軽に調べられるから」とネット検索でさがしたという人が多数。
その際、参考にしたのは、
・病院のホームページ
・不妊治療中の人が集まるサイト
などだそう。
「不妊治療をしていた友人から紹介してもらった」「近所を歩いてさがした」という人も。
関連記事:【ドクターが伝授】不妊治療のクリニックはどう選ぶべき?ポイントを解説!
Q.どんな病院に通ったor通っている?
家や職場近くの総合病院や産婦人科に通う人が多いものの、「1年通って結果が出なかったから、自分で見切りをつけて」「体外受精をすすめられて」など、高度な治療を受けるために不妊治療専門クリニックに転院するパターンが最多でした。
病院・クリニックそれぞれのメリットとデメリット
総合病院・大学病院
【メリット】
●各都道府県に必ずある
●最新設備など医療設備が充実
●産科があれば出産も可能
●他科との連携ができる
【デメリット】
●待ち時間が長いことが多い
●診療時間が短めなことが多い
●毎回、担当医がかわることも
●研修医の立ち会いがあることも
産婦人科(個人病院)
【メリット】
●自宅や職場の近くで見つけやすく、通いやすい
●毎回、同じ医師がみる可能性が高い
●出産まで続けてみてもらえる
【デメリット】
●体外受精などの高度な治療のために転院が必要なことも
●待合室が妊婦さんと同じこともある
●不妊治療の知識や経験に差がある
不妊治療専門クリニック
【メリット】
●基本的に不妊治療の患者のみ受け入れ
●体外受精などの高度治療まで受けられる
●カウンセラーなどの専門家がいることも
【デメリット】
●地域によっては数が少ない
●人気クリニックは待ち時間が長いことも
●出産のための病院探しが必要
●自由診療が多く、料金の負担が大きい
関連リンク:エリアと条件からクリニックを探す
Q.病院は何を重視して選んだ?
1位 通いやすさ
2位 病院・医師の評判
3位 病院の雰囲気
【よかった!体験談】
●人工授精のときは、私が夫の精子を運ばなきゃいけない場合もあったので、交通の便がいいことを最優先に選んで正解!でした。(Kさん/妊活歴2年8ヶ月)
●仕事をしているので、職場からすぐ行ける、18時以降に診察を行っている、を基準に選びました。仕事場から直行できて便利です。(Nさん/妊活歴3年5ヶ月)
●上の子を連れての通院なので、自分の順番の30分前に電話で呼び出してくれるシステムのところにしました。待ち時間が少なくて◎。(Pさん/妊活歴1年)
【困った…体験談】
●最初に通った病院は夜の診療がなく、仕事を休んで通っていたけど、だんだんと苦痛になり、結局、夜診療のある専門クリニックに転院しました。(Rさん/妊活歴5ヶ月)
●有名クリニックに通っていますが、診察まで2時間待つのはあたりまえ。実績のあるクリニックですが、待ち時間が長すぎます……。(Eさん/妊活歴5年)
●田舎なので近所に専門クリニックがなく、片道2時間のクリニックにがんばって通っていましたが、負担が大きくて半年で断念しました。(Rさん/妊活歴2年)
病院選びと通院のポイント
☆家と職場を結んだライン上で見つけると通いやすい
☆待ち時間はある程度は覚悟しておこう
☆通院しなくても、一通りの検査だけでも受けてみよう
Q.先生とのやりとりで困ったことはある?
約5割の人が困った経験があると答えました。
「質問したくても、“はい、終わり”という態度をとられて、すぐに診察が終わってしまう」
「一方的に治療方針を決められてしまった」
「前回、話してくれた内容と異なっていて困惑した」
など、ドクターに不信感を抱いてしまった人も。
【よかった!体験談】
●わからないことをノートにメモして持っていったら、先生もノートに図式などで詳しく説明を書いてくれ、渡してくれました! いい先生でよかった♡(Mさん/妊活歴1年)
●先生の話がわかるように事前に勉強していったら、先生からほめられました。やはり、先生に頼るばかりでなく、患者側にも準備が必要だなぁと感じました。(Mさん/妊活歴3年)
●個人病院に通っていますが、先生も看護師さんも私の性格まで理解してくださり、精神面も支えてくれます。個人病院のメリットだと思います。(Dさん/妊活歴3年9ヶ月)
【困った…体験談】
●先生はやさしいのですが、受付や看護師の態度が最悪! 精神的にストレスなので病院をかえたいけど、ほかにないのでしかたなく通っています。(Kさん/妊活歴1年9ヶ月)
●専門用語がむずかしく、先生の話があまり理解できないことも。でも、何度も聞くのは失礼かと思い、がまんんしてしまうことが多いです。(Pさん/妊活歴1年)
●以前通っていた病院の女医さんは、いつも忙しいのよ〜という雰囲気で、心配や質問も軽く受け流されるので、転院を決意しました。(Cさん/妊活歴3年)
先生とのやりとりのポイント
☆質問は遠慮なく。がまんは不信感のもとに
☆看護師やカウンセラー、スタッフに聞いてもOK
☆聞きたい質問をノートに箇条書きにして持参するのも◎
実は…転院をしたことがある人が半数以上!
下調べをして通い始めたクリニックとはいえ、通いやすさやドクターとの相性など実際に通ってみないとわからないことも。また、年齢や経済状況、不妊治療で重視するポイントや内容も変化していきます。
あかほしの「不妊カウンセリング」でもおなじみのNPO 法人 Fineが、不妊治療経験者5,140人に聞いたアンケートによると、転院した経験のある人は53%。検討中・検討したことはあるを含むと65%にのぼることがわかりました。
さらに、転院した経験のある人のうち、約7割(69%)は2回以上の転院経験があるとのこと!
Q.これまでに転院したことはありますか?
ある ……53%
ない ……35%
検討したことはある ……8%
現在検討中 ……4%
Q.これまでに転院した回数は?
1回 ……31%
2回 ……42%
3回 ……18%
4回 ……6%
5回以上 ……3%
【転院してよかった!体験談】
●治療開始が40歳代近かったので、最初から不妊治療専門の病院にかかれば良かった。
●前の病院ではできない専門の検査と治療を受けるため。
【転院して困った…体験談】
一方、「転院によるデメリットを感じた」と答えた人は3割超。
1位 高額になった医療費 ……54%
2位 通院距離の長さ ……51%
3位 検査の重複 ……46%
経済的負担と時間のロス
●紹介状の内容があっても、結局また同じ検査を受けることになったのがお金のロスと感じました。
●紹介先の大学病院の初診が2ヶ月待ちだった。
●自分の生理周期と紹介状を用意する時期が合わなかったので1周期治療開始がズレた。
●凍結受精卵が(転院先に)移動できなかった。
精神的負担
●紹介状を用意してもらい(転院先に)渡したが、同じ投薬治療から再スタートした。その前のクリニックでは「長く飲み続けてはいけない薬」と言われていたものなので不安でしかなかった。
●今までの治療をこと細かに説明しても、違った解釈で捉えられることもあるので難しかった。
●各不育症専門医で治療方針や推奨する検査項目が違い、どれを信じたらいいかわからないこと。
●(転院先で)死産のことを一から説明しなくてはいけなくてつらかった。
『NPO法人Fine「どうする?教えて!病院選びのポイントアンケート2020」より』
調査期間:2020 年 4 月 27 日~2020 年 7 月 31 日
対象者:不妊治療・不育治療をこれから受ける・受けたことのある男女
回答数:5,140
赤ちゃんが欲しい編集部より
妊活卒業生と妊活中のみなさんの貴重な体験談いかがでしたか?
どんなにリサーチを重ねて選んでもメリット・デメリットある病院選び。実際に不妊治療をスタートさせてみて感じた生の声を参考に自分にピッタリあったクリニックを見つけてくださいね!
また、多くの人が転院した、検討中・検討したということがわかりました。転院して自分にあったクリニックが見つかったり、高度な治療が受けられたという声がある一方で、転院を重ねると医療費が高額になるという経済的な負担も…。
パートナーとよく話し合いつつ、納得いく妊活を進められるといいですね。
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